コロナ禍でオンライン授業がスタンダードになり、小学生から一人一台タブレットを持つ時代。IT教育が進む一方で、デジタルオンチな親世代は危険な面に目がいきがち。今回はQ&A方式で、子どもの可能性を広げる活用法を探ります。
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デジタル時代のIT子育てについて、いま話題の草野絵美さんに聞いてみた!
小学生編:子どもの可能性を広げるにはどうしたらいい?
教えてくれはのは・・・<左>草野絵美さん
1990年生まれ。Fictionera代表取締役。東京藝術大学非常勤講師、ミュージシャン。小学生NFTアーティストZombie Zoo Keeperの母。
<右>キッズオンラインサロン主宰 栗田加奈子さん 45歳
9歳、7歳の男子2人の母。自身もインスタライブなど積極的に配信。子どもたちが興味を持ったことを深掘りしたり、知識を得たり、ITで可能性をどう引き出して広げてあげるのか興味津々。
Q1. 親がルールを決めすぎず、小学生が納得して上手にスマホやタブレットと付き合う方法は?
A.最初は厳しめに設定、が肝心。様子を見つつ徐々に緩和も 小学生には、まだまだしっかり親の管理が大切。最初にスマホやタブレットを持たせるときに緩いルール設定だと、途中でいきなり厳しくなるとその分反発も強いので、子どもの利用状況や宿題等生活時間を、その都度子どもと一緒に相談しながら、徐々に緩和や解除するなど見直す方向がベストです。
Q2. YouTuberの発信している真偽不明の情報を簡単に鵜呑みにしてしまい心配です……
A.「本当にそうかな?」と一緒に検索して精査する力を育んで ネットの情報や友人からの噂話を信じ込むことは、小学生にはよくあること。だから、「本当にそう?」とファクトチェックをして、それが事実かどうか確かめ、教えるチャンスに。どんな語句で検索するといいか、怪しいサイトを見ていないか、一緒に調べても◎。使いながら、経験を増やして見極める力やネット情報の耐性がつくはず。NHK for Schoolもおすすめ。
Q3. 性教育はこれからなのに、予期せぬ性的コンテンツとの遭遇で間違った知識を覚えていないか不安
A.性教育に限ったことではなく事実を曲げずありのままに伝えて 性教育は絵本を買い、早い段階で事実をありのままに、淡々と教えていました。人種や男女の体の違いなども同様です。事実のみを教え、その中に自分の偏見を入れないことが大事。最低限のことさえ理解していれば、閲覧制限フィルタをいつか突破しても、その範疇がわかると「この先は危険らしい」と認識するはずです。
Q4. わが子が自分の興味を見つけ、関心を深く掘り下げる手段が知りたい
A.ゲーム感覚で学べるアプリやオンラインで専門知識と繫がって 何に興味を持つか、とにかく様々なものに触れさせて。息子は、生物学はマンガ『はたらく細胞』から入り、日本の城への興味から戦国武将、歴史への興味がわいています。先日、仕事で知り合った生物学研究者に連絡をとり、息子と30分Zoom通話が実現しました。その道の専門家に聞くという活用もありですね。
<草野さん>Tシャツ¥9,900サスペンダーパンツ¥10,800(ともにヴァンヌフ/ボヌール)
撮影/河内 彩 ヘア・メーク/沼田真実(ilumini)取材/羽生田由香 ※情報は2022年9月号掲載時のものです。