一般社団法人 Robo Co-op
2022年より、Eukaryaと協業しRobo Co-opが担当したDX業務が効果を発揮。今後規模を拡大し、人員と業務領域を両者で広げ、更なる難民就労支援の輪を拡大していきます。
ノーコードスキルのデジタルトレーニングによって、難民のスキル習得機会の拡大に取り組む一般社団法人Robo Co-op(代表:金 辰泰)は、ノーコードのデジタルマップを開発している株式会社Eukarya (読み:ユーカリヤ、本社:東京都渋谷区、代表取締役:田村賢哉)との協業を2022年7月より開始し、この度、エージェント契約(販売代理およびサポート等の業務契約)を締結しました。
Eukaryaが提供するオープンソースWebGISプラットフォームである「Re:Earth(リアース)」のカスタマーサクセス業務やシステム開発のテスト自動化を通じて、Robo Co-opは5カ国9人のシングルマザー・難民の就労を新たに生み出しました。昨今DEI(Diversity, equity, and inclusion)の観点から、難民やシングルマザーの雇用を拡大しようとする動きは徐々に広がっているものの、日本の大企業であっても1社につき数名を雇うに留まり、さらなる拡大は依然課題として残ります。そんな中、Eukaryaはスタートアップでありながら、2019年からこれまでに計5名の難民を直接正規雇用として採用しています。
この「インパクト・ハイアリング(直接雇用)」の規模に共感し、Robo Co-opが協業を提案する形で今回の取り組みが始まりました。これによって、我々の提唱する「インパクト・ソーシング(業務委託)」の実現が推進されています。試験的に始めた今回の取り組みをパイロット版とし、両社ですでに契約領域を拡大、今後、人員と業務領域を更に拡大し、難民・シングルマザーの就労支援を広げてまいります。
Robo co-opとEukaryaとの協業について
– カスタマーサクセス
Robo Co-opはEukaryaのカスタマーサクセス業務を支援しています。主な業務は、ユーザーマニュアルの作成と翻訳で、これにより「Re:Earth」Eukarya製品のドキュメントを整備し、ユーザーの理解を深めています。また、Eukaryaのオンライン講習会運営もサポートし、製品の効果的な使用方法を伝えています。
– プロダクト開発におけるテスト自動化
Robo Co-opは、Eukaryaの地理情報システムプラットフォーム「Re:Earth」とそのデータセットを一元管理する「Re:Earth CMS」のテスト自動化に取り組んでいます。テストケースの設計、テスト環境の構築、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を利用したテストコードの作成など、一連のプロセスを包括的に実施しています。Robo Co-opは教育ツールにRPAを採用しているため、習熟したスキルを持ったメンバーによってテストの自動化と効率化が実現され、製品の品質保証とリリースサイクルの加速に寄与しています。
「仕事に直結するスキルが学べるRobo Co-opの取り組みが有難い」参加者からの嬉しい声
「Robo Co-opでデジタルスキルを学び就労することができたので、日本で高度外国人材としてビザを切り替え活躍できるようになりました。テスト自動化の最新技術を活用しグローバルなメンバーと協働できるEukaryaとの案件は、非常に刺激的で更なる自己成長に繋がります。」(30代男性 コンゴ出身東京在住)
「Robo Co-opで培ったグループラーニングがカスタマーサクセス業務で活かせるので、デジタル以外にも新しい強みが身につき自信に繋がりました。柔軟な働き方を通じて、GitHubやマークダウンといった新しいスキルもOJTの中で学べるので、子育てと両立しながら更なるキャリアアップに繋がるのでありがたいです。」(30代女性 シングルマザー 大阪在住)
両社の協業を世界に発信。2023年5月、G7のデジタル会合に出席
2023年5月、広島で開催されるG7サミットに先駆けて開かれた「G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合」が開催されました。Eukaryaは東京大学大学院・渡邉英徳研究室、UNHCR駐日事務所と共同展示でブース出展を行い、Robo Co-opのメンバーも参加しました。
ブースでは東京大学大学院・渡邉英徳研究室の研究成果であるウクライナ衛星画像マップ、ヒロシマ・アーカイブ等を来場者の方に紹介しました。出展期間中には日本のデジタル大臣である河野太郎氏もブースに立ち寄っていただき、ご関心を持ってくださいました。
株式会社Eukaryaとは(https://eukarya.io/ja、https://reearth.io/ja/)
「すべての情報を保存する」をビジョンに、被爆者証言のデジタルアーカイブ「ヒロシマ・アーカイブ」などで知られる東京大学大学院・渡邊英徳研究室からスピンオフするかたちで2017年に創業した次世代データベースを研究開発するスタートアップ企業です。
デジタルアーカイブでは、丈夫でやわらかいデータベース「APLLO(アポロ)」や、連携ビジュアリゼーションツールである「Re:Earth(リアース)」、知的活動支援では、教員用の地理教育支援サービス「Mapup(マップアップ)」とその土台となるシステム「Nostrum(ノストラム)」等、様々な開発・運用を行っています。
「データ化できない情報:解釈、文脈、雰囲気」と「データ化できても最適化できない状況」それぞれ掛け合わせ保存し、閲覧・検索ができ、またその構造をいつでも気軽に変えることができるデータベースの基盤開発を主軸に、行政や企業また教育機関と連携をしていきます。
一般社団法人Robo co-opとは(https://roboco-op.org/)
Robo Co-opは、世界中の難民や日本のシングルマザーと共に、「コープ」による社会的連帯の中でデジタルのリスキルとIT案件の就労、そして当事者による民主的な経営を行う共同体です。5人1組のチームを作り、グループ学習でモチベーションを高め合い、現場で求められるチームワークを磨きながら就労機会に繋げています。
学びやすく活躍機会が広がりやすいRPAなどのデジタルスキルを採用し、互いに支え合う輪を広めていく新たなオンラインコミュニティを創出しています。多種多様なメンバーとともに、企業や自治体から受託した案件をベースに働き、受託先のDXを加速させながら、柔軟な働き方を通じてありのままに輝く社会を推進しています。
Robo Co-opは、就労機会の拡大に向けて「インパクト・ソーシング」を展開しています。「インパクト・ソーシング」とは、就業困難な人々を包摂する組織に、企業や自治体が業務委託することをいいます。このアプローチは、難民の背景をもつ人材を巻き込むベンダーに業務委託する「インパクト・ソーシング」であれば、直接雇用の「インパクト・ハイアリング」が抱える様々なハードルを乗り越えられる可能性があります。Robo Co-opは、増え続ける全世界の1億人以上の難民と不足するデジタルワーカーの需給ギャップを埋めることを目標としています。
Robo co-opでは、あらゆる形でのご支援を募集します
当法人では、難民、シングルマザーをはじめとする多様な人材の業務委託によるプロジェクト推進や、事業成長を通じた社会貢献に協力いただける企業を広く募集します。本取り組みにご関心のある方は、Robo Co-op(info@roboco-op.org)までお問い合わせください。
1.Robo Co-opへのアウトソース: ソフトウェアのテスト自動化やコミュニティマネジメントを活用したカスタマーサクセスをRobo Co-opにアウトソースすることで、難民やシングルマザーの背景を持つメンバーの就労機会に貢献できます。
2.Robo Co-opのメンバーによるリスキル: すでに難民やシングルマザーの背景を持つ人々を雇用している場合、Robo Co-opのメンバーにデジタル人材としてのリスキル研修を依頼できます。
3.私たちのストーリーの発信: Robo Co-opのメンバーは、難民やシングルマザーによる「デジタル・インクルージョン」を自分たちの手で広げようと努力しています。私たちのストーリーや取り組みを広めてくださるメディア・報道関係者の皆様のお力添えにも感謝します。