石ノ森萬画館(街づくりまんぼう)
宮城県石巻市で、石ノ森章太郎の作品『青いけもの』をモチーフにした壁画「原点回帰」が完成しました。
「マンガを活かした街づくり」を推進している石巻市の中心市街地では、全国の人々との繋がりの輪を活かし、多くの方々の参画を得てアートコンテンツを制作していく「石巻マンガッタン・ミュージアム構想」の考えのもと、石巻駅から石ノ森萬画館を結ぶ石巻マンガロードエリア内にある建物の壁やシャッターにアートを描く「街なかキャンバスプロジェクト」を各所で展開しています。
・URL:https://www.mangaroad.jp/?p=4433
・場所:宮城県石巻市中央二丁目5ー7まんがる堂 外壁
・壁絵タイトル:『原点回帰』
・作品への想い:
東日本大震災をはじめとする自然災害を乗り越え、今もなお石巻のランドマークとして存在し続けている宮城県石巻市にある故・石ノ森章太郎のマンガミュージアム「石ノ森萬画館」。宮城県下第2の都市として、クリエイティブな観光・商業の発信源はここであると信じて、この20年間を活動し続けている宮城県石巻市出身のアーティストユニット“KUMAKAN”が、これからも様々な挑戦を続けていく人々のインスピレーションの場であって欲しいという願いを込めて描いた壁画を完成させました。
今回描いた作品は、「宇宙=無限に広がる創造の世界=新しい時代」という意味合いを込めて、背景を宇宙の設定としています。また、石ノ森萬画館を中心に「マンガを活かした街づくり」を推進している石巻市の市街地らしく、石ノ森作品の『青いけもの』を作画に取り入れています。
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『青いけもの』について
「河北新報」紙面にて1971年1月4日~10月16日連載。
日本有数の動物学者・風祭譲の元へ、国際動物自然保護連盟から調査依頼が来た。依頼はふたつ。一つは、世界各地の珍しい野生動物の自然保護状態のチェック。もう一つは、世界各地で目撃情報がある正体不明の“動物”の実在を確認することだった。小学生の息子・ケンを伴い、譲は各国を巡る。世界中で神出鬼没な“青いけもの”と呼ばれる生き物とは果たして……!?
紀行ものとしても楽しめる、社会問題に警笛を鳴らす社会派作品。
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この「けもの」自体が地球の化身(地球の白血球のような存在)のようなキャラクターであり、自然災害や地球環境を悪くする元をも取り除こうとしている様子が印象的で、流行りの感染症と当てはまる部分があるのではないかと感じました。
サスティナブル的観点からこの「けもの」自体がこれからの新しい時代、避けられない環境問題との共生のシンボルになるのではないかと思っています。(話:KUMAKAN)
・制作アーティスト:KUMAKAN
石巻市出身である「いぼくま」、「kurokuma micco」による2人のアーティストユニット。
“KUMAKAN”とはちょっとした『非日常』ちょっとした『創作欲』ちょっとした『刺激』で何かしらのきっかけになる『分岐点』を目指し、自分たちの『発表の場』だけではなく『創造力に触れられる場所』になれないかと作品展示やアニメーション上映、ライブペイントやワークショップなど試行錯誤を重ねながら活動の幅を広げている。
2010年~ デザインフェスタ出展他、イベントに多数出展
2016年~ 石巻でグループ展『分岐展』開催
2021年 中里メリー保育園 壁絵製作