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Fashion大特集「卒入学式」11

40代なら覚えておきたい「古臭くならない着物」のオシャレマナー

コロナ禍で簡略化した卒業式・入学式も、久々に通常モードに戻りつつあります。わが子の晴れ舞台、卒業式・入学式などおめでたい日、セレモニーに、着物を着ようという人も少なくないはず。ただし、40代という年齢的にも、母としても、着物を着るのであればきちんと感や年相応の品なども求められるもの。そこで、どんな着物を着るべきか、選び方やマナーなど、失敗しないマナーを伺いました。

PROFILE 西村美寿穂さん
京都市内で呉服店を営む両親のもと、幼少期よりキモノにあふれた環境で育ち、イギリスでの留学経験やメイクアップアーティストとしての活動を活かし、2004年より兄と『西村兄妹キモノ店』を運営。「キモノを身近に」をコンセプトに、新感覚のキモノラインと本格的で上質な着物ラインを扱い、キモノ着用でのパーティ主催や着付け教室の開催など、さまざまなシーンを京都本店と東京サロンとで提案。
西村兄妹キモノ店 https://www.kimonoten.jp/
INDEX 卒業式・入学式に着る基本となる着物
卒業式や入学式、こんなお着物はいかが? おすすめコーディネート
汎用性高く大活躍、イチオシの飛び柄小紋を帯を変えて着まわしてみる
横長の形、ワンハンドル、洋装のバッグでもOK
おまけ編/祖母から譲り受けた着物を今っぽく着るには……西村さんが改善!

卒業式・入学式に着る基本となる着物

昨年、息子さんの入園式で実際に着た着物コーデ。桜色の宝づくし模様の付下げに袋帯でお祝いムードを盛り上げて。

着物を着るときに、「着物の格を合わせる」など、ふだんからあまり着物に慣れ親しんでいない人には「かえって失敗したらどうしよう?」と悩みの種になり、結果的に着物で参列する機会を失いがち。では、どんなお着物を選べばいいのでしょうか、基本中の基本を教えていただきます。

西村さん―訪問着、付下げ、飛び柄小紋がSTORY世代のフォーマルな着物としておすすめします。

訪問着は、襟元、肩・袖部分の上半身と帯から下の上前・後ろ身頃部分に絵柄が配されていて、縫い目に関係なく模様が繋がっているように描かれ、豪華な柄の印象が強いフォーマルな着物です。七五三、結婚式やお茶の初釜の際によく着られます。

付下げは、訪問着に比べて柄の配置が控えめな着物。訪問着のように模様の繋がりはなく、見た目の華やかさは訪問着よりおとなしめですが、締める帯によってフォーマルな場面にぴったり。訪問着と同様の場面で着ることができますが、訪問着ほど瀟洒でかしこまらないけれども、あらたまった装いの場に着用できるので重宝します。

色無地は柄のない着物ですが、白生地をおる段階で紋紙を使用した織り模様(地紋)を楽しむこともできます。また、一つ紋を入れることで着物の格が上がるので、40代、これから着物を誂えるなら、入れることもおすすめです。

飛び柄小紋は、付下げや色無地に準じた着物として、小紋でありながら柄の配置がシンプルで地色部分が多く見えることが特徴。豪華になりすぎないので、格式ばらずに着こなせるのでおすすめしています。柔らかな色みを選ぶと品よく優しい印象になって気張り過ぎず、さまざまなな場面で着こなすことができるので、一着持っておくとフォーマルなお席から、お食事や観劇、パーティなどまで、締める帯によってあらゆるお出かけに活躍します。

卒業式や入学式、こんなお着物はいかが? おすすめコーディネート

卒業式・入学式に参列するのにおすすめという付下げを用いて、西村さんがコーディネート。40代にはこんなお着物、色、柄、品、が我が子の門出にふさわしい。ぜひ参考に!

西村さん
西村さん
あくまでも子が主役、親は引き立て役です。母は主張を抑え、色調を合わせるといいでしょう。明るめでお慶びの席には、白っぽい淡いトーンならば失敗しにくいです。帯締と帯揚のトーンを合わせることも、失敗なく上品でおしゃれにまとまります。何か迷ったときには、「万能の白」と私は白色の小物を合わせることが多いです
〈着物〉ベージュ・カシミアシルク地 春秋模様 付下げ 商品価格:473,000円、お仕立価格:86,680円(胴裏・八掛込) 〈帯〉龍村美術織物 袋帯 商品価格: 973,500円、お仕立価格: 19,800円 〈帯締〉15,180円〈帯揚〉18,150円/すべて西村兄妹キモノ店

【おすすめコーディネート①】

ベージュトーンで柔らかな中にも京友禅の優美な染めと帯の豪華さで格式高く

カシミアを5%程度混合した柔らかで上品な光沢のある生地を使用し、地模様の表情豊かな京友禅の付下げ。桜、松、菊、もみじなど、春と秋を彩る花々が彩られて、付下げの柄行きながらも訪問着に負けない存在感と優雅さが大人女性でこそ着こなせる逸品。セレモニーのほかにも、季節やシーンを問わずに、長く着続けられる万能な柄と色。龍村美術織物の金糸銀糸を豪華に織り出した華やかで気品が感じられる袋帯に、フレッシュなグリーンの帯締や帯揚を合わせてモダンに。

【おすすめコーディネート②】

控えめで上品なグレイのワントーンコーデに丁寧な技術が見える相良刺繍がつややか

グレイッシュな付下げは、刺繍の中でも制作に大変な手間と時間を要する相良刺繍で静かに品よく。生地の裏から糸を抜き出して結び玉を作り、これを連ねて模様を描き出していく技法で、立体感と落ち着いた美しさが際立ち、大人の女性におすすめ。西村さん曰く「迷ったら白」というほど重宝するという白地の袋帯には、菱形に織られた松がおめでたい席を彩り、つややかで上品にまとまります。アクセントに効かせた空色の帯揚と帯締で軽やかに

〈着物〉薄グレー地 相良繍 付下げ 商品価格:605,000円、お仕立価格:86,680円(胴裏・八掛込) 〈帯〉白地 松菱模様 袋帯 商品価格:286,000円、お仕立価格: 16,500円 〈帯締〉16,060円〈帯揚〉14,300円/すべて西村兄妹キモノ店

汎用性高く大活躍、イチオシの飛び柄小紋を帯を変えて着まわしてみる

上品に光り輝く、気品と品格の感じられる白の袋帯で式典に参列

お茶やお花などお稽古事のイベントや、披露宴など、着る機会がある人には訪問着もおすすめ。けれども、柄が豪華すぎて着る機会がなかなかない、もっと様々なシーンで着られる着物がいい、着回し力があって汎用性の高いものを、という人にイチオシなのが「飛び柄小紋」。柄の選び方によって、卒入学式にも着られるのだとか。
柔らかな光沢を放つ澄んだ水色の飛び柄小紋には、金銀糸を菱状の松に織り上げた格式高い白の袋帯を合わせ、改まったお祝いのシーンにふさわしい、華やかな仕上がりに。無地場の多い飛び柄小紋ならではの、帯であらゆる表情を楽しめるコーディネイトに。

宝づくしの刺繍が鮮やかな黒の袋帯でパーティシーンに

一方、同じ水色の小紋を、もう少しカジュアルなパーティーや食事会、観劇などに着ていくときには、宝づくしのモチーフを鮮やかに織で表現した黒の袋帯に。バッグも、パーティドレスに合わせるような扇型のクラッチバッグを合わせ、自分のおしゃれや個性を主張しても帯と着物の色合いのコントラストが強いほどカジュアルな雰囲気に。逆に、かしこまった席には色数を抑えてなじませ、ワントーンに仕上げると品よくまとまります

横長の形、ワンハンドル、洋装のバッグでもOK

自分の着物を久々に出したものの、もともと持っていたバッグを合わせたら何だか古臭い…そんな時には、無理に和装バッグを持たなくとも、洋装のバッグでもOK。黒のワンハンドルバッグや横長バッグが和装にもマッチ。成人式の時に用意したバッグと草履のセットではひと昔前の印象に傾いてしまうなら、あえて洋装のバッグを持つことも選択肢に入れてみて。もちろん、一番最初の写真の、桜色の着物に合わせた和装用の白の葵バッグ・利休バッグも素敵ですが、わざわざこの日のために買うならば洋装バッグもアリです。
※すべて西村さん私物

西村さん
西村さん
ワンハンドルの黒ならば、洋装のフォーマルにはもちろんのこと、保護者会や面談などでも使えて便利。私はVASICのバッグを着物のシーンでも活用しています。上の写真だと、卒業式や入学式のお着物に合わせるなら、真中の白と黒のバッグ。両サイドの「BOND」はお食事の席や観劇などのお出かけにうってつけです

おまけ編/祖母から譲り受けた着物を今っぽく着るには……西村さんが改善!

自分の着物を誂えるのはなかなかハードルが高いものの、母や祖母のお着物を受け継いで着てみよう、という人も多いはず。とはいえ、実家の桐箪笥から出してきた着物一式、なぜか古臭い印象がぬぐえないことも、「着物あるある」な話。そんな悩みを西村さんにぶつけてみたところ…
そこで、ライター羽生田の祖母から受けついだ疋田絞りの浅葱色の訪問着を、参列しても古臭くない、今どきコーディネートにチェンジ。西村さんにそのコツをアドバイスをいただきました。

  • BEFORE
  • AFTER

帯締と帯揚の2点のみ、着物の絞りにある山吹色とリンクさせるべく明るめの山吹色の帯揚げと帯締めを選んでいただき、コーディネートチェンジしてみました。帯揚の白には、抜け感を出し全体の雰囲気を引き上げる効果が。帯締も色が変に浮かず悪目立ちがなくなり、すっきりとした統一感が出て、かえって着物や帯の優しい華やかさを引き立てることに成功。小物を変えるだけでコーデが今どきになり、眠っていた着物も見違えます
着物、帯、BEFOREの帯締・帯揚は羽生田私物。
AFTERの〈帯締〉16,500円、〈帯揚〉18,150円/西村兄妹キモノ店

西村さん
西村さん
我々より上の世代は、朱色や赤などアクセントになるカラーの帯締・帯揚を好む傾向があったようで、わりとどの家庭でも朱や赤の小物をお持ちです。そのまま使うとひと昔前の印象にダウンしてしまいがち。また、成人式の振袖に合わせたものを、訪問着や付下げ、色無地などに使うと、なじまず浮いてしまうことに

ご自身もSTORY世代、普段からお着物を楽しむ西村さんに、敷居が高くない、お着物の楽しみ方や年相応の着方のマナー、古臭くならないコツを伺いました。これから迎える卒業式や入学式、わが子の門出や成長を祝い、お世話になった方々への感謝の気持ちを表す着物での参列、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか

撮影/沼尾翔平 取材/羽生田由香

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