株式会社グリラス
徳島大学発のベンチャー企業である株式会社グリラスは、今後発生が見込まれている動物性タンパク質の世界的な不足と、現在先進諸国を中心に問題視されている食品ロスの解決を目指す、国産食用コオロギを使用した自社ブランド「C. TRIA(シートリア)」の第2弾として、冷凍パンとレトルトカレーを発売しました。
新商品に使用しているグリラスパウダー(コオロギパウダー)は、徳島大学との共同研究成果を応用し、おいしさや安全性を損なうことなく、コオロギの飼育過程で与える餌をすべて食品ロス(食品が生産・加工される過程で生まれる残渣)に置き換えて国内生産しています。
【商品紹介】
①「C. TRIA ブレッド」~パン屋さんの手作りパンを冷凍でお届け~
パンの酵母とグリラスパウダーの豊かな香りを楽しめる冷凍パンです。「カイザーロール」「大豆粉ロール」「高菜フランス」「ごぼうフランス」「くるみチーズ」「こしあんフランス」の6種類で、各種1個入り6個セット・各種2個入り12個セットをご用意。
商品紹介ページ:https://gryllus-online.jp/pages/bread-lp01
②「C. TRIA カレー」~レトルトパウチ加工で食品ロス化を回避~
トマトの酸味とグリラスパウダーの旨味を掛け合わせた「トマトカレー」、青唐辛子の辛みとココナッツミルクのまろやかな風味をコオロギの持つ香ばしさが引き立てる「グリーンカレー」、コクの深いイカスミと全体の5%を占める濃厚なグリラスパウダーの相性が抜群な「イカスミカレー」の3種をご用意しました。また既存の畜産が抱える環境負荷に配慮し、代替肉として大豆ミートを使用しています。
商品紹介ページ:https://gryllus-online.jp/pages/curry-lp01
【食用コオロギ関連事業の背景について】
2019年6月に国連より発表された報告書によると、今後30年で世界人口は現在の77億人から97億人へと20億人の増加が見込まれ、急激な人口増加に伴う飢餓や栄養不良といった食料問題への対応が喫緊の課題と言われています。特に動物性タンパク質の不足は顕著で、1億トンを上回ると予測されています。一方で、日本を含めた多くの国々では年間13億トンにも上る食品ロスが発生しており、その量は全世界で生産されている食品の約3分の1に相当します。深刻な食料不足が見込まれているにも関わらず、食品ロスが発生しているという相反した社会課題の解決策として、食用コオロギが期待されています。
昆虫は他の家畜と比べて1kgのタンパク質を生成するのに必要な餌や水の量が圧倒的に少ないため、限りある資源の有効活用が可能です。加えて温室効果ガスの排出量も少なく、環境負荷の低いタンパク源といえます。またコオロギは雑食の昆虫であるため餌の制限が少なく、世界中で発生している食品ロスを餌として飼育することが可能です。この特徴からコオロギは、捨てられるはずの食品ロスを活用して新たなタンパク質を生み出すフードサイクルが実現できる循環型食材であり、今後持続可能な社会の構築に求められる“サーキュラーフード”になると考えています。
【株式会社グリラスについて】
グリラスは、徳島大学における25年を越える研究を基礎とした、世界でもトップレベルのコオロギに関する知見やノウハウを活かすべく、2019年に設立されたフードテックベンチャーです。2020年5月には株式会社ジェイテクトと業務提携を行い、食用コオロギを量産するシステムの開発に着手。徳島県美馬市の廃校を新たな生産拠点として整備し、自動生産システムの導入を進めています。
また日本国内で安心・安全に生産した食用コオロギを販売することによって、輸送を含めた生産プロセスにおける環境への負荷を最小限に留め、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
・社名 :株式会社グリラス( https://gryllus.jp/ )
・事業内容 :⾷⽤コオロギの⽣産
⾷⽤コオロギを⽤いた⾷品原材料および加⼯⾷品の製造、販売
⾷⽤コオロギの飼育管理サービスの開発、販売等
・代表取締役:渡邉 崇人
・所在地 :徳島県鳴門市撫養町黒崎字松島45-56
・生産拠点 :徳島県美馬市美馬町字南原22-1
・研究拠点 :徳島県美馬市美馬町入倉657
・資本金 :2億8,200万円(資本準備金等を含む)
・設立 :2019年5月
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