STORYライターの東 理恵です。
4月号の「『ゲーム禁止の子育て』だなんて、もったいなすぎる!」(P.230~)では、
誌面では書ききれなかった“ためになる話”がたくさんありました!
前編では小籔千豊さんのインタビューをお伝えしましたが、後編は〈ゲーム育児を実践中〉の3児の母、橋爪モルコさんの話をご紹介します。
橋爪モルコさん(40歳)
㈱グリーンフォーラム専務。父親の影響から、最新のゲーム機は必ずゲットするほどのゲーム好き。ちなみに母親は反対派。インスタでゲーム育児を紹介中。12歳、9歳、7歳の3児の母。
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私は根っからのゲーマーです。
子どもができたあたりからYouTubeやe-スポーツなども流行りはじめ、〈将来、これもアリだ!〉と感じて、ゲーム育児をするようにしました。
昔よりゲームの種類も増え、12歳未満はちょっと……というような、バイオレンスものもありますが、私はそういったゲームも、“ゲームと現実の世界の違い”を見せるために必要だと思っています。
例えば、新宿歌舞伎町が舞台の『龍が如く』シリーズでよく遊びますが、そこでは暴力団が銃でバンバン撃ち合ったり、肩と肩がぶつかって「なんだコラ!」と喧嘩が始まったりします。
実際、銃で戦うのはダメな行為ですが、それは子どもでもわかります。
なぜダメなのか。法律で禁止されていることにはどんなことがあるのか、暴力団とはどんな人たちなのか、新宿歌舞伎町はどんな場所なのか――そう言った具合に、現実の世界の話をしながら遊ぶようにしています。
ゲームには実際の地名や場所なども出てくるので、教科書のようにも使えます。大きな山が出てきたときに、
「どれくらい大きな山だろう」
「エベレストより大きい山じゃない?」
「エベレストって何?」
「ヒマラヤ山脈にある山で、高さは9,000mぐらいなんだよ」
と知識を広げてゆくこともできます。
他にもゲームから学べることはたくさんありますが、私は、できるだけ大人が子どもと一緒にゲームをするのがいいと思っています。そのほうが子どもには情報として入りやすい。
家族みんなでゲームをすると、共通の話題もできて、うれしいですよね。
「さっきのあれ、超ウケたよね!」
「お父さんが死んじゃったシーン、悲しかったよね……」etc.
一緒に喜怒哀楽が共有できます。
ただひとつ、気をつけているのは、「画面依存症」。
息子は、トイレや冷蔵庫に行く時もゲームを持ち歩いてしまいます。
そのたびに
「メリハリはつけよう、それは違うよ」
と注意するようにしています。
映画のエンドロールのように、ゲームクリア後の最終画面には作品に関わった人たちの名前がたくさん流れます。
「ひとつのゲームだけでも、こんなにいろいろな仕事があるんだよ」
と子どもに見せながら、密かに〈いつか私もここに載りたいな〉という夢を持ち続けています。
取材/東 理恵