TS Aromatique株式会社
大切な記憶に宿る日本の産物より、厳選した5つの香りをセレクトした “5 Signature” を発表。一夜限りのイベントを京都・両足院で開催
2023年の夏至
「一年で一番昼の時間が長い日」とされるその日に、京都の禅寺、両足院にて、アロマ調香デザイン(R)︎の第一人者齋藤智子による香りのインスタレーション及びトークセッションが厳かに行われました。
天然の香りにこだわり、「誰かにとって意味のある香り」を作ることを「アロマ調香デザイン(R)︎」として、これまで6,000種以上の香りを生み出してきた齋藤智子が、香り創りの原点に立ち返り出した答え。
イベントでは、それを表現し、語り、アロマ調香デザインのプロフェッショナルチーム“TOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIO”の始動を発表いたしました。
”5 Signature” インスタレーション
齋藤の原点。
それは京都であり、「日本の木の香り」です。
幼い頃からの香りの記憶。
そして心の奥底に誰しもが持っている木の香りは、
懐かしさと親しみやすさと、それ以上に
「何か心地いい」に寄り添うことができる。
齋藤が厳選した日本古来の5つの香り
~熊野檜・北山杉・土佐柚子・鹿児島芳樟・北海道椴松~
ご参加いただいた約40名のゲストの皆様には、両足院の一角に設けられた、“5 Signature Experience”で、微かに記憶する懐かしい景色のインスタレーションと共に、目に見えない香りに誘われ、奥に進むごとに、やがては日本の原生を思い出すような香りの追体験の世界をお楽しみいただきました。
トークイベント
イベントの2部では、トークショーを行いました。
前半は、2名のゲストによるトークセッション、後半は、齋藤の“アロマ調香デザイン”のこだわりと想い、
そして、“5 Signature”の香りのムエットを重ねた、アロマ調香デザインの構造を、実際に体感していただきました。トークセッションの一部内容を抜粋してお届けします。
トークセッション1:瞑想と香りに共通するのは ”懐かしさ“の記憶と直結すること
スピーカー:両足院 副住職 伊藤 東凌 氏 × 齋藤 智子
(下記抜粋)
齋藤:「出会いのきっかけは、野村不動産ホテルズ【NOHGA HOTEL KIYOMIZU KYOTO】でのプロジェクトで、ホテルの地下にあるメディテーションルームの空間プロデュースを一緒に行わせていただいたことから。そこから、私(齋藤)の新著「暮らしの図鑑 香りの作法」にて対談をさせていただいたり、両足院の美しいお庭にまさに今、咲き誇る半夏生(現在、パウダー状にしてNOHGA HOTEL KIYOMIZU KYOTO のルームエクスペリエンスの写経で使用中)や、庭の剪定で出る廃棄予定の松や檜の枝葉から精油を抽出する蒸留や、両足院でなければ叶わない“香りのクリエーション”などを進行中です。また年度内には“メディテーション×香り“の新しいプロジェクトもスタートの予定です。」
東凌氏:「瞑想の最中には意識が朦朧としてきます。でもそこに香りがあると現実から離れはしない。香りには幻がない。香りは嘘をつかない。もっとも生きることに直結しているからこそ、瞑想中も香りが大事だと感じている。」
伊藤 東凌 氏 プロフィール
両足院 副住職
京都「両足院」副住職。両足院で生まれ育ち、
3年間の修行を経て僧侶に。
アメリカFacebook本社での禅セミナーの開催や
フランス、ドイツ、デンマークでの禅指導など、インターナショナルな活動も。
禅を暮らしに取り入れるアプリ「InTrip」をリリース。著書に『月曜瞑想』(アスコム)がある。
トークセッション2:アートデザインとアロマ調香デザイン 「見えないものをデザインする」
スピーカー:artless Inc. 代表 川上 シュン 氏 × 齋藤 智子
(下記抜粋)
TOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIO始動にあたり、全体的なディレクションをartless Inc.にお願いしました。
■TOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIO デザインカラーについて(川上氏より)
ブランドカラー:サンドオレンジ (TSベージュ)
天然の精油へのこだわり、木の香りへのこだわりを、地球や日本人を感じられるような色合いで表現。
ロゴカラー: パープルネイビー(TSブルー)
齋藤智子を色化したカラー。京都という土地と、しなやかさもありながら、サムライのような凛とした高貴な色で表現。
齋藤が「アロマ調香デザイン」と呼ぶ理由:
「アロマで香りをデザインすることでまず大切にしているのは、素材です。
精油は農作物。だからこそ、産地や生産者様によって香りに違いが生まれます。産地に行き、生産者様に会い、納得のいく精油を見つけ、強すぎる、華やかすぎる、ではなく、繊細な香りを丁寧に重ねる(積み上げる)ことで、“心地いい香り”をデザインしていきます。」
川上 シュン 氏 プロフィール
ブランディングディレクター/アートディレクター/アーティスト
ブランディングエージェンシー artless Inc. 代表。日本と海外を行き来しなが ら、独学でデザイン、アート、ビジネスを学 び、グローバルとローカルの融合的視点を軸 としたブランドストラテジーからデザイン、 また、建築やランドスケープまで包括的なブランディングやデザインコンサルティング を行なっている。NY ADC Young Guns 6 など多数の国際デザインアワードを受賞している。
website: www.artless.co.jp
instagram: @shunkawakami
メイントーク
TOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIO ~アロマ調香デザインの軸~ “5 Signature”
齋藤智子は、ここ5年間で調香した全ての香りに、日本の木の香りを必ず使用しています。齋藤にとって木の香りは、静かでいながら動じない安定感があり、さまざまな香りを生み出す軸となる香りです。その木の香りを使って、たとえば風が通り過ぎたときに、ふわりと香る、そのくらいさりげなく、邪魔にならず、しかしながら、確実に私たちの中に懐かしさや落ち着き、心地よさを与えてくれる香りを創香していくのです。
今回のローンチイベントでは、それらの木の中でも特に齋藤にとってキーになる大切な木との香り、熊野檜・北山杉・鹿児島芳樟・北海道椴松を選定しました。そこに香りの幅を広げる、日本を代表する柑橘「土佐柚子」の
”5 Signature”をゲストの皆様に体感していただきました。
まずはひとつずつ、 5 Signature専用ムエットで嗅いでいただき、最後にその5つを重ねた香りを深く聞いていただきました。ひとつひとつ、全国から選び抜いた日本の香りそのものと、それらが混ざり合い調和する香りが絶妙に織りなす、まさに“アロマ調香デザイン”のリアル体験をしていただきました。
素材が確かな精油は、それだけで素晴らしい香りですが、それを2つ、3つと重ねていく。そうすることで香りが丸く、優しく変化し、一種類にはない奥深さや広がりを生み出します。
「目には見えない、けれど確かに私たちの感情を大きく動かすことができるのが香りなので。」
それを伝えるために、齋藤智子、そしてTOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIOは、”天然の香り“を使い、デザインや建築、アート、インテリア、音楽、美容、食、、、など多方面のフィルターを通じて、お届けしていきたいと思います。
ABOUT TOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIO
私たちは、アロマ調香デザイン(R)︎ メソッドを使いクライアントのニーズを満たす、調和の取れた香りをデザインする香りのプロフェッショナルチームです。小規模から大規模会場の香りのインスタレーション、空間演出、化粧品や商品の香りデザイン、香りマーケティング、執筆、講演会など目的に合わせて機能性とデザイン性のある精油を掛け合わせ、オンリーワンの香りのデザインをいたします。
PHILOSOPHY
「天然の香りで、調える」
檜、杉、白檀、黒文字、柚子、、、
TOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIOの香りの軸にあるのは、日本の森の香り。
私たちが幼いころから触れ、日々の暮らしの中で馴染み、心の記憶にある香り。
私たちは植物の恵みである天然精油を素材から丁寧に選び、目的に合わせて組み立て、
空気のように自然なのに、心を動かす世界にひとつの香りをつくります。
足しすぎず引きすぎず、
できた瞬間から最後の一滴まで心地いい。
触れた人の心に残る、本物の香りをお届けします。
齋藤 智子 / TOMOKO SAITO
アロマ調香デザイナー(R)
TOMOKO SAITO AROMATIQUE STUDIO 主宰
TS Aromatique 株式会社 代表取締役
一般社団法人プラスアロマ協会 代表理事
HP http://ts-aromatique.com
INSTAGRAM @tomoko_saito_aromadesigner
@tomokosaito_aromatique_studio
京都で10代続く家に生まれ、幼い頃から親しんできた白檀の香りに魅かれて調香の世界へ。
15年間で創作した香りは6,000種以上。
代表作Panasonic Exhibition「TRANSITIONS」~ミラノで最も美しい空気~
(with Panasonic, Panasonic Design / Milano design award best technology賞) では
ミラノサローネで60万人の心を動かした。
天然精油にこだわり、国内外で企業やホテル、ブランドなどのアロマ空間演出を手がけるほか、
美術館での創香などアート分野の企画も多い。
近年は化粧品開発における香りのプロデュースや、アロマ調香に関する書籍執筆やセミナーなど
様々な分野からの依頼も増えている。
日本各地の農家や蒸留所との連携、マーケティングやサイエンス分野の研究など香りの可能性を
広げる活動も行う。
著書『アロマ調香デザインの教科書』(BABジャパン出版)、『暮らしの図鑑 香りの作法』(翔泳社)