株式会社サイ
東京芸術劇場 2024年3月21日(木)より公演 ― 混沌とする世界を見極める視点を日本とポーランドで共創する
演出家の小池博史は、ジャンルを跨ぐ作品群を18カ国にて85作品創作、42カ国で公演を行い、世界中のアーティストとともに多文化・多言語を重視した革新的な作品を創作・上演してきた。2022年から日本・欧州・アジア・南米をつなぐ「火の鳥プロジェクト」を発起。多様性、異なるものと交わることの楽しさや創造の可能性はNHKにも取り上げられた(https://bit.ly/3GESMwi)
“混沌と多文化社会”を持つ国との国際共同制作(その国での滞在制作と公演)を経て独立した3つの新作を創作。その作品たちをまとめ1本の作品にし、2025年に日本で上演する事が一連の計画である。
今、国際情勢は混沌とし、大きな危機を孕んで対立が煽られる。対立とは対極の芸術にしかできない調和の可能性を海外のアーティストと追求し、新しい手法や感覚から生まれる感動を示し、「世界調和の可能性」を提示する。
「火の鳥プロジェクト」第1弾はポーランドを代表する作家W.ゴンブローヴィッチ最後の小説『コスモス』をポーランドと日本の俳優、ダンサー、ミュージシャン、映像作家、美術家が共創しオリジナル舞台作品を上演する。
報道関係各位
プレスリリース
2023年12月14日
株式会社サイ
演劇・舞踊・美術を融合させた空間演出により、舞台・映像制作事業を展開する小池博史ブリッジプロジェクト-オデッセイ(株式会社サイ、本社:東京都中野区、代表取締役:小池博史、以下「ブリッジプロジェクト」)は、2024年3月21日(木)~ 24日(日)、東京芸術劇場シアターイーストにて、空間演出家・小池博史の舞台「N/KOSMOS – コスモス」の公演を行います。
本作品はポーランドの文化芸術団体※グロトフスキ研究所とブリッジプロジェクトの国際共同制作によって作られたオリジナル舞台作品です。「亡命作家」としても知られている、20世紀ポーランドを代表する前衛的な作家ヴィトルド・ゴンブローヴィッチのノーベル文学賞候補に上がった小説「コスモス」を原作としています。
Photo: Tobiasz Papuczys / The Grotowski Institute
2023年2月ポーランドにて世界初演を行い、チケットは発売日に即完売、ラジオ取材や各種媒体で取り上げられるなど様々な反響を呼びました。2024年3月にオリジナルキャストと音楽家のヴァツワフ・ジンペルがポーランドから来日、日本人のキャストとスタッフと合流、岡本太郎現代芸術賞受賞の美術家、山上渡が創る巨大木製地図がシアターイーストに登場、東京でパワーアップした「N/KOSMOS – コスモス」をW.ゴンブローヴィッチの生誕120年の年に上演します。また本公演は「2024 都民芸術フェスティバル」現代演劇部門の参加プログラムとして選出されています。
チケットはピーティックス( Peatix )、チケットぴあ、東京芸術劇場ボックスオフィスで販売中です。
※グロトフスキ研究所:ポーランドの中心都市ブロツワフにある舞台芸術の研究所。20世紀演劇の改革者、ポーランド人演出家イェジー・グロトフスキの理念を引き継ぎ、グロトフスキの創作方法、哲学、著書等を継承しています。ブロツワフ市の文化芸術施設を運営し、世界各国の演出家の作品を上演することや、世界各国の一流のアーティストが集まり、最先端の俳優トレーニング、演出理論や舞台芸術評論を研究する環境を提供しています。
演出家の小池博史NHK番組に出演
演出家の小池博史は、ジャンルを跨ぐ作品群を18カ国にて85作品創作、42カ国で公演を行い、世界中のアーティストとともに多文化・多言語を重視した革新的な作品を上演してきました。多様な文化が舞台上で融合し、新たな世界を描く活動はNHKからも注目され、NHK WORLDでその活動が紹介されます。
番組の放送は12月15日(金)~16日(土)の間に4回行われ、その後もアーカイブとしてNHK World内のサイトで視聴が可能
Making Cultural Connections on the Stage: Koike Hiroshi / Director
【NHK World 番組視聴URL: https://bit.ly/3GESMwi】
■ポーランド・グロトフスキ研究所との国際共同制作について
グロトフスキ研究所ではピーター・ブルックなど演劇界の巨匠演出家たちと共同制作してきましたが、「KOSMOS・コスモス」は初めてグロトフスキ研究が外国の演出家(小池博史・日本)とともに企画段階から創作を行った事業です。さらにグロトフスキ研究所がブロツワフ市から委託を受けて、運営する劇場ベーカリーシアターで行った「KOSMOS・コスモス」の世界初演は劇場が2019年に創立されて以来、最高の動員数を記録しました。
Photo: Tobiasz Papuczys / The Grotowski Institute
本事業の経緯:
2021年9月、ポーランド3都市で実施予定だったインランダィメンション・国際芸術祭に小池博史演出の「新・三人姉妹」が招聘されましたが、コロナウィルス感染拡大のため、オンライン上映に切り替わり、「新・三人姉妹」の公演収録映像と小池作・演出の他2作品が紹介されました。そこで、フェスティバルの共同主催者であったグロトフスキ研究所が、小池の演出作品に興味を持ったことから、フェスティバルのプロデューサー、ニコデム・カロラクとの間で日本人とポーランド人のバイリンガル公演として制作する本企画が持ち上がりました。
2022年9月、企画が実現に向かい、本公演の出演者オーディションをグロトフスキ研究所主催で行いました。オーディションには100名以上の応募があり、書類選考で20名に絞られ、最終選考者は5名でした。さらに日本からは小池が選考した5名のパフォーマーが参加(松島誠・即興ダンス、ボイス;今井尋也・能役者、小鼓奏者;荒木亜矢子・俳優、ダンス;中島多羅・俳優、バレエ;野村陽介・俳優)、音楽は、ポーランドの現代ジャズシーンを牽引し、エレクトロニック音楽シーンでも勢力を振るうアルトクラリネット奏者のヴァツワフ・ジンペルが名を挙げ、作曲・創作・演奏を担っています。舞台美術は岡本太郎現代芸術賞受賞の美術家、山上渡が担当。混沌とする現代と魑魅魍魎を表す絵柄が木製の巨大地図として舞台に現れ、単独に立つ6本の木の柱が様々な形の空間を形成する。「増殖と変容」「境界の接続」「接続点の探求」をテーマに、世界との関係性を作品にする美術家山上渡と森林、山に根付く日本の文化や能舞台での柱の役割を意識した空間演出家・小池博史のアイデアのコラボレーションです。木製の巨大地図は公演後4月4日(木)~ 12日(日)、江東区のEARTH+GALLERY(アースプラスギャラリー)にて山上渡の個展で展示されます。
■作品内容
W.ゴンブローヴィッチは20世紀ポーランドを代表する作家として称賛されていますが、1939年にポーランドを離れてから、1969年南フランスで亡くなるまで、第2次世界大戦やその後ポーランドを支配した社会主義政権の影響で祖国ポーランドに帰ることはできず、南米、ドイツそしてフランスで「亡命者」として戯曲、小説、批評、エッセーを書き続けました。「コスモス」は1965年フランスで出版されたゴンブローヴィッチの最後の小説にあたります。ゴンブローヴィッチは1967年に国際文学賞を受賞、ノーベル文学賞の候補として選ばれました。2024年はゴンブローヴィッチ生誕120周年です。人間、社会、国民性の本質を問い続けたゴンブローヴィッチが書いた最後の小説「コスモス」は混沌とする社会や世界情勢を見据え、本公演を通じてそれを見極める新たな視点を日本とポーランドのアーティストが共創します。
あらすじ「コスモス」
主人公の青年が、友人と共に行き当たりばったりで借りたアパートの部屋の周辺で、不可解と思い込めば思えなくもない出来事が次々と起こります。しかし、それらは妄想によって勝手に関連付けられた出来事とも言えるのですが、青年はそれらをなんらかの事件の予兆だと考え、観察をはじめます。しかし、彼の頭の中はそれ以上に、住民の若き夫婦の情事や、夫人の小間使いの唇に支配されていくこととなり、次第に混迷していく…。
小池が演出する「コスモス」では、方向性を失い、惑い、次第に混迷を深め、不可解な殺人まで犯してしまう人々と、氾濫する情報によって視野が狭くなってしまう現代社会を、1960年代に書かれた小説に仮託して描きます。様々な現象やオブジェ、偶然に置かれているもの全てが矢印に見え、それに対して偏執的ともいえるほどの探究心を見せる人々。偏執的思考はさらなる狭隘を生み、薄気味悪さが広がり、暴力へと発展し、どこにも正義がない状態が残るだけとなります。
■コメント・批評
人間の行動の歪みが壮観なまでに表出され、無駄が削ぎ落とされた鋭利さが際立つ舞台!
-ベアタ・ゴルシュカ(批評家)
言葉のやり取りだけに支配されるのではなく、幻想的なプロジェクションと舞台美術が融合し、すべてが共通の有機体となっている
-ダグマラ・ホイナツカ(批評家、ラジオ・テレビキャスター/ポーランド)
Photo: Tobiasz Papuczys / The Grotowski Institute
■公演概要
【演目】小池博史ブリッジプロジェクト & グロトフスキ研究所 「N/KOSMOS-コスモス」
(原作:ヴィトルド・ゴンブローヴィッチ「コスモス」)
【 公演日時 】
2024年3月21日(木) ~ 24日(日)
3月21日(木)19:00開演
3月22日(金)19:00開演 ★
3月23日(土)13:30開演/18:30開演 ★
3月24日(日)14:00開演
(開場は開演の30分前)アフタートーク ★
【公演場所】 東京芸術劇場 シアターイースト (〒171-0021 東京都豊島区西池袋1丁目8−1)
【 入場料】
前売券:一般 5,500円/U25 3,300円/高校生以下 2,800円
当日券:一般6,000円/U25 3,800円/高校生以下 3,300円
※当日、年齢の確認できるものを提示していただく可能性があります。
※全席自由
※3才以下のお子様のご入場はご遠慮ください。
【 チケットのお申し込み】
ピーティックス( Peatix )
https://n-kosmos.peatix.com
チケットぴあ (Pコード 522-824)
https://bit.ly/pia-n-kosmos
東京芸術劇場ボックスオフィス
https://tmt.pia.jp/
関連イベント - 山上渡「N/KOSMOS‐コスモス」美術展
開催日程: 2024年4月4日(木) ~ 14日(日)
会場:EARTH+GALLERY(東京都江東区木場3-18-17)https://earth-plus.com/access/
本公演の美術を担当する美術家山上渡の個展。本公演に使用される木製巨大地図や山上の代表作品が展示されます。
◆小池博史ブリッジプロジェクト-Odyssey公式HP: https://bit.ly/407Mfms
◆都民芸術フェスティバル公式HP: https://tomin-fes.com/list/index.html#theater
(チケットに関するお問い合わせ:hkbpyoyaku@gmail.com / 03-3385-2066)
■スタッフ・出演者
脚本・演出・構成・振付:小池博史
演奏・作曲:ヴァツワフ・ジンペル
出演:松島誠、今井尋也、荒木亜矢子、中島多羅、野村陽介、シルヴィア・H.レヴァンドスカ、マレク・グルジンスキ、カシュカ・ドゥデク、ダビット・バロヤン、アリチア・チルニヴィッチ
美術:山上渡、小池博史
映像:アドリアン・ヤカウスキ、岸本智也
衣装:エディタ・クリシェヴィッチ
照明:森規幸、ヤロスワフ・フレット、ダニエル・クズマ
音響:深澤秀一
人形・小道具:マウゴシャタ・ブラシュカ、森聖一郎
翻訳:シェミスラフ・シュタフィエ
主催:株式会社サイ
共催:グロトフスキ研究所(ポーランド)
協賛:蓑田秀策、ポーランド広報文化センター、EU・ジャパンフェスト日本委員会
後援:外務省、豊島区
協力:株式会社長谷萬、株式会社黒山社中、EARTH+GALLERY、シルクロード能楽会、株式会社パパドゥ、(株)ティーエムオー(サンクチュアリ)、ブリッジズファウンデーション、公益財団法人セゾン文化財団、急な坂スタジオ
都民芸術フェスティバル主催:東京都/公益財団法人東京都歴史文化財団
ヴァツワフ・ジンペル Waclaw Zimpel(音楽・演奏)
https://waclawzimpel.pl/
https://open.spotify.com/intl-ja/artist/124sGtDIjkbuOt1uDcZ2Lz?si=elIivPaVQy6DOWLcVRKMgQ
ポーランドの現代ジャズシーンを牽引するアルトクラリネット奏者。クラシックをキャリアのスタートとしながら、ジャズや即興演奏、電子音楽での精力的な活動を行う。電子界のカリスマ、シャックルトンやジェームスホールデンとのコラボレーションが世界中で注目されている。
山上渡 Wataru Yamakami(美術)
https://wataruyamakami.com/
1981年高知生まれ、長野育ち。現代美術家。
「岡本太郎現代芸術賞」特別賞(2009)、「Tokyo Midtown Award 2013」準グランプリ・オーディエンス賞受賞(2013)、2018年度文化庁新進芸術家海外研修制度によりインドネシアに渡航。
関連イベント - 山上渡「N/KOSMOS‐コスモス」美術展
開催日程: 2024年4月4日(木) ~ 14日(日)
会場:EARTH+GALLERY(東京都江東区木場3-18-17)
■ご取材について
以下のご対応や取材が可能です。
制作 黒田・穂坂(03-3385-2066/sai@kikh.com)へご連絡ください。
・公演の撮影/プレス席のご用意/演出家・キャストへのインタビュー
■小池博史ブリッジプロジェクトとは
創造力を核に据え、創作、教育、発信を三本柱に各々の連携を生み出そうとするプロジェクト。
舞台作品制作だけでなく映像・写真・インスタレーション・文章などあらゆるメディアを活用した多角的な発信を行なう。またイベント・講演会・ワークショップ・教育プログラムの実施など、“からだを使って考える”事の出来る人材の育成も含め、包括的な視野で世界と時代と文化の架け橋を創り出す為のアートプロジェクトとして日本国内世界各国を舞台に活動する。25作品を7ヶ国にて創作。13カ国で公演。シアターオリンピック・ベストパフォーマンス賞等を受賞。
■代表取締役・空間演出家 小池 博史(こいけ ひろし)プロフィール
空間演出家・作家・振付家、映画監督、「舞台芸術の学校」代表
1982年~2012年「パパ・タラフマラ」
2012年より「小池博史ブリッジプロジェクト-Odyssey」主宰
演劇・舞踊・美術・音楽等のジャンルを超えた作品群を18カ国で84作品を創作。42ヵ国にて公演。
つくば舞台芸術監督、アジア舞台芸術家フォーラム委員長、武蔵野美術大学教授、国際交流基金特定寄附金審議委員等の審議員、Contemporary Asian Performing/Performance Art Seasonアジア代表審査員などを歴任。
2021年、9年に渡るプロジェクト「完全版マハーバーラタ」を上演。
2023年1~2月、『火の鳥プロジェクト』第一弾「KOSMOS(コスモス)」をグロトフスキ研究所(ポーランド)にて制作と公演。
2024年3月には「N/KOSMOS-コスモス」として東京芸術劇場にて上演。
2023年9~10月、『火の鳥プロジェクト』第二弾「Soul of Odyssey」をマレーシアにて制作&公演。
2024年は『火の鳥プロジェクト』第三弾「カヌードス~世界の果ての・夢(仮タイトル)」をブラジルにて制作・公演予定。
2025年は『火の鳥プロジェクト』集大成「火の鳥が来る(仮タイトル)」を日本にて制作、東京、大阪、京都で公演予定。
著書:「ロング グッドバイーパパ・タラフマラとその時代」(2011年、青幻舎刊)
「からだのこえをきく」(2013年、新潮社刊)
「新・舞台芸術論ー21世紀風姿花伝」(2017年、水声社刊)
「夜と言葉と世界の果てへの旅:小池博史作品集」(2018年、水声社刊)
■株式会社サイ 会社概要
当社は舞台作品やイベントの企画制作会社として1990年に設立しました。舞台芸術団体パパ・タラフマラのマネジメント業務をはじめ、ワークショップ事業や展示、グッズ製作事業などを展開しています。2012年パパ・タラフマラの解散に伴い、空間演出家小池博史のプロデュース公演やワークショップ等教育事業、制作業務を請け負っています。
社名 :株式会社サイ
設立 :1990年3月
代表者 :代表取締役 小池 博史
本社 :東京都中野区
事業内容 :舞台作品、文化芸術イベントの企画制作
URL :https://kikh.org/
YouTube :https://www.youtube.com/@Kikhbridgeproject
facebook : https://www.facebook.com/kikhproject
instagram : https://www.instagram.com/kikhbridgeproject_odyssey/
twitter : https://twitter.com/kikhproject
Podcast「小池博史の歩き方ラジオ」: https://spotify.link/6PHpn0gL7Db
月間メルマガ登録:https://bit.ly/mailmagazine_kikhbp
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社サイ 空間芸術:小池博史ブリッジプロジェクト 企画制作部 穂坂・黒田
TEL:03-3385-2066 MAIL: sai@kikh.com