カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC ART LAB)
《記憶によれば/According to reminiscence》(2024)木材にUVプリントとペンキ、1340×975×55mm
OIL by 美術手帖ギャラリー(東京都 渋谷区 渋谷PARCO2階)では、松下徹の個展「見ること/Reframing」を2024年10月18日(金)~11月11日(月)に開催します。アートコレクティブSIDE COREのディレクターとして活躍する松下の約1年ぶりとなる個展です。本展では、新作を含む約10点を発表します。
概要
アートコレクティブSIDE COREのディレクターとしても知られる松下徹は、これまで国内外各地での展覧会やアートプロジェクトに参加。アーティストとしてのみならずキュレーションや執筆などでも幅広く携わり、ストリートを起点に多様な角度から作品やアーティストを取り上げるほか、震災復興や都市開発などをテーマにその土地に介入する活動を展開しています。
松下個人の制作では、技術と自然の融合、あるいは偶発性を具現化し絵画に落とし込む作品群を発表してきました。松下の作品に共通するテーマは、自然現象やシステムを取り入れ、それを意図的に作品へと昇華する点にあります。電気放電や塗料の化学変化など、科学的・物理的な現象を利用し、コントロールしきれないマクロ・ミクロの力を巧みに作品へ取り込みます。また、作品制作においては反復や「待つ」時間が重要な要素であり、現象を観察し、意図的に技術を開発しながら、偶然性や不可視の要素を取り入れます。
本展では、松下がステートメントで語るように、それらの過去作を再構築することで作品そのものを観察しなおすことが促され、ひいてはアーティストと観客に見るという行為そのものの再発見がなされることを誘発します。
アーティストステートメント
「今回は、木材をコラージュした作品と、放電によるドローイングの作品など、いくつかの作品シリーズを展示します。ほとんど新作ですが、古い素材を使い回してたり、昔の作品をリメイクしたり、過去の表現と物質を再編集するという内容です。一般的に過去作品って、よほど評価された作品でない限り、あまり再展示しないんですよ。でもふとした機会に場所と状況を変えてもう一回展示してみると、意外と良かったりするんですよね。その理由は、私たち(アーティストも鑑賞者も)が作品とかモノを見るとき、物質自体を純粋に認識することはほとんどなくて、それが置かれている状況、それがどういう文脈の中に成り立っているかなど、背景を通して認識することが多いと思うんです。情報環境が拡大/強化されると、その傾向がさらに強くなりますよね。だから今回は、自分で過去作をバラバラにしてコラージュしたり、異なる空間/時間に展示した作品を並べてみたりして、新しい発見をしたいと思っています。具体的にどんな発見をしたいと思っているかというと、意外とこれまでの作品が風景画みたいに見える可能性があるかなと思っています。つまり、ここ数年で自分がどうモノを見ている/見ていたかを解剖するような感じだと思います。」
松下徹
プロフィール
松下徹(Toru Matsushita)
アーティスト/SIDE CORE ディレクター。化学実験や工業生産の技術によって絵画作品を制作。高電圧の電流によるドローイング、塗料の科学変化を用いたペインティングなど、システムが生み出す図柄を観測・操作・編集するプロセスにより絵画作品を制作。ストリートカルチャーに関する企画を行うアートチーム SIDE COREのディレクターの1人でもあり、国内のストリートカルチャーに関するリサーチ/執筆をおこなっている。
SIDE COREとして、10月19日(土)、20日(日)に代官山で開催の都市型フェス「DEFOAMAT」にも参加する。
■展示歴
2024「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」東京都現代美術館 東京
2024「Out of Outline」Shibuya Sakura Stage 東京
2023 個展「影になる埃、光の粒」HARUKAITO by island 東京
2023「PLAY/LIVE ANOTHER DAY」PARCEL 東京
2023「BAYSIDE STAND」BLOCK HOUSE 東京
2023「路・線・図2」Gallery TRAX 山梨
2022 個展「Brownian Emotion」HARUKAITO by island 東京
2021「Atami Art Grant」ACAO SPA & RESORT 静岡
2020 「生きている東京」ワタリウム美術館 東京
2020 個展「Long Circuit」HARUKAITO by island 東京
2019 個展「CUTTER」Snow Contemporary 東京
2018 個展「常磐の部屋」Snow Contemporary 東京
2017「路・線・図」Gallery TRAX 山梨
■参考作品
《flower and rock》(2024)木材にUVプリントとペンキ、640×470×55mm
展覧会概要
松下徹「見ること/Reframing」
会場|OIL by 美術手帖ギャラリー
会期|2024年10月18日(金)~11月11日(月)※会期中無休
開場時間|11:00~21:00
入場|無料
主催|OIL by 美術手帖
展覧会詳細|https://oil-gallery.bijutsutecho.com/
お問い合わせ|oil_gallery@ccc.co.jp
※OIL by 美術手帖の営業時間は館の営業時間に準じます。状況に応じて変更の可能性がございます。最新の情報は渋谷PARCO公式ウェブサイトをご確認ください。 https://shibuya.parco.jp/
〈オープニングレセプション〉
10月18日(金)19:00~21:00
会場|OIL by 美術手帖ギャラリー
作家も在廊しレセプションパーティーを開催します。予約不要・入場無料
販売について
本展出品作品は、会場および、アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」にて販売します。
オンライン販売開始|10月21日(月)16:00~
https://oil.bijutsutecho.com/gallery/733
※作品はプレセールスの状況により展覧会開始前に販売を終了する場合があります。
※オンライン公開は、会場販売開始後となるため、公開時点で売り切れの場合があります。
OIL by 美術手帖(ギャラリー)
住所 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ2階
電話番号 03-5422-3270
MAIL oil_gallery@ccc.co.jp
アクセス 渋谷駅ハチ公口徒歩5分
URL https://oil-gallery.bijutsutecho.com/
X @OILbyBT
Instagram @OILbyBT_gallery
アートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術手帖」
これまでアートシーンの動向を伝えてきた『美術手帖』が、日本を代表するギャラリーやアートストアとともにつくる「オンラインでアート作品を購入できるサービス」です。メディアとしてアートと社会をつなぐ役割を担ってきた『美術手帖』は、このサービスを通じて「アート作品の購入」という体験をお届けします。2019年秋には、渋谷パルコの2階にギャラリーをオープンし、アート作品との出合いの場を創っています。https://oil.bijutsutecho.com/
CCCアートラボ
CCCアートラボは、企画会社カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の中で「アートがある生活」の提案をする企画集団です。わたしたちは「アートがある生活」の提案を通じて、アートを身近にし、誰かの人生をより幸せにすること、より良い社会をつくることに貢献したいと考えています。これまで行ってきた、店舗企画やアートメディア、商品開発やイベントプロデュースなど、長年の実業経験を通して培った知見をもとに、わたしたちだからできるアプローチで企画提案をします。
https://www.ccc-artlab.jp/