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40代、責任のある立場になったとき何を着る?【仕事着名品25選】

オフィスシーンで名品選びが期待されるのがSTORY世代の新・管理職。今まで培ってきた自分らしさを失わず、品格を漂わせるには?その回答を探してみました。

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目次 ★ 責任ある立場になった時、何を着る?
★ 「色」で盛るなら服のシルエットはとことんシンプルに
★ 「繊細な素材」で盛ると落ち着きのある存在感に
★ 「柄」はモノトーンで大人なインパクトをつくって
★ <Before / After>トータルバランスで箔がつくということを実感しました!
★ 好きなものを 1点目立たせるルールで ぐっと 「素敵!」 を引き寄せられます

責任ある立場になった時、何を着る?

<右>オルビス取締役執行役員 西野英美さん
— 自分の個性を生かす「甘盛り映え」で信頼感を表現したい。
2002年オルビス入社後『オルビスユー』初代ブランドマネージャー等を歴任。現在は取締役執行役員を務める43歳。

<左>スタイリスト 竹村はま子さん
— 「引き算のバランス」憧れ感を引き寄せることが大事!
「STORY」表紙スタイリストのほか、様々な媒体で活躍中。コンサバ感のあるカジュアルスタイリングが大人気。

◇ 柔らかく、箔付けできる 新・管理職服に必要な条件は?

西野さん
一昨年に執行役員となって以来、壇上に立ってのプレゼンや講演会など今までなかったシーンが増えました。今まで培ってきた個性を生かしつつ、品格があり印象に残るスタイルを探しています。背が低いので全身がシュッと見えるスタイルも課題のひとつです。

竹村さん
フェミニンがお好きなようにお見受けしますが。

西野さん
はい。服はコロナ前は韓国で買うことが多く、今も一目で自分を印象づけることができ、会話のきっかけになるという視点で服を選んでいます。鳥やトンボなどの生き物や星などの柄もの、色は顔映りのいいビビッドカラーが好きです。

竹村さん
まずは、色の取り入れ方のご提案ですが、ビビッドカラーはその色のパワーだけでインパクト絶大。その分をデザインで引き算して極力シンプルなものを選ぶとスタイリスト目線では、色も着ている人も映えるのではと感じます。「盛って華やかに見せたい」という気持ちをちょっとだけ抑えると大人っぽく、箔のあるスタイルに近づきます。スタイルアップの秘訣は視線を縦に伸ばす、Ⅰラインを心がけることが第一。ボウタイのように縦デザインを取り入れたり、上半身からつま先までをワントーンでまとめることも効果絶大です。

「色」で盛るなら服のシルエットはとことんシンプルに

ビビッドカラーならハンサム要素のあるデザインを選んで

「インパクトのある色アイテムはどこかにハンサム感のあるデザインなら甘くなりすぎず、箔づけにつながります。上のブルーのフリルブラウスならばシャツ衿、グリーンのワンピースは深いV開きがハンサムポイント。ラックにかかったブラウスも正面はシンプル、背中にリボンディテールのあるデザインです」(はま子さん)

ブルーブラウス¥16,500(パブリック トウキョウ/パブリック トウキョウ 神宮前店)グレーパンツ¥25,300(ソブ/フィルム)パンプス¥27,500 (ツル バイ マリコ オイカワ)

variation

  • ブラウス¥33,000(バウム・ウンド・ヘルガーテン/エスアンドティ)
  • ワンピース¥93,500(トゥモローランド ビー/トゥモローランド 渋谷本店)

顔映りだけでなく全身で見た時の色バランスも視野に

「バストアップで見たバランスだけで色を選んでしまうと、全身バランスで色負けしてしまうことも」(はま子さん)

服の色に負けないようにリップでメークバランスを調整

西野さんが服に合わせてセレクトしたのはボリューム感があり鮮やかな発色のリキッドルージュ、オルビスカラーエッセンスリキッド 8305レッドブルーム。

ブラウス¥88,000(トゥモローランド ビー/トゥモローランド 渋谷本店)イヤーカフ上¥13,200(リューク)イヤーカフ下¥88,000(プライマル)

Sサイズ対策には足の甲まで見せるパンプスを

深い甲のカットは足の面積を縦に伸ばしてくれる効果あり。

ジレ¥88,000(デパリエ/デパリエ ニュウマン新宿店)スカート¥46,200(アンスリード/アンスリード青山店)シルバーパンプス¥60,500(ペリーコ/プルミエ アロンディスモン)ブラウス/スタイリスト私物

「繊細な素材」で盛ると落ち着きのある存在感に

黒はどこかに「抜け感」をつくれば重くなりすぎません

「顔色が悪く、重く見えそう」という理由で黒を敬遠しがちな西野さん。

「黒は華やかに見せることができる色なので取り入れてほしいですね。今春なら流行の白のシースルーのインナーを合わせるとバランスと今っぽさの両方が手に入ります。西野さんは色白なので黒をお召しになると肌の明るさが際立つと思うので是非チャレンジを」と、はま子さん。

variation

  • 素材に立体感のあるネイビーブラウス¥33,000(エストネーション)
  • 部分レースブラウス¥37,400(エリオポール/エリオポール代官山)

地金やパールなどシンプルでも大ぶりなものをセレクト

「アクセサリーは華奢なデザインの重ねづけではなく、インパクトのある大ぶりなものを少数に絞って」(はま子さん)

ネックレス¥50,600ピアス¥166,900(ともにMAAYA)ゴールドネックレス¥60,500ピアス¥29,700バングル¥66,000(すべてリューク)

「柄」はモノトーンで大人なインパクトをつくって

モノトーンの柄の持つ知性のある強さを味方に

「オフィスシーンに柄を取り入れるならばモノトーン最優先で。合わせるアイテムは柄に使われている色から選べば統一感が生まれます」(はま子さん)

ブラウス¥39,600(アストラット/アストラット 新宿店)パンツ¥70,400(バイ マレーネ ビルガー/エスアンドティ)パンプス¥31,900(ヒューン/エストネーション)ネックレス¥50,600(MAAYA)

variation

  • 柄ブラウス¥52,800(ラウラ/エストネーション)
  • スカート¥58,300(プルミエ アロンディスモン)

ハイウエストパンツにトップスインで上半身をコンパクトに

「Sサイズだと黒ボトムスは重くなるのでそれ以外の色にも目を向けて」とはま子さん。「トップスは思い切ってインすると上半身がコンパクトにまとまりスタイルアップに。ギャザーの入ったデザインでお腹回りもカバー」と更なるアドバイスを。

<Before / After>トータルバランスで箔がつくということを実感しました!

【Before】西野さんのいつものファッション

「人前で話す機会が増えているため、業務内容によって、テーマとコンセプトを決めています。印象を残すために、フリルやアシメトリー、カラー、柄などインパクトのある甘アイテムをよく着ていました」(西野さん)

【After】優しげなイエローのワントーンで新・箔づけスタイル完成

はま子さんが西野さんのために選んだコーディネート。

「まずは西野さんの明るいお肌が輝いて見える、艶のあるニュアンスカラーのブラウスを選びました。フリンジなど細部までつくりこまれたデザインは、大人のキャリア層に向けた、私も注目しているトゥモローランドの新ブランドのものです。さらにボウタイブラウスの縦デザインとワントーン、2つの縦長ポイントをつくることでスタイルアップも狙ってみました」

ブラウス¥60,500(トゥモローランド ビー/トゥモローランド 渋谷本店)パンツ¥70,400(バイ マレーネ ビルガー/エスアンドティ) パンプス¥27,500(ツル バイ マリコ オイカワ) イヤーカフ上¥13,200(リューク)イヤーカフ下¥88,000(プライマル)右手リング¥121,000左手リング¥138,000(ともにMAAYA)

好きなものを 1点目立たせるルールで ぐっと 「素敵!」 を引き寄せられます

今まで自分では選ぶことのなかった「ハンサム」な要素のある服を合わせることで私の好きな「フェミニン」が一層引き立つということが何よりの気づきでした。

色も今まではビビッドな発色ばかり選びがちでしたが、ニュアンスカラーでも質感やディテール次第で大人しくなりすぎず、しなやかな強さを印象づけることができるのは驚きです。

服の力を味方につけて、自分らしさを失わない箔づけ服選びをしていきたいと思っています。(西野さん)

◇ 思わず視線が惹きつけられる色や柄選びのポイントは?

竹村さん
服で印象づけたい時には、素材と柄選びも重要。繊細なレースや上質なツイードは大人になるほど似合うアイテム。役職が上がると年上の方と接することも多くなり、目の肥えた方もいらっしゃるはず。そんな方の視線を惹きつけ、さりげなく自分を印象づけることができます。

西野さん
柄も取り入れたいのですが。

竹村さん
柄はミックスカラーではなくモノトーンをおすすめしたいです。落ち着きと奥行き感があって、大人で上品なインパクトが生まれます。西野さんのお好みの「フェミニン」をより印象づけるためには全身でひとつだけフェミニンなアイテムにして、他のアイテムは引き算で考えることもご提案したいです。全身にいくつものフェミニンポイントがあると、ぶつかりあって印象がボヤけてしまうんです。

西野さん
ありがとうございます。これからは自分の個性と服を融合させたスタイルを心がけてみます。

竹村さん
服で部下のモチベーションを上げる、西野さんならそんなスタイルを叶えられると思います。

撮影/西崎博哉(MOUSTACHE)〈人物〉、前 千菜美〈静物〉 ヘア・メーク/コンイルミ(ROI) スタイリスト/竹村はま子 取材/安西繁美 ※情報は2023年4月号掲載時のものです。

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