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Beauty大特集「十年美容」

気になる「クマ」取っても大丈夫?医師に聞いたクリニック選びの注意点4

電車の広告やSNSの広告でも目にすることが多くなった、目の下のたるみの脱脂…いわゆる「クマ取り」。鏡の中の老けた自分にため息が出たり、蛍光灯の下で見た自分の目元のたるみにびっくりしたりすることも少なくない40代。ランチの話題にも、“目の下のクマ”悩みがよく上がります。ただ、脱脂をしたのち、「目の周りが窪んでしまった」「しこりができてしまった」という悲痛の声が上がっていることも事実。果たして40代は「クマ取り」に手を出してよいものなのか?

美容後遺症外来で、たくさんの患者さんからお悩みを聞いている、朝日先生にお話を伺いました。クリニックや医者の選び方も、必見です!

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美容外科医が指南!40 代が摂るべき美容成分の正解は?【レチノール、ナイアシンアミドetc.】

教えてくれるのは・・

日本医科大学形成外科美容後遺症外来担当医
朝日林太郎先生

2009年三重大学医学部卒。東京労災病院にて臨床研修終了後、日医大形成外科入局。日本形成外科学会専門医、日本美容外科学会正会員。日医大形成外科では美容後遺症外来を担当。TVなどメディアでも活躍。

INDEX クマ取りに悩んでいる人は増えているのでしょうか?
クマ取りにはどのような治療法がありますか?
注意すべきクリニックとは?
いくつかクリニックに行って検討を!
QOL(クオリティーオブライフ)を高めるのは自分の知識!

クマ取りに悩んでいる人は増えているのでしょうか?

ここ1〜2年、大手美容医療クリニックの広告増加とともにクマ取りのオペ件数も増えています。その影響で、今まで気にしていなかった人も「しなければいけないの?」と思うようになっているのかもしれません。また、スマホの見過ぎで下まぶたのクマやたるみが増えているのではなく、スマホ画像加工アプリの進化によって、クマのない自分の顔を見ることで実際の自分の顔との乖離が気になるようになったことも、原因の一つと言えそうです。

クマ取りにはどのような治療法がありますか?

1. 注入法

いわゆるプチ整形です。ヒアルロン酸やベビーコラーゲンを下まぶたのふくらみの下にごく少量注入し、段差をなくします。オペをしたくない方、またほんの少しの変化で良い方に適応。ただし、皮膚のたるみが強い方には不向きです。注入量が適量を超えた場合にはプチ整形の限界を超えてしまう可能性もあります。特に下まぶたのクマ治療では繊細さを要するため、注入技術の差が顕著に出るでしょう。

2. 手術

経結膜脱脂(下まぶたの裏から脂肪を取る)・裏ハムラ法(下まぶたの裏から脂肪を凹みの部分に移動)・表ハムラ法(皮膚のたるみ部分の除去も含め表面から脂肪を凹みの部分に移動)・脂肪注入(太ももなどから採取した脂肪を凹みの部分に移植する)という種類があります。年齢を重ねるごとに皮膚のたるみが出てくるので、40代以降で脱脂のみで満足する結果を得られる方は半々くらい。下まぶたのクマの原因は眼窩脂肪なのですが、とても柔らかく特殊な脂肪で、一度取ってしまうと2度と同じものを戻すことはできません。取ることは慎重にお考えいただきたいと思います。

注意すべきクリニックとは?

① 表示している価格が安すぎる

② 麻酔価格が別料金など、価格形態が不明瞭

金額は、まずクリニックを見極めるのに注意するべきポイントです。適正価格のところに行くのが大事。美容医療は自由診療のことが多く、保険診療のように決められた金額というものはありません。私個人が考える目安ですが、保険点数換算での一例で、脱脂のみであれば10万円〜20万円、脂肪移動であれば40万円〜50万円くらいでしょうか。安すぎたり、本来入るべき処置の金額を含めていないなど、料金体系の不明瞭なクリニックには注意が必要です。

③ 医師の顔と経歴がわからない

医師の顔と名前と経歴が分からないのは論外です。どんな医者が自分の顔を見極め、リスクを負ってくれるか、事前に知っておくことは大切です。年次や経歴から、研修を終えてすぐにではなく臨床経験を経て美容医療の世界に入っているのか?直近でどれくらいのオペをしているか?なども確認しておくとよいでしょう。形成外科や美容外科の専門医であることは目安にはなりますが、技術を担保するものでもありません。

勉強熱心な医師は業界内では上手な医師の元に見学に行くことも多いです。そのような情報を発信している医師のSNSや、患者さんの口コミも合わせて参考にするのもよいかもしれませんね。

④ 医師とあまり話せない

患者が話せるのはカウンセラーばかりで、医者とあまり話せないクリニックはおすすめできません。カウンセリングを受ける際、デメリットやリスクをしっかり話してくれるか?無理やり治療に誘導しないか?という点にも注意が必要です。

いくつかクリニックに行って検討を!

自分に合う美容外科医を探すには、いくつかクリニックに行くのをお勧めします。話がしっかり通じるか?信用できる医者か?をしっかり確認してください。治療に対して知識を得ることは患者さんの利益になります。行けば行くほど、迷いが生じた…と患者さんから伺ったことがありますが、ご自身の大切なお顔のことだからこそ、簡単には考えないでいただきたいと思います。

QOL(クオリティーオブライフ)を高めるのは自分の知識!

クマ取りの広告が乱立する中、簡単な治療と思われがちですが、実は診断バリエーションが多く、個々の患者さんへ適切な治療を選択するには医師の経験を要するケースも少なくありません。そのためには、患者さん自身も情報の取捨選択をし、メリットやデメリット、リスクをしっかり理解することが大切です。美容医療は本来、治療を受けて心が前向きになるためのもの。ご自身の笑顔のために、納得して治療を受けていただきたいと思います。

イラスト/kame 取材/竹永久美子

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