TikTokで人気に火がつき、２か月入荷待ちのヒット商品スーパードリームキャンドルがリニューアル

株式会社田中務補商店

ブランディングを強化し、今後は神戸から世界を目指す

リニューアル新発売の「スーパードリームキャンドルお誕生日用」
株式会社田中務補商店（本社：兵庫県神戸市、代表取締役：田中伸明）は、4月17日、花火や音楽、LED照明が同時に楽しめる「スーパードリームキャンドル」をリニューアルして発売いたします。初代ドリームキャンドルの発売から18年。最近ではTikTokで人気を集め、長らく入荷待ちとなっていました。今後はさらにブランディングを強化し、海外進出も視野に入れてまいります。

■ドリームキャンドルが生まれるまでの道のり
株式会社田中務補商店は、神戸で約60年続く靴部品製造の町工場です。私たちが作っている金属製の「シャンク 」は、ひとの体重を支え歩行をスムーズにするのに不可欠な、靴の中の重要部品です。しかし、海外から低価格の靴の輸入が増えたことで、国内シャンクの生産量は全盛期の3分の1程度になってしまいました。事業を畳む同業者が続出する中、世の中をぱっと明るく照らす夢ある商品を作りたいとたどり着いたのが「パーティーグッズ」。発案者のラフなイメージから現在の花の形をしたキャンドルにたどり着くまでにはさまざまな試行錯誤がありました。しかし我々にはシンプルなシャンクという商品を2000種のモデルにまで拡張したものづくりの知恵と技術がありました。「シャンクが靴を支える土台であるように、土台の上でキャンドルが動くような仕組みはどうだろう？」「シャンクの曲線を花びらのカーブ生かせるのでは？」といったアイデアを出し合い、花の形をしたキャンドルを作るに至りました。2006年に初代を発売して以来改良を重ね、2010年に2代目の「ドリームキャンドルデラックス」、2021年に3代目の「スーパードリームキャンドル」を発売しました。

長年培ってきた技術を生かして商品開発
靴に合わせて2000種モデルにまで拡張した金属製のパーツ「シャンク」
■誕生日やパーティーのサプライズとして大人気！TikTokで注目され入荷待ちに
「スーパードリームキャンドル」の使い方は、まずキャンドルの中央にある花火に点火します。花火が花の中心に向かってパチパチと移動し、中心に到達すると花が開きハッピーバースデーの曲が流れます。開いたお花はくるくると回転し、その動きに合わせるようにベース部分のLEDが7色に点滅。その様子を見るだけでも十分楽しんでいただけますが、付属の専用メガネをかけることで花火やLEDが星型に見える効果を楽しむことができ、パーティーの場が驚きと感動に包まれます。実際に、誕生日のサプライズとしてドリームキャンドルを使った消費者によるTikTokの動画が注目を集め、ご注文が殺到しました。

点火後の動きと変化に目が離せない
めがね、フォトスタンドに変身させるキットなど、付属品も充実
■より喜んでもらえる商品を目指し、リニューアルして新発売

窓付きパッケージにリニューアル今回のリニューアルのポイントは、まずパッケージを変えたことです。従来のパッケージでは外から商品が見えず、イメージしづらかったため、パッケージに窓をつけて中が見えるようにしました。ギフト利用も想定し、贈り物として贈る側も贈られる側も喜ぶギフトボックスをイメージしたパッケージデザインに変更しました。また、流れるメロディが単音から和音になり、より豪華な演出ができるようになっています。本体中央に入っている動物フィギュアに遊び心を加え、初回限定で10箱に1箱「金の動物フィギュア」が入っている特別キャンペーンを実施します。

「当たるとラッキー金のフィギュア」キャンペーンを初回生産1,200箱限定で実施
■商品開発には課題ばかり・・・行政のサポートを受け経営塾に通い、ブランディングを強化
有難いことに多くのお客様に楽しんでいただいている商品ですが、実は課題も多くありました。前述のとおりメイン事業はシャンク製造のため、ドリームキャンドルの企画や販売の担当者はたった1人だけでした。そのため、人的リソースが足りず、「ターゲットを絞り切れない」「お客様からのご要望に応えきれない」「新規開拓ができていない」「より楽しい使い方の提案ができない」「SNSの運用ができていない」…など、多くの課題に手をつけられずにいました。

このままでは、せっかくの商品の魅力を伝えきれないと考え、2023年8月より神戸市が主催する「ミライ経営塾Wonders」に参加し、デザイン思考で経営課題にアプローチする方法を学ぶことにしました。1社ごとに就いてくれたメンターより指導を受け、販売データの分析、ターゲット層の絞り込み、SNSの運用スキルなどを身につけ、SNSに詳しい若い世代のスタッフの力にも頼りました。時を同じくして“TikTokでバズった”ことで、SNSの必要性をあらためて実感。今後はSNSなどを通してファンの方の声も取り入れ、ファン参加型の商品開発も実施していきたいと考えています

ミライ経営塾Wondersの最終報告会。SNSを日常的に使う若いスタッフによるプレゼンテーション
ファンから届いたアイデアから季節限定のデコレーションステッカーを配布するテストキャンペーンを実施
■神戸から海外進出も視野に
当社はドリームキャンドルを通して「Happyなひとときを世界中に伝えたい」という願望を叶えるべく、ドリームキャンドルシリーズを海外にも広める挑戦をしています。2023年度および2024年度ジェトロによるハンズオン支援対象企業に採択されました。花火を装着した商材は、国際輸送場最も困難な商材のうちのひとつです。危険物輸送にも経験豊富な専門家の伴走を受けながら、海外販路開拓にチャレンジしています。昨年秋、神戸商工会議所の企画でベトナムを視察した際に現地の方に商品をデモンストレーションしたところ、予想以上の好反応が得られました。「大切な人が驚いたり、喜んだりする顔が見たい」というのは、世界共通の願いだと思います。神戸の小さな町工場から、まずはアジアへ、そしてゆくゆくはさらに広い世界へと、笑顔を広めてまいります。

ホーチミンにて現地女子大生との座談会の様子
ホーチミンでIT企業に勤める若い世代に向けてデモンストレーション