子育てや仕事を続ける中で「このままでいいのだろうか……」と立ち止まり、女性としてこれからのキャリアについて悩むSTORY世代。
身近にロールモデルが少ないため、リーダーになることを躊躇するなど課題も多いですが、’22年に女性活躍推進法が改定されてからはますます女性の活躍が期待され始め、徐々に女性管理職比率も高くなってきています。
個人として評価される機会を掴み、女性リーダーとして生き生きと活躍される方には、キャリアの狭間で自分自身の生き方を見つめ、可能性を信じてチャレンジする姿がありました。仕事以外でも女性ならではの自分磨きを怠らない、彼女たちの秘密を取材。子育てにも通用する、部下に対しての接し方の秘訣も含め、語っていただきました。
西野英美さん(43歳)
オルビス株式会社 取締役執行役員
Q5:今一番興味があることを教えてください。
親や自分の終末を考えた時に、不安を払拭するために正しい知識を得たいと思い、終活ガイドの資格を取りました。
死に向き合うことはポジティブなテーマではないですが、今の自分を見つめ直し、今後どういう人生を送りたいかを考えるきっかけにして、後悔しない生き方が出来たらいいなと思って。
Q6:仕事でこれをしてみたら効果があった、というお勧めしたいことがあれば教えてください。
一つ目は、やることがたくさんある忙しい方に向けて。
仕事でも家庭でもやることが多くて、内容も多岐にわたるものを抱えている方は多いのではないでしょうか。
「覚えておかないといけない」を無くすために、私はすぐに書きだして記録に残します。いつでも振り返ることができるので、仮に忘れても大丈夫、と少し気持ちは軽くなります。
そして、やったことをどんどん消していく、と同時に、一定期間手つかずで特に何も影響が出ていないことは、必要性を再考するチャンスと捉え、改めて見た時に必要なければ、それもTODOリストから消しちゃいます(笑)
そうして優先度や影響度の高いやるべきことを精査して、抜け漏れなく確実に実行できるクセをつけています。
二つ目は、コミュニケーション方法で悩んでいる方に向けて。
疑問形を使いこなすことをお勧めします。
相手がどう考えているのか引き出すコミュニケーションの方が、本質を捉え、意欲や信頼関係が構築しやすい傾向にあります。
人は質問されると答えを考えようとするため、まずどう思っているのかをしっかり聞くということが大切。
時に、制約を外した質問も盛り込むようにしています。例えば「もし予算上限が無かったら何がやりたい?」といった具合に制限を取り払い、「本当は…」「実は…」を引き出して、達成したい事を目合わせして、実現するにはどうしたらいいかを考える時間を大切にします。
Q7:仕事から離れてリラックスする時間の過ごし方は?
私は生き物がとにかく好きなので、生き物系のYouTuberの動画を楽しんでいます。虫や魚を自分で採って、「命に感謝」と言って食べる動画など。
最近、私も昆虫食に挑戦しました。
Q8:スイッチを切り替えるファッションアイテムはありますか?
最近ハマっている物は、アップサイクルアイテムです。
使い終わったアクリル樹脂を再利用したジュエリーや、このタコのキーホルダーもフリースをリユースしています。裏にストーリー性がある物に魅力を感じます。
切り替えは、気合いを入れる方ではなく、力を抜く方の切り替えが私っぽいかなと。仕事モードで必要以上に力が入っている時は、好きな生き物モチーフのグッズを見て、癒されて、肩の力を抜くようにしています。
撮影/BOCO 取材/孫理奈