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「認めてほしい、でもほっといて!」思春期の専門家が教える子どもの接し方

思春期を迎え今までとは違う子どもたちに、親としては戸惑うことばかり……。どう接すればいいのか。どう変えればいいのか。長い間、思春期の子どもたちを見てきた田中恭子先生に、親が心がけるべきことを取材してきました。

いいね! が欲しい、認めてほしい
でもほっといて! これこそが思春期

国立成育医療研究センター こころの診療部 児童・思春期リエゾン診療科 診療部長
田中恭子先生

医師、小児科専門医、日本臨 床心理士。イギリス留学で発 達心理学、ホスピタル・プレ イ・スペシャリズムを修学。 子どものこころ専門医とし て、小児精神医学分野で活躍 中。中一娘の母でもある。

思春期の年齢は、11歳~18歳ぐらいまでですが、精神的な脳の発達は24歳ぐらいまでとの研究結果があります。体が先で、心はそのあとから変化。女の子のほうが成長が早く、10~11歳、男の子は11~12歳から。以前に比べ、性の成熟は早くなっている印象があるので、思春期も長くなっている傾向はあるかもしれませんね。

心の変化では、まず親との関係性が変わってきます。親には“守ってほしい、認めてほしい、でもほっといて!”というのが思春期の心のサガです。またこの時 期の発達課題は「アイデンティティ(自我同一性)の獲得」。自分の顔や身体など“これでいいんだ!”と、自分を受け入れ生きていく、自我の獲得です。

もうひとつ、家族より、仲間や異性との関係性が大事になる。SNSで他者からの「いいね!」がつくのを望んだり、つかないのを悩んだり。そんな他者との承認に悩み苦しみ、精神疾患や不登校も増えてきます。友達と一緒にいたい一方で、ひとりでいたいという「二重拘束(ダブルバインド)」の葛藤も持ちやすく、混乱しやすい。

親は今までと関わり方を少し変え、心配でも先回りしない。親の過干渉は子どもの自立の妨げに。思い通りにいかなくても、失敗してもいい。困っている時に助けるだけ。娘は5歳頃「お医者さんになりたい!」といっていたのに今では「絶対医者はイヤ!」と(笑)。 寂しいですが、娘の自我の成長を見守っていきたいと思っています。

取材/東 理恵、奥村千草 ※情報は2022年1月号掲載時のものです。

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