中島克治先生が著書の中で推薦している本の中から約100冊を、国際子ども図書館で実際に手にとって、現代っ子たちにも読みやすいものや、ぜひ読ませたいものを厳選しました。親のほうが率先して読みたくなる素敵な本が満載です。
キレイな絵を眺めるだけで楽しめる
『かいじゅうたちのいるところ』
怪獣の王様になるなんて子どもの夢が叶うよう。ほっこりとするラストシーンも素敵。
お母さんに叱られた少年が怪獣たちのいる島で大暴れする物語。モーリス・センダック(著)じんぐうてるお(翻訳)¥1,400(冨山房)
『こんにちはあかぎつね!』
子どもが大好きな『はらぺこあおむし』の著者による美しい絵本。じっと絵を見つめると色が変わって見える不思議体験を親子で楽しめます。
緑の狐が赤く見える? 色彩論の実践本。エリック・カール(著) 佐野洋子(翻訳)¥1,400(偕成社)
『よるのようちえん』(日本傑作絵本シリーズ)
モノクロ写真調のリアルな幼稚園とカラフルな空想の世界が交錯。子どもたちに馴染みのある場所設定なのでワクワク感が高まります。
夜の幼稚園で起こる不思議なできごと。谷川俊太郎( 著) 中辻悦子(絵、写真) ¥1,300(福音館書店)
『ふらいぱんじいさん』(日本の創作幼年童話 5)
小学校低学年でも十分に読めます。絵本を卒業した子が「本を読んだ」という自信が持てそうな作品。
目玉焼きを作らせてもらえなくなったフライパンが繰り広げる冒険のお話。神沢利子(著) 堀内誠一( 絵)¥90(0 あかね書房)
想像力・共感力を育てる
『おしいれのぼうけん』(絵本・ぼくたちこどもだ)
怖いねずみばあさんが本当にいそうで、子どもたちのドキドキ感を誘います。子ども同士の友情や先生の態度にも共感。
悪さをして押入れに入れられた2人の少年の冒険。ふるたたるひ(作)たばたせいいち(作)¥1,300(童心社)
『おこだでませんように』
子どもと一緒に読みながら母親として立ち止まるきっかけをくれる本。子どもの、親や先生、友達や妹に対する気持ちがよくわかる。
先生にもお母さんにもいつも怒られてしまう少年の気持ち。くすのきしげのり(著) 石井聖岳( イラスト)¥1,500(小学館)
『ぼくのかえりみち』
男の子あるある。誰でも一度はやってみたことのある白線の上歩き。絵がきれいで、さまざまなアングルから描かれているので、臨場感があって楽しみながら読めます。
道路に引かれた白線を踏みながら家に帰る少年の話。ひがしちから( 著)¥1,300(BL出版)
一緒に音読して 親子で楽しめる
『かぞえうたのほん』(日本傑作絵本シリーズ)
子どもはなぜか不思議とテンポのよい数え歌が大好き。キャッチーな絵を見ながら何度も読むうちに、暗唱してしまいそうです。魚の名前も覚えられそう。
リズミカルなかぞえうた。岸田衿子( 著) スズキコージ(絵)¥1,100(福音館書店)
科学に興味がわく本
『ほね』
身近な魚やタコの骨からはじまり、筋肉や関節、内臓の保護など人間の骨の役割を楽しく学べそうです。博物館や恐竜展に行く前に読みたいです。
楽しいイラストで、骨の形から働きまでをわかりやすく説明。(かがくのとも絵本)堀内 誠一(著、イラスト)¥900(福音館書店)
『寿命図鑑 生き物から宇宙まで万物の寿命をあつめた図鑑』
親が読んでも「へえ!」を連発してしまう発見の多い本。楽しくきれいなイラストで、小学生から大人までじっくりと読みこめます。
動植物から、パソコンまで色々な寿命を紹介。やまぐちかおり(イラスト)¥2,700(いろは出版)
『よわいかみ つよいかたち』(かこ・さとし かがくの本)
この本を与えたら、放っておいてもすぐに真似しそう。どうして鉄筋や鉄骨はこんな形なのか実験から考察するという、「実証」の体験ができるのがいい。
はがきや十円玉を使った実験絵本。 かこ さとし(著、絵)¥1,700(童心社)
Lifestyle特集 小学生ママ必見! 今こそ必要な「読書力」を、親子で育む方法 2020.04.06
撮影/久保田育男(OWL) モデル/佐藤 純 ヘア・メーク/陶山恵実(ROI) 取材/秋元恵美
2020年2月号掲載