ルイ・ヴィトン ジャパン株式会社
ファレル・ウィリアムスがルイ・ヴィトンのために初めて手掛けたキャンペーンでは、彼のメゾンへのビジョンが新作バッグ「スピーディ」を通じて強く打ち出されています。北島敬三とマルティーヌ・シムズの撮影によるリアーナをフィーチャーしたビジュアルには、メゾンを象徴するバッグ「スピーディ」が、コンテクスト化された新たな解釈で登場。
デビューショーの数日後に発表され、ルイ・ヴィトンのメンズ クリエイティブ・ディレクターとしての活動の基盤を拡張するメッセージとなっており、2つの日常的アイコンの融合──即ち、現実のコードに基づくラグジュアリーなバッグを、普遍的な人間的魅力を持つアーティストが具現化したものとなっています。キャンペーンのスタイリングを担当したのはシンシア・ルーとマシュー・ヘンソン。いずれも、ファレル・ウィリアムスの長年のコラボレーターです。ファッションショーに先立って公開されたキャンペーン・ティーザーは、オルセー美術館のファサードを彩りました。
新作「スピーディ」を特徴付けているのは、ファレル・ウィリアムスが早くからラグジュアリーについて学ぶきっかけとなったコスモポリタンの中心地、ニューヨーク市ロウアー・マンハッタンのキャナル・ストリート──世界の主要都市の似通った通りに共通する、多様なエネルギーと目まぐるしく変化する精神性に活気付けられた文化の拠点です。
ファレル・ウィリアムスが手にした最初のバッグの1つであるクラシカルな「スピーディ」から進化した新たな「スピーディ」は、比類なきメゾンのサヴォアフェール(匠の技)を通して、キャナル・ストリートのコードとスタイルに対するアティチュードを想起させる、視覚的なコミュニケーションを生み出しています。それは、あらゆる人々のための、デイリーに活躍するアイコンです。
本キャンペーンは、ルイ・ヴィトン スタジオ プレタポルテ オムでのファレル・ウィリアムスのクリエイティブ・ディレクションを補完するものです。2024春夏メンズ・コレクションショーと併せて発表されたこのキャンペーンは、単にコレクションを表現するだけでなく、そこに込められた提案の一部も成す、示唆に富んだイメージとなっています。このイメージは、認識を変容させ、歴史に挑戦し、既存の遺産を進化させるために創り出された作品です。人間のエンパワーメントの象徴、そして最も洗練された身近なアイコンである妊娠中のリアーナによって表現されたこのメンズ・キャンペーンは、メゾンに対するファレル・ウィリアムスのアプローチの中核にある再コンテクスト化を映し出しています。
日常のライフスタイルに馴染む感性溢れる新たな「スピーディ」は、クラシカルな「スピーディ」の台形のラインを踏襲しながらも、最高級のラムレザーのライニングに、しなやかなグレインカーフレザーを纏っています。柔らかな構造になっているため、日々の着用や所作を通じてバッグの底がしなやかに変形して自然なドレープを生み出します。シルクスクリーン・プリントで施されたモノグラムは、9種類のサイズにわたっていくつかのカラーで表現されたぼかしを効かせ、まるで職人が手描きしたような効果を引き出します。
新作「スピーディ」は、持ちやすさと順応性を基本に据えたデザインをベースにしています。1930年にガストン-ルイ・ヴィトンによって製作されたクラシカルなレザー製のトラベルバッグ「スピーディ」──当初の名は「エクスプレス」──は、スピードと自動車に対する時代の熱狂から生まれました。1959年、「スピーディ」はモノグラム・キャンバスを纏って再登場し、都会的な魅力を際立たせ、オードリー・ヘップバーンなどから注目を集めました。1965年、ヘップバーンは自身の華奢なスタイルにマッチする、より小ぶりな「スピーディ」をリクエスト。そのデザインは、「スピーディ」をアイコンの地位まで押し上げました。「スピーディ」は、1世紀近くにわたって数々の芸術的解釈の対象となり、今でもルイ・ヴィトンを象徴する存在であり続けています。