株式会社 神戸新聞社
起業、事業ブラッシュアップ、コラボレーション…4チームが成果
株式会社神戸新聞社が運営するビジネス交流拠点「ANCHOR KOBE(アンカー神戸)」は、創業期のスタートアップや新規事業開発を目指す企業などを対象としたアクセラレーションプログラム『課題解決プロジェクト・アンカー「0→1」チャレンジ』を展開しています。
企業側の課題に対し、アンカー神戸が選定したメンターが半年間伴走し、課題の解決にあたります。2022年10月~23年3月(デモデイは23年4月)までを期間としたシーズン3には、法人個人を含めて4会員が参加しました。取り組んだ内容と成果を報告します。
各チームの概要は次の通り(敬称略、参加者五十音順)
榊原杏奈
榊原杏奈
株式会社ママクリエイターラボ代表取締役
公式サイト:https://mama-creator.com/
メンター:徳山寿吉
(株式会社ハイブリッドマーケティングCEO)
関西学院大学MBAを卒業後、神戸市スタートアップオフィスメンターとしても活躍。これまで200社以上のブランディング・マーケティングのコンセプト設計やプロモーション支援、クリエイティブ構築、企業研修を実施。スタートアップ・ベンチャー企業のブランディング・マーケティングも様々な角度から支援している。
【取り組んだ課題と成果】
企業理念は「じまんのママ」。子育て女性にスキルと仕事を提供する「在宅クリエイター育成事業」を展開、登録者1万人に向けて認知度UPに取り組んだ。まず、あいまいな運用をしていたSNS広告について、数字を見極めるデータの活用方法を学んだ。既に登録しているメンバーの声を活かし、より効果のある広告へとスピーディに切り替えていくことで、受講者数が一気に伸びた。また、受注に関して不安定だった社内体制を整え、女性就労支援事業者等の団体と業務提携を結んだことで仕事の仕組みや幅が広がった。今後は「じまんのママ1万人」を目指し、さらなるクリエイタースキルの育成や、事業を地方行政にも提案していくなど、より安定した在宅就労支援につなげていくことが目標だ。
佐保健太郎
佐保健太郎
株式会社Motivate代表取締役CEO(関西学院大学4年生 )
サービス名: Advans
公式サイト:https://www.advans-intern.jp/
メンター:宮松寛有
(KAHMジャパン株式会社代表取締役社長)
松下電産、バロースなどを経て2007年、英国総領事館上席商務官に就任、英国最先端のICT、エネルギー、医療機器関連技術をパナソニックなどの国内大手に紹介。現在は、日本の大企業と先端英国企業のビジネス交流を図り、英国企業の日本参入の効率化を推進するなど、国内外のイノベーションを支援している。
【取り組んだ課題と成果】
関西ではまだ浸透していない「長期インターンシップ」の認知拡大に取り組んだ。長期インターンをしたい学生と、採用したい企業とをマッチングするサイトを2022年9月にローンチ。ゴールは、サイトへの掲載企業を半年間で、十数社から40社に増やすことと設定した。期間中、メンターからは、営業ルートの開拓ではなく、営業メソッドについて主に助言を受けた。大学のOBを訪ねることなどの助言に基づいた対策を講じ、目標の40社を上回る41社の掲載に成功、学生起業家として成功する礎を築いたともいえそう。最後、メンターからのはなむけのメッセージは「know howは毎回、日々変わる。know whoは一生続く。切らない、切られない限り。」であった。
馬頭正文
馬頭正文
サービス名:COLABOW(コラボ―)
公式サイト:https://colabow.net/
メンター:山岡健人
(株式会社アドリブワークス代表取締役)
早稲田大学卒業後、IT業界を中心にキャリアを築き、企業のデジタルマーケティングやDXなどを推進。アクセンチュアではインバウンド需要の盛り上がりを受け、日本最大規模のジョイントベンチャー立ち上げに参画。経営や営業戦略におけるコンサルティング業務を担当した後、2018年にアドリブワークスを創業し、スタートアップの立ち上げをサポートしている。
【取り組んだ課題と成果】
ネット通販に関する行列参加型という切り口の新しいアイデアに気づき、プロジェクトを展開した。買い物客が購入待ちしている状態を「行列」に見立て、システム的にきちんと定義するところからスタート。サービス設計に続き、ビジネスモデル、連携先の獲得などに着手。ほぼゼロからの挑戦だったが、プロジェクトとしてユーザーインタビューの情報を反映したMVP策定ができ、プロトタイプの開発に向け道筋をつけることができた。長期的な展望としては、「アジア圏に日本食を届ける」目標があり、今後はまず、台湾や韓国への展開を目指す。特に日本食は台湾でも人気があり、より詳しい調査を行い、どのような商材を優先的に取り扱うのかを決めていく。
株式会社富士インダストリーズ
株式会社富士インダストリーズ
(代表者:設備機械部チームリーダー 水谷元成)
公式サイト:https://www.ficjp.com/
メンター:西田知史
(株式会社Malus代表取締役)
シャープやAT&T/LUCENT TECHNOLOGIESなどで国内外企業のアライアンスや事業開拓に従事ののちに起業。スタートアップ複数社にも参画し、新規事業創出やマーケティング、M&Aなど主導した経験をもとに上場企業から中小、スタートアップに至る業務改革支援を行っている。
【取り組んだ課題と成果】
明興産業株式会社が開発した車載用空気清浄機「Cabin Air Filter(CAF)」のマーケティングで同社とコラボすることになった株式会社富士インダストリーズが、半年間みっちりとマーケティング分析に取り組み、顧客像の絞り込みに成功した。まず3C+1分析で、競合がどこでどのような武器を持っているのか、自社の武器は何か、市場の動き等を情報収集。次にSWOT分析で、自分たちの強みや弱み、チャンスや脅威を整理、そこから考えられる仮説を立てた。それらを基に、二軸グラフに競合の名前を入れながら各社のポジションを検討し、そのグラフからSTP分析へと繋げ、想定される理想の顧客像、ペルソナを導き出した。今後ペルソナの業界ヒアリング、仮説検証を進め、Go To Marketを目指す。
【課題解決プロジェクト・アンカー「0→1」チャレンジ】
シーズン4は2023年5月~10月で、5チームが参加している。シーズン5は2023年10月スタートで、8月ごろから募集する予定。アンカー会員は無料で参加できる。会員でなくとも、会員になることで参加できる。メンターは、各チームの課題感を聞き、事務局サイドでマッチングを行うが、最終、参加者との対面での相性を見て決定する。
※詳細はアンカー神戸公式noteで報告。
https://note.com/anchor_kobe
【ANCHOR KOBE / アンカー神戸の概要】
2021年4月26日オープン
開設、施設整備:神戸市
運営:株式会社神戸新聞社、有限責任監査法人トーマツ共同事業体
会員:法人(特別会員、正会員、スタートアップ会員)、個人(正会員、学生会員、朝活会員)の6種類。
月額会費:5,500円~165,000円
法人正会員は27,500円(経済団体割引あり)。個人正会員は16,500円(金額はいずれも税込)で、現在はキャンセル待ち。
イベントスペース、会議室(有料)は会員以外でもご利用可能。
詳細はアンカー神戸公式サイト https://anchorkobe.com/
お問い合わせ
神戸新聞社 神戸新聞地域総研地域連携部 担当:網本(アンカー神戸マネジャー)
メール:contact@anchorkobe.com
電話番号:078-325-1414(アンカー神戸)