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愛犬家が、日本初の「動物関連限定の寄付サイト」をオープンした理由とは

コロナ禍で在宅時間が増え、ペットを飼う方が多いと聞きます。でも、中には、飼いきれず、捨ててしまう人も。自治体では、殺処分ゼロへの取り組みが実施され、数は減っています。しかし、背景には、愛護団体やボランティアが引き取る数が増加したことで、保健所の引き取り数が減ったという実態も。今回は、人と動物がともに生きる社会の実現に尽力する方々にお話をうかがいました。

★保護と支援を繋ぐ立場から

西平衣里さん(52歳・東京都在住) 公益社団法人「アニマル・ドネーション」代表理事

〝日本初〟動物関連限定の寄付サイトをオープン。
資金がなくて動物が救えない状況を何とかしたいと思いました

2011年日本初の動物福祉活動の支援に特化したオンライン寄付サイト「アニマル・ドネーション」をオープンさせた西平衣里さん。立ち上げるきっかけとなったのは、お腹が弱かった愛犬のためドッグフードについて調べてみたことでした。「当時、廃棄されるはずの物がざったドッグフードが流通していることに驚き、その後動物について調べていく中で、年間20万頭以上のペットが殺処分されているという現状に衝撃を受けました。同じ頃、可愛がられていたことが容易に想像できる綺麗な猫が、飼い主の入院でやむなく連れて来られ、処分になってしまう現実を保健所の方から聞き、ペットを取り巻くこれらの状況を “しょうがない”のひと言で済ませてはいけないと思ったんです」。

西平さんの前職は、リクルートでの制作編集業務。結婚情報誌『ゼクシィ』の創刊に携わった経験から、初めは動物福祉について様々な情報が1つに集まるサイトを作ろうと考えました。ところが1年ほどリサーチして見えてきたのは、悲惨な状況がある一方で、変えようと頑張っている団体も多く存在すること。そして犬猫を救うためには、お金が必要だということでした。「猫で3万、犬で5万程度あれば1匹救えるのに、どの団体も活動資金不足が悩み。ならば、私は頑張って活動する団体を資金面で支援できるようなシステムを作りたいと考えました」。寄付をしたいと思っても、銀行や郵便局に振込に行くのは面倒という自身の経験から、こだわったのはショッピングサイトのような形態。思いたったらすぐにパソコンやスマホからクレジットカードなどで寄付できる手軽さで、支援の輪が広がっていったのです。

しかし先進国において、動物に対する理解はまだまだ乏しい日本。EUでは「感受性のある生命存在」と定義されますが、日本の法律では「物」として扱われます。「動物を物として愛でるだけでなく、生態を学ぶことも重要。コロナ禍でペットを飼う人が増えていますが、安易な飼育は安易な放棄に繋がります。動物について広く知って理解してもらうため、今後は啓発活動にも力を入れていきたい」と話す西平さん。でも、なぜそこまで一生懸命できるのでしょうか?「40歳になったとき、そろそろ自分のことだけを考える年齢ではないかなと思ったんです(笑)。青臭いと言われてもいいから、おかしいと思ったことは見逃さず声を上げたい。人と動物が共に幸せに暮らせる社会を目指して活動を続けていきます」。

  • 年1回発行の会報誌は、活動報告のほか豊富な情報が掲載されていて読み応えたっぷり。
  • 長年の夢が叶い、リクルート退社後に家族として迎え入れた西平さんの愛犬・トゥルーくん。
  • スイスの動物保護施設見学。「世界一動物と自然に優しいと言い切る国は、ベースの考え方が違う」と西平さん。
  • Amazonの「保護犬・保護猫 支援プログラム」の趣旨に賛同。企業コラボの寄付も積極的に支援。
  • 現在約80名のボランティアがアニドネの活動に参加。

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