白鶴酒造株式会社
<10月30日 稲刈りのようす>
白鶴酒造株式会社は、東京支社屋上の農園「白鶴銀座天空農園」で自社開発酒米「白鶴錦」の稲刈りを2024年10月30日(水)に無事終えました。前日から天候が悪く、大雨の中での稲刈りが心配されましたが、直前にやみ、晴れ間が見えるまでになりました。11月13日(水)には穀物検査を受け、今年は初期の生育不良がありながらも3等をいただくことが出来ました。
2025年6月頃、収穫した銀座産「白鶴錦」で仕込んだ日本酒を数量限定・銀座の一部店舗限定で発売予定です。
■白鶴銀座天空農園
銀座から日本酒文化の情報発信をしたいとの想いから、2007 年に白鶴銀座天空農園のプロジェクトを立ち上げ、東京支社(中央区銀座)屋上で自社開発酒米「白鶴錦」を栽培しながら、屋上緑化、食育、日本酒文化の情報発信を行っています。当初、大都会のビルの屋上でのお米の栽培は難しいという声がありましたが、プランターでの栽培が成功し、2008 年には田圃を造成しました。毎年、米の品質向上に取り組み、2013 年からは白鶴銀座天空農園で収穫した「白鶴錦」のみで仕込んだ商品を数量・販売店限定で発売しています。
~食育への取り組み~
2009年から地元の小学生による田植えと稲刈り体験を行っており、今年も59名の小学生が体験に訪れました。始めは田んぼに入るのをためらっていた子供たちでしたが、田植え以降は自分たちが植えた稲の生長をとても気にかけて、大きく育っていく様子を見ては喜んでくれました。稲刈りでは、鎌が怖く扱いが難しかったようですが、苦労しながらも上手に刈り取ることが出来ました。過去16年間で、延べ900名の小学生に体験していただいています。
~2024年産「白鶴銀座天空農園」のお米ができるまで~
5月24日(金)、爽やかな風が吹くなか、社員を中心に手作業で田植えを行いました(後日、一部地元小学生が体験学習)。2024年も日照時間を最大限活用し、酒米の品質向上と収量アップを目標として、昨年に引き続き田植え時期を少し早めました。田植えはスムーズに終わりましたが、稲が定着する前から、豪雨に打ち付けられたり梅雨前線の影響による雨が続いたりと厳しい環境にあり、心配事が多い日が続きました。
6月後半、梅雨入り前から刺すような日差しと夏のような気温が続きましたが、今年は例年よりも葉が立ち上がるのに時間がかかるなど、のんびりと生長していきました。田んぼによってはうまく育たず、新しい苗に入れ替えや補植するなど稲の生育に良い環境を作るため、試行錯誤の毎日。そのおかげもあり、少しずつですが茎も増えしっかりするなど生長が見えました。
記録が残る中で最も暑い7月となり、日照時間も多く、生育のいい田んぼでは1か月で30cmも伸びすっかり水面が見えない程に。1週間ほど水を抜き土を乾かす「中干し」を行いました。暑さで水の蒸発が早く、水量の管理には気を使いました。全体的に生長が遅く不安だった日々から少し抜け出せました。
8月、私たちには過酷な暑さが続き、毎日の田んぼの巡回はとても厳しいものでしたが、稲にとっては恵みの夏となったようです。お盆明け以降急激な生長が見られ、遅れていた田んぼでは1か月の間に40cm近くも伸び、通常の田んぼと遜色ないほどになりました。猛暑に台風にと天候は目まぐるしく変化しましたが、田植えから92日目の8月23日(金)、ついに穂と稲の花を確認することが出来ました。穂が出てくると再び身が引き締まる思いでした。
9月に入ってからも猛暑が続き、稲の茎はどんどん太くなり、次々出穂しました。幸い台風の直撃はなかったものの、今年は風が強い日が多く、ビル風の影響を受け稲の倒伏が心配されました。防鳥ネットやロープを張り対策してどうにか乗り切ることが出来ました。季節はずれの暑さが続いた10月、稲穂はぎっしり実を付けていました。今年は初期の生育不良が起こり、全体的にゆっくりの生長となりましたが、太陽の恩恵を受け10月30日(水)に無事稲刈りを迎えることが出来ました。場所により成長の具合にだいぶばらつきが出たこともあり、収量は籾付きで42.1kg(昨年46.5kg)と少し減少しましたが、粒も大きく立派な実を付けてくれました。11月13日(水)パールライスでの穀物検査では、3等をいただくことが出来ました。来年に向けて再び2等目指して改善や工夫を重ね、より良いお米が作れるよう、努力していきます。
~SDGsへの取り組み 稲藁の活用~
今まで廃棄していた稲藁を有効に活用しています。
【世界で1つ「白鶴錦で作った畳」】(2020年)「白鶴銀座天空農園」で収穫した独自開発米「白鶴錦」の稲藁を岡田畳本店(埼玉県川越市)さまに畳にしていただきました。畳の芯になる素材(畳床)に稲藁が使われています。最近では畳床に木材ボードや発泡スチロールを使用したものが多く、稲藁を使った畳は高級品だそうです。[白鶴酒造資料館(兵庫県神戸市)に展示中]
【藁焼きの材料として】(2021年)屋上仲間からご縁をいただき、都内の飲食店に差し上げ、魚や肉などの藁焼きの材料として活用していただきました。
他にも鶴をモチーフとしたしめ飾りを作っていただきました。
【地域活動の一環として】(2022年~)小学校の門松に飾るしめ飾り(兵庫県神戸市)や、子供たちのために相撲の土俵を作るプロジェクトで、土俵の一部として使用する(千葉県館山市)など、活用いただいています。
白鶴銀座天空農園
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【一般のお客様からのお問い合わせ先】
白鶴酒造株式会社 お客様相談室
TEL:078-856-7190(休祝日を除く月~金 9:00~17:00)
白鶴ホームページ:https://www.hakutsuru.co.jp/customer/
▼ニュースリリース(PDF)
d13868-316-279f2f5c725bdbf98492b1fdcc4451c9.pdf