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【ジェーン・スー×HARUKOスペシャル対談】40代後半の葛藤とか、50代との溝とかについて

本誌対談で初対面して以来、すっかり意気投合して 会えばお喋りが止まらない仲良しのHARUKOさんとジェーン・スーさん。実は、揃って48歳のアネフォーです。 今回は、アネフォーライフを存分に語っていただきました。

HARUKOさん
HARUKOさん
本誌モデル。『JJ』にて山田明子(はるこ)の名でデビュー、以来、数々 のファッション誌で活躍。’03年に結婚後、九十九里浜に移住、長女を出産。’12年に離婚。HARUKOに改名。趣味はサーフィンと読書。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
コラムニスト、ラジオパーソナリティ、作詞家。ポッドキャスト番組「ジェーン・スーと堀井美香の『OVER THE SUN』」での掛け合いは、STORY世代に大人気。 TBSラジオ「ジェーン・スー生活は踊る」に出演中。 著書に『ひとまず上出来』(文藝春秋社)等多数。


40代後半って「そろそろ大人にならなきゃな」の葛藤とか、50代との溝とかいろいろある

-- アネフォー世代になって今までと違うことってありますか?

HARUKOさん(以下敬称略 H)
私は、20代も30代も後半が不調で、アネフォーの今もなんだか体調がさえないんです。朝鮮人参とかローヤルゼリーとかを飲むと一時的には回復するんだけれど。

ジェーン・スーさん(以下敬称略 S)
私もパキッと目が覚める日が圧倒的に少ないです。気持ちが落ち込んだりするのは、第二の青春みたいだなと思って、楽しんでいるんですが。

H
お昼寝でもしないと回復しないんですよね。でも、スーさんは、次々と仕事が押し寄せてくるでしょ?

S
そうなんですよ。でも、私は出産も子育てもしてないから。子育てしながら仕事もしている方に比べたら、なんでもないと思って頑張るしかないです。体力が落ちてきたおかげで執着がなくなりましたね。30代はエネルギー過多だから、嫌なこととか、悪いこととかを延々と考えてしまっていたけれど、今はそのパワーがない。

H
私も悪いことは深追いしなくなった。

-- おしゃれについては変わりましたか?

H
私は、30代のころは年齢相応にしなきゃと思って、もっと〝奥様〞っぽい服を着ていたんです。でも、40代になって、やっぱり私が好きなのはミニや体にフィットする服だ、と気づいて。20代のころからの好みを通すように。

S
私は、アネフォーになって、ようやく自分の体型を寿げるようになったんですよ。Instagramで、プラスサイズモデルを見ると、みんなかっこよくて。自己肯定感が高まりました。おかげで、タイトなパンツも全然平気で穿けるようになったし、細い人にはできないファッションを大いに楽しんでいます。痩せている人を見ると、「大丈夫? 食べてる?」なんて心配しちゃう。

H
痩せてなきゃダメとか、この年代はこうじゃなきゃ、という固定観念は今もあるけど、私は、好きなものは好き、とブレなくなりました。

S
そう。「みんな違ってみんないい」が、ようやく腹落ちした感じがありますよね。

-- 50代をポジティブに迎えるためにはどうしたらいいでしょう?

H
30代になるときも、40代になるときもそうだったけれど、節目を迎えると、急に元気になれたんだよね。きっと50代もパッカーンって開けるんじゃないかな。

S
先輩方もみんなそう言いますよね。でも、「ポジティブに迎える」という発想自体がナンセンスだと思うんですよ。だって、うまくいかないことも、ネガティブなことも、ゲスな欲望も誰もが持っていて当然。それを全部なしにしようとするのには無理がある。ネガティブな自分、大丈夫ではない自分はダメ、と思い込みすぎです。

H
私もよくインスタライブで、「どうしたらポジティブになれますか?」と質問されるんですよね。

S
HARUKOさんは、感じたこと、思ったことを、たとえそれがネガティブなことでも、素直に出すじゃないですか。その姿がポジティブに見えるんですよ。インスタライブを観ていると、最後には酔っぱらって床を引きずられて退場したりするじゃないですか? そのあけっぴろげなところが、ポジティブに映る。よく本人は「全然大丈夫」って言っているのに、傍から見ると、明らかに大丈夫じゃないということありますよね。言っていることと実態がチグハグ。そんな無理をせずに、どこまで素直に自分を開陳できるかが重要ですよ。

H
スーさんのそういうお話、なるほどなあって、いつも目から鱗なんですよね。

S
私、ものごとを考えた末に『わかった!ユリイカ!』という感覚がすごく好きなんです。「どうしてHARUKOさんが好きなのか」と考えて「それは、 HARUKOさんが自分を全部出せる人だからだ」と気づいた。気づくって、お金や地位と違って、絶対に人から奪われることがない。財産なんですよね。だから、アネフォー以降は『気づきの富豪』 になりたいんです。

H
それ、いい。アネフォーはそこを目指しましょうよ。

◇ ジェーン・スーさんの新刊 『きれいになりたい気がしてきた』 (光文社刊)が発売!

『美ST』連載が待望の書籍化。「最初、美魔女が嫌いでした。でも、それは自分が古い価値観に縛られてるからだと気づき、それ以来、この人たちすごい、面白い! と思 うように。私も、今、ようやく『きれいに なりたい』と言えるようになりましたね」。

撮影/吉澤健太 モデル/HARUKO ヘア・メーク/森ユキオ(ROI) スタイリスト/村瀬萌子 取材/秋元恵美

HARUKOさん:ジャケット¥85,800〈バグッタ〉ショートパンツ¥39,600〈ピーティートリノウーマン〉(ともにトレメッツォ)Tシャツ¥14,300(サクラ/インターリブ)ローファー¥15,950(ダイアナ/ダイアナ 銀座本店)ピアス¥46,200〈アナプノエ〉リング¥18,480〈イリジュエリー〉(ともにフォーティーン ショールーム)バングル¥13,200(ワンエーアールバイウノアエレ/ウノアエレ ジャパン)

ジェーン・スーさん:ワンピース¥30,800(ヴェルニカ./Velnica Room)パンプス¥22,000(タラントン by ダイアナ/ダイアナ 銀座本店)イヤリング¥8,690(オクト/フォーティーン ショールーム)スカーフ¥17,600(マニプリ)

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