今日からきもの株式会社
TEDx登壇2024/1/28_世界初!着物についてのプレゼンテーション。
昨年末の12月9日にTedトークに登壇致しました。そして、1月28日に配信されました。
スピーチの内容は「Kimono:The important of inheritance 」「きもの:受け継ぐ事の重要性」です。
「きもの」についてのスピーチは世界初となります。また、登壇は母と2人で致しましたので(TEDは本来1人でのスピーチが決まりです。)これも世界初となります。
このお話し(Tedトーク登壇)が来た時は、まだ、コロナ禍でありました。きもの業界は本当にこの「コロナ」によって痛んだ業界になります。
その危機感が登壇する事を後押し致しました。
それで無くても、先細るきもの産業、伝統としては尊重されては居ても、日本人からも遠い存在とされるきものを、私は、口惜しく日々感ぜざるおえ無かったのです。
何とか、少しでも『きもの』の後押しをしようと決心して登壇した次第です。
拙いスピーチかも知れませんが、是非お聞き頂きたく存じます。
そして、このスピーチを叩き台として、皆さまできものの未来についてお話し合いして頂けましたら、幸いです。
ファッションの時代の大まかな周期は約200年と言われています。
今が着物の200年目。
これから変わりゆく着物の形を私たちが描いていきたい。
国境を越えてもっとたくさんの人に着物を知って、着てもらいたい。
そんな目標の元、活動しています。
魔法の着物の名前は”今日からきもの”
名前の通り、今日から誰でも着られるという意味が込められています。
今日からきもの株式会社は、今日からきものを広めようと設立しました。
代表を務める”大森保子”は、母と二人三脚、”今日からきもの”の開発と営業に奮闘中。
ご興味がある方はいつでもお問い合わせお待ちしております。
「受け継ぐ」ことの大切さ。
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2019年、新型コロナウイルス感染症が全世界を襲った時、多くの混乱が生じた。 多くの命が失われ、多くの人が職を失いました。 私はコロナのせいで仕事をほとんど失った人の一人です。
私は日本の”着物”の伝統を受け継いでいますが、その時は仕事だけでなく”着物”も無くなってしまうのではないかという最悪の気持ちになりました。 そのことが私の仕事について深く考えさせられ、”着物”の美しさや伝統についてもっと皆さんにお話しすることが急務だと感じました。 だから私は今日ここにいます。
「受けでは継ぐ」という言葉を聞いたとき、あなたは何を思い浮かべますか?
伝統、ときくと堅苦しい感じがしますが、代々当たり前のように身につけてきた習慣や文化は、時にはゆるやかに変化し、時には大きく変貌し、時には変化を拒み滅び、または変わらずに守り通し、次世代に繋いでいくものです。
私にとって受け継いでいきたいと願うものは、”着物”でした。
日本で代々伝わる”着物”のすべてを家庭の中で自然と学び、母が起業した着物の着付け教室で着物に携わり、家族を通して日本固有の文化を何世代も受け継いできたことに、私は誇りを持っています。
私に受け継ぐ大切さを教えてくれた、そして人生の師匠である人をご紹介いたします。私の母です。
着物は世界に誇る素晴らしい文化。
着物について少しご説明致しましょう。
着物は過去200年間形を変えていない、日本の民族衣装です。着物は季節感を大切にし、絵柄や色、織りを変えて自分自身の個性を出す、非常に高度な遊び心のある装束なのです。
とても繊細な天然染色の技術により、色は2130種類以上あり、緻密な技術とエレガントさは、まさに着物は「着る宝石」といわれるほどです。
今私が着ている着物は、40年前から使われており、私の母から譲り受けたものです。
そして母の着ている着物も私にとっての祖母が着ていたものです。
着物の多くが高価であるのは、絹という布地が高価であると同時に
代々譲り受けることのできる財産として大切に扱われているからです。絹糸、麻、綿を使った着物は、ほどいてサイズ直しができるようにできており、昔からすでにキモノは地球環境に配慮されたリサイクルできるエコでサステナブルなものだったのです。
世代を超えて着回すことができる。
これこそ着物が長年かけて受け継ぐことができた理由です。
伝統文化をこれからも守り受け継ぎたいもの。それが私にとっては着物なのです。
残念ながら、着物という伝統文化の存続は現在危機にさらされています。
後継者不足、ファストファッションに押され年々着物を着る機会が減っていること、そして1番の障壁は、きちんと着物を着ることの難しさです。
正直に申し上げましょう。着付けは日本人にとっても難しいものなのです。
残念ながら、着物は扱いに慣れていなければ、手順を覚えなければ、洋服のように簡単にはなかなか着れないのです。これが着物文化の継承を難しくしている最大の理由です。
キツくなく、簡単に一人で着物が着られるのなら頻繁に着てみたい、という言葉をどれほど多く聞いてきた事でしょう。
私は決心いたしました。
私にとって受け継いでいくということは、代々という枠を超え、着物が身近になるように着物を変化させ、誰にでも簡単に受け継げられるようにすること。母と私は次第にそう願うようになりました。
時代は常に変わり続けているのです。
着物はキツくない、簡単に着られる、細かいルールにこだわり過ぎずに楽しむこと。これこそがこれからの時代にふさわしい着物の在りかたではないでしょうか。
今よりももっと着物を気軽に誰にでも着られるようにしたい。着物が簡単に着られるようになれば、世界中でこの素晴らしい文化をもっと多くの人と分かち合えるはずです。
最近は日本中でレンタルキモノを着て街歩きをする日本人や外国人をみかけるようになりました。素晴らしい傾向です。
”着物”は世界中の誰であろうと、着物を理解し愛してくださるのならば、その文化を受け継いでいけるのです。
もし3分で着ることができる魔法のような着物があったなら? 帯の結び方を知らなくても簡単に着られるならば? そうなれば、すぐにでも着てみたくなりませんか。
私は伝統を継ぐということと、柔軟に変化を受け入れる、このふたつを背負っていく覚悟です。着物は一部の人達のものではなく、滅びゆく装束でもなく、家族間の枠を超えて幅広い世代に着物を知ってもらい継承させていくこと。これが私にとっての受け継ぐということです。。 すべての人が着物を着ることができます。 それは文化的流用ではありません。
ありがとうございました。