STORYスタッフ&読者で40代の悩みを、匿名だからこそ赤裸々に語り合うこの企画。今回は「子供の思春期について」です。子育てのなかで避けられない思春期。いまリアルタイムで思春期の子供を持つママ4人に、どのように向き合っているのか、教えてもらいました。
ゆかり …小学生から大学生まで、全員男の子4人のママ。目下の悩みは子供のゲーム時間。ゲーム機を阻止するための隠し場所はプロの域。
由宇 …中学生と大学生の男の子2人のママ。モテる長男の彼女関係に興味津々。彼女との1泊旅行を許すべきか否かで、もっか悩み中。
玉枝 …高校生の女の子のママ。一人っ子で甘えられる環境。同居するお爺ちゃんお婆ちゃんから金銭も含めて可愛がられて育つ。
北野 …大学生と高校生の男の子2人。先日も呑んで路上で潰れた息子がいると警察から連絡を受けて迎えに行く。20歳過ぎてもまだまだ子育ては終わらない。
北野 今回3回目を迎えました「語り合い隊!」のテーマですが、幾つになっても悩みや心配が尽きない「思春期の子育て」についてです。子供の性別や成長の過程によって悩みも変化してくることと思います。今日も子育てど真ん中の皆さんにお集まりいただきましたので、思う存分ぶっちゃけトークよろしくお願いします。
"男”が嫌になる? 女の子ならではの思春期問題
良子 最近、中学生の姉の、弟に対する態度がすごい冷たいんです。言葉使いも荒くなり、「部屋に入ってくんなって言ってんじゃん!」とか「おまえなんかいなくなっちまえ」みたいな。だから弟に「お姉ちゃんは今、“思春期”っていう病気みたいなものだから、勝手に部屋に入らないほうがいいよ」って言ったの。そしたら「お姉ちゃん、今病気なんでしょー!」って大声で伝えて、またバトルみたいな(笑)。
玉枝 それは言っちゃダメなやつ〜(笑)。
良子 上の子は、「勉強頑張ってるんだから文句ないでしょ。やることやってるし」って言うのね。確かに最近成績上げてるから何も言えなくて。一度、弟に対しての態度について諭したことがあるんだけど、「私がどれだけ我慢してるのか、ママは何も分かってない!」って泣き出してしまって。
ゆかり 女子は難しいですよね。
北野 良子さんが働き始めたのは上のお子さんがいつの頃からですか?
良子 小3の時です。
北野 働き出してからの寂しい思いを我慢しているのかな。もっと甘えたい気持ちとか。
玉枝 そうそう、下の子は無遠慮に甘えるからね。上の子は羨ましい思いもあったりしてね。
ゆかり 勉強を頑張ることで、ママに“私を見て”って思ってるのかも。
良子 前までは鬼のように娘に怒っていたけど、今は何も言えなくなっちゃいました。
玉枝 うちも女の子だけど、思春期ってだんだん身体が変わってくるでしょ。ホルモンバランスが大きく変化する頃だから、女になっていく過程で異性を無意識に意識して、“男”が嫌になる時期があるみたい。これが弟じゃなくて妹だとまた違う感じになるのかも。本能的に、パパの下着と一緒に洗濯して欲しくないっていうのと一緒かもね。
ゆかり なるほど〜。
玉枝 ホルモンバランスが崩れると、すごいニキビが増えたりするしね。
良子 そう! すごいニキビができちゃって。するとまた弟が「お姉ちゃんのニキビすご〜い」って!
由宇 また、それ言っちゃう!(笑)
北野 玉枝さんのお子さんも女の子ですが、同じような感じでしたか?
玉枝 そうですね。中3の前後とかですかね。女の子は生理もあるから、月のサイクルで食欲とか気持ちにムラが出るようになりましたね。生理の前にイライラするとか、私たちと同じですよね。
北野 今は高校生になり、落ち着きましたか?
玉枝 うーん、思春期って高校受験もあったりするし、外的ストレスはかかりますよね。でも学校はクラス替えなど、リセットできたり節目が変わるのはいいなと思います。学校が変わる、クラスが変わる度にもちろん寂しい思いもするけど、嫌なことがあった時は環境が変わることは救いになるかなと。
北野 大人になると節目が変わる瞬間はあまりないですからね。
玉枝 女子は意外と友達と揉めたりするんですよ。でも、私が働いているから話すタイミングもあまりなかったみたいで。大人の事情に対して、「今仕事忙しい?」とか遠慮してるのは感じますね。
良子 分かります。私も子どもが話しかけてくると「ちょっと待って」とか「今、無理」とか言っちゃうんです。なのに子供に「ちょっと待って」と言われるとイラっとするんですよね、ほんと勝手です。
由宇 私も「今ちょっと待って」とか言っちゃいますよ。子供が話しかけてきても上の空で、「ねえママ、聞いてる?」とかよく言われます。子供は私が聞いてないってこと分かってますよね。
暴言を吐いた後は自分も傷ついている
ゆかり うちは男の子しかいないですけど、女子は友達のグループとかいじめとか大変そうですよね。男の子はそこまでグループに固執するみたいな感じはなさそうな気がします。
由宇 男の子は、意外と一人でも大丈夫とかいう子が多いかも。万が一子供同士でトラブルがあっても、ほとぼり冷めたら元に戻ったりとか。
ゆかり 女子みたいに、みんなで誰かを無視したり攻撃したりとかはあまりないのかな。
由宇 うちは付属の学校に通ってるんですけど、中1の時に付属上がりの子と外部入試で入ってきた子の間で居場所争いみたいなことはありました。休みの日に遊ぶ約束して、集合場所にわざと違う場所を言ったりとか。
ゆかり わー、女子みたいですね。
玉枝 それは、ショック受けるね。
由宇 弱い男の子がターゲットにされちゃうんですね。最終的には、いじめる子がいじめられる、みたいになりましたけどね。
北野 確かに中学生くらいだと男の子は幼いし、いじめとかありますね。
ゆかり 髪の毛を切っただけでもいじられるみたいで、学校行くのを嫌がったりします。誰も気にしないのに、そこを突いてくる子がいるんですよね。
由宇 共学と男子校、女子校とかでも違うのかも。共学は異性の目があるから、もしそういうことがあったら見兼ねた女子が仲裁に入るみたいな。
玉枝 そういう女子いるよね〜(笑)。
ゆかり 前に学校で反抗期に関するガイダンスがあったんですけど、反抗期は仕方のないもので、2歳の時のイヤイヤ期と同じで誰もが通る道。本人の意思とは別にそういう風になってしまうものみたいですよ。「うるせー」とか思ってなくても言ってしまったり、暴言を吐いた後は自分でも傷ついてるんですって。だからそういう現象だと思って親が受け止めてくださいねって。
些細なことがきっかけにも…不登校問題
玉枝 不登校が始まるのも思春期からって言いますよね。
ゆかり お友達のお子さんは、頑張って受験勉強して憧れの中学に入ったんです。成績優秀で優等生だったんだけど、ある日電車が遅延して学校に遅刻したらそれ以来学校に行けなくなってしまったらしくて…。
由宇 私も知り合いから聞いた話ですけど、子供達で遊んでいた時に転んでしまって、少し怪我をしてしまったらしいんです。それをキッカケにもう学校に行けなくなったとか。本当にちょっとしたキッカケなんですよね。
北野 満杯のコップの水が一滴で溢れるように、それまでずっと我慢してたり溜めてきた何かがあるんでしょうね。
ゆかり 体に出るときもありますよね。本人は学校に行きたくないわけではないのに、行く時間になるとお腹が痛くなったり、頭が痛くなったり。
玉枝 湿疹が出たりとかね。助けてーっていう体のサインなんだろうね。
由宇 今は病院で何でも病名つけてくれるから、学校もそれがあれば考慮してくれたりとか。朝起きられないのも病院へ行くと病名つけられるみたいですよ。
ゆかり 引きこもりとかって男の子に多い気がする。
由宇 女の子みたいに「聞いてー」ってペチャクチャお喋りして発散するところがないのかな。
ゆかり うちは子供が4人いるから、家に誰かしらの目があるんですね。子供に言われたのは、一人で籠りたくても一人になれる場所もないし、誰かしら家にいるから一人になれないと(笑)。でも親から言わせたら、一人になるとろくなことしないんですよ。テレビゲームを隠してもすぐに探しだしちゃうし。
<後編↓に続きます>
LifestylefromチームSTORY 子供のゲーム・お小遣い・性教育、どうする?…母はみんな悩んでる |ライター&フレンズ、語り合い隊! 2020.10.03
取材/北野法子