日々、私たちが子どものことで悩んだり、迷ったり、もがいたりしている一方で、パパたちはどんなことを考えているのでしょう?
子育ての父親参画が増えてきたと言われる今、パパは子どもと、どうやって絆を深めていくのか。
元ラグビー日本代表キャプテン・廣瀬俊朗さんに、毎日の子育ての様子を語っていただきます。一男一女のパパとして、家庭の中でのキャプテンシーの発揮の仕方とは?
2023年、今年もよろしくお願いいたします。
年末年始は、TVのラグビー中継も多く、有難いことに僕もいろいろな場所で解説させていただきました。さらに去年は地方各地を飛び回ることも多く、子どもたちと遊ぶ時間もなかなか取れませんでした……。娘から「もっと遊んでよ!」と言われることもありましたね。
仕事上、子どもたちが寝静まってから家に帰ることもありますし、特にTVの仕事では、帰宅すると深夜1時過ぎになるような場合もあります。
そうなると、なかなか顔を合わせてのコミュニケーションが取れずに、子どもと会話できたのが一週間のうちで数時間ほどになってしまうことも。
「今日は学校でどうだった?」「友達と何をして遊んだ?」といった会話ができず、宿題を見てあげることもできません。
だから僕は、朝食を大事にしています。
朝こそ、家族のコミュニケーションタイムです。
たわいもない会話でも、顔を見て話をすると、ほんのひとときでもホッとしますよね。
朝なので子どもたちもバタバタしていますが、あまり食べようとしない息子に「みそ汁だけでも、飲んでいき!」と言ったり……。
僕は「ご飯」派、子どもたちは「パン」派なので、同じものを食べているわけではありませんが、「朝、みんなで揃って一緒に食べる」というのが心地よいですよね。
少しの間でも、同じ空間で時間を共有することを、できるかぎり大事にしたい。今はそれでいいと思っています。
他の親と比べたら、僕は子どもといろんな話ができていないほうなのかもしれません。
大事なことは、一緒に向き合える時間を楽しむこと、大事にすることだと考えています。
もっと話をしたいという気持ちはありますが、かといってストレスを感じたことはなく、これからも自分がコントロールできる範囲の中で、仕事と子育ての両立を大切にしたいと思っています。
忙しい時はこんな感じのパパですが、家族への罪滅ぼし!?(笑)のようなことにも取り組んでいます。次回はそんなお話をします。
撮影/西あかり 取材/東 理恵