名古屋鉄道株式会社
名古屋鉄道は、本年度策定した新人事ビジョン・人事戦略に基づき、健康経営およびDEI&Iのさらなる推進のため、女性の健康課題解消に向けた「低用量ピルの無料処方サービス」の導入および女性の健康課題へ理解ある風土の醸成に向けた「女性専門医による女性の健康セミナー」を実施します。今後も、
多様な従業員がいきいきと働けるためのさまざまなサポートを通して、企業のパフォーマンス向上、従業員エンゲージメント向上を推進していきます。
1.導入背景
経済産業省の「健康経営における女性の健康の取り組み」(2019年)によると、働く女性の約5割が女性特有の健康課題などにより職場で困った経験があると回答し、そのうちの多くが月経痛や月経前症候群によるものと報告されています。
当社においても、鉄道現業で勤務する女性従業員数が増えているなかで(2014年:約 80 人、2024 年: 約120人)、月経に伴う不安と体調不良を軽減するとともに女性の健康課題に理解ある風土を醸成していくため、本取り組みを導入・実施するに至りました。
2.取り組みの詳細
1.低用量ピルの無料処方サービス(2024年11月1日スタート)
当社の女性従業員を対象として、希望者は自身に合った低用量ピルが会社の費用負担により無料で処方を受けることができます。なお、処方にあたっては株式会社LIFEM(ライフェム)が提供する「ルナルナオフィス」のサービスを利用し、専用サイト上でオンライン診療を予約・受診することで、医師の判断のもと、通院することなく、またプライバシーを守りながら、自宅まで低用量ピルが宅配されます。
なお、12月1日時点で、既に当社では14人が利用を開始しており、本サービスの導入は全国の鉄道会社では2社目となります。
2.女性専門医による女性の健康セミナー(2024年9月・11月・2025年1月開催)
以前より、当社専属の医療職による女性の健康セミナーは実施していましたが、今年度より女性の健康に関わる専門医である名鉄病院小児科・小児漢方内科の医師を招き、女性の健康課題をテーマにしたセミナーを(1)管理職対象(2)育児休業中の従業員対象(3)当社グループの女性役員・管理職対象の年間全3回開講します。セミナー実施により、女性の健康課題に対する職場の理解を深めるとともに、女性本人の健康リテラシーの向上を図ることで、職場・本人の両面から働きやすい風土・マインドの醸成につな げていきます。
【参考】名鉄グループの使命実現のための人事ビジョンと人事戦略
名鉄グループにとって、人財は企業成長と価値創造の根幹です。急激に変化する時代の中で、「地域価値の向上に努め、永く社会に貢献する」企業グループであり続けるために、人的資本の充実がますます重要になっていきます。
今回、グループの使命と中長期経営戦略実現に向けて、人事ビジョン「あなたらしく、そしてその先へ」および人事戦略「人財投資を通じた「人財力」の向上」を設定しました。従業員が自身の個性を発揮し、やりがいを持って働ける環境を整えることで、従業員本人とグループの成長につなげていきたいと考えています 。
具体的には「人財力の向上」に向けては「挑戦・創意工夫」「成長・能力発揮」「DE&I」の3要素を軸とする各種施策を進めていくとともに、それらを支える「人財力の基盤」である「人権」「健康」についても取り組みを強化していきます。
このたび実施する「低用量ピルの無料処方サービス」および「女性専門医による女性の健康セミナー」は「DE&I」および「健康」のための施策と位置づけており、今後も上記枠組みに沿った施策の実行を推進していきます。