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Lifestyle特集

「思春期子育て」は、〝手間抜き〟で楽しくなる!

40代の思春期子育てをテーマにしたJunior STORY企画を実施している雑誌「STORY」と、子育ての新常識を多く取り上げるWEBメディア「withnews」。両編集長が、自身の経験談とともに思春期まっさかりの子どもとの向き合い方を新たな視点で語ります。

STORY統括編集長 河合良則

STORY統括編集長 河合良則_Yoshinori Kawai

1973年京都府生まれ。1996年に光文社に入社。『JJ』編集部を経て、2006年に『STORY』編集部配属。2020年9月に編集長就任。二児の父。趣味は韓国ドラマウォッチング、無農薬田んぼでの米作り。

withnews編集長 水野 梓

withnews編集長 水野 梓_Azusa Mizuno

1985年茨城県生まれ。2008年に朝日新聞社に入社。2022年6月に朝日新聞社が運営するwebメディア「withnews」の編集長に就任。趣味は旅、漫画を読む、相撲・カープ観戦と宝塚(宙組)観劇。

母10年目にぶつかる子育ての壁

晩婚化と思春期の早期化で
親が子どもの変化に追いつけないんです(河合)

水野
STORYでは思春期子育てを応援する「Junior STORY」という取り組みがありますが、どういう経緯でスタートしたんですか?
河合
STORYが創刊した20年前は読者のお子さんは高校生や大学生が多かったのですが、晩婚・晩産化の傾向もあり、今の読者層で一番多いのが小学校3、4年生の10歳くらいのお子さんを持つ方です。思春期がだんだんと早期化していて、10歳くらいになると子どもが急に変わり始めるんです。
水野
思春期が早まっているんですか?
河合
そう言われています。実際、うちの長男はまだ8歳ですが、先日「家出する」とか言い出しまして……。早期化は現実として実感しています。

水野
その時はどうされたんですか?
河合
とりあえず言わせておいて、本人が冷静になるまで少し時間を置いたりします。この時期の子どもは、自我が目覚めて急に主張が強くなったり。それまで甘えていた我が子が急に暴言を吐いたりするんです。その変化に親が追いついていけずに戸惑ってしまう。さらに時代の変化と共に悩みも多様化していて、自分の子ども時代とは事情が違うので対処できないと悩む読者がたくさんいることを知ったんです。それが「子育て10年目の壁」。これはSTORYで取り組むべきではないかと。母10年目のタイミングでぶつかる壁をみんなで乗り越えようという思いからスタートしたプロジェクトです。

小学校までは優等生だったけれど、中学校の反抗期がひどくて……(笑)(水野)

水野
河合さんは子ども時代、どんなお子さんだったんですか?
河合
結構、神経質で細かいタイプでした。今の仕事でもそうなんですけど。
水野
それは編集部員の方々が大変かもしれませんね……(笑)。
河合
そうだと思います(笑)。新聞とかをパーッと見ていても、文字の間違いとかすぐに見つけちゃうんですよね。
水野
虫の目、鳥の目をお持ちなんですね。
河合
細かいところまで目についてしまうんですよね。気がつくとつい言いたくなるので、最近はなるべく抑えるようにはしていますが……。水野さんはどうでした?

水野
私は中学1年生まではすごく真面目な優等生でした。その反動で中学2年の時の反抗期がひどくて(笑)。隠れて学校をサボったりしていて。知った時に母は泣いていました。
河合
今の水野さんからは想像できませんけど、それは何か理由があったんですか?
水野
甘えたかったり、寂しかったりという気持ちがあったのかもしれません。ただ、もっと幼い頃は手をつながれるのも苦手な子どもでしたので、むしろ親は驚いたと思います。思春期の時期はすごく心配かけたなと……。

親のマインドチェンジや呪縛からの解放が必要

今の子育てにおいて「昭和の価値観」は通用しないですね(河合)

水野
河合さんは8歳と5歳の2人の男の子のお父さんでいらっしゃいますが、実際に子育てをされていて難しさを感じることはありますか?
河合
上の子が割と飽きっぽい性格なんですけど、自分がやりたいと言って始めた習い事を、半年くらい経った頃から「つまらない」と言い出して。その習い事の日が来ると朝から泣き出して暗黒の1日が始まる……。仕方なく退会手続きをしたのですが、残りの日数くらいは行ってほしいのに、頑なに行かなくて。そんな話を取材でお会いしたあるクリニックの先生にしたんです。「お父さんは行った方がいいと思いますか?」と聞かれたので、「自分から言い出したことだから、最後まで行くべきじゃないかと思うんです」と話したら、「お父さん、その“べき”というのはやめてください」と怒られまして。
水野
“べき”って言っちゃいますよね。仕事でも「君がやり始めたプロジェクトだからやる“べき”だよね」とか。
河合
そうなんですよ。もちろん自分の言葉に責任を持つというのは、社会において大切なことではあるのですが、つい仕事脳で子どもにも接してしまう。「大人でもなかなかできないことを道徳や倫理の頭で○○すべきと子どもに強いるのは良くない」とその先生に言われた時に、「こうすべき」というのが、どこか先入観や昭和の価値観で言っていたのかもしれないと気づかされました。
水野
親自身が「こうすべき」という呪縛から自分を解放しなければならないんですね。

河合
そうなんです。子どもは親とは似たところがあっても完全に別人格で、全然違う人生を歩む。自分がこうだったからという価値観の押しつけは時代錯誤なんですよね。子育ての転換期を実感しています。親の方がマインドチェンジしなければならないなと。
水野
たしかに、親世代が考え方をアップデートしていかないと、子ども世代の方が進んでいることもありますよね。
河合
SDGsやジェンダーについても学校で学んでいるので詳しいし、考え方がフラットなんですよね。教えたつもりが子どもに間違いを指摘されたりすることもあるんです。

子育て悩みは抱え込まずに、吐露する場を作りたい

自分のリアルタイムの悩みを相談できる場として
Junior STORYがフォローしていきたい(河合)

水野
Junior STORYではどんな悩みがテーマになっているんですか?
河合
やはり一番多いのはスマホやSNS関連ですね。それ以外にも中学受験や性教育など多岐にわたる悩みを尾木ママをはじめ有識者の方々や女優・広末涼子さん、専門家の方々と共有し、一緒に考えてもらっています。中には「上の子可愛くない症候群」という、僕も初めて耳にした悩みもありました。
水野
それはなかなか深いお悩みですね。もちろん子どもは上も下も愛してはいるけれど、甘え上手だったりする下の子がどうしても可愛く思えちゃうってことですよね。
河合
そうですね、下は上を見ていてどう振る舞えば親に気に入ってもらえるか、注目されるかっていうのを自然とわかっていますからね。うちの長男は弟に注目が集まっていることに敏感で、そういうところ、僕に似ているのですが(笑)、よく気づいていますよ。 上の子が可愛く思えないというお母さんが「自分はおかしいのではないか」と、罪悪感を抱いてしまうのですが、そういうセンシティブなことって周りには相談できなくて一人で思い悩んでしまうようなんです。

水野
なるほど。同じように性の話題も人に聞きづらいかもしれない。昭和世代の私たちは性教育をきちんと受けていないという事も関係していますよね。
河合
そう思います。特に男の子のお母さんは子どもにどう性教育すればいいか戸惑ってしまいます。かと言って誰かに相談することもできない。学生時代の同級生にしても結婚時期や出産時期が様々なので、子どもの年齢が違い、自分のリアルタイムの悩みを相談できる相手が意外といないんです。そこをSTORYがフォローしていきたいなと。人に言えない悩みは信頼できるメディアに匿名でもいいから、吐露することってとても大切だと思うんですよね。

今は共働きの家庭も増え、withnewsでも
お父さんたちのキャリアと子育ての悩みを取り上げるように(水野)

水野
私自身は子どもはいないのですが、withnewsの記者には子育て世代も多いので、リアルな声を拾って記事にしています。“#父親のモヤモヤ”という連載では、共働きの家庭が増えて父親も育児をするようになり、これまで働く女性の悩みだった育休やキャリアなどに関する悩みをお父さんも持つようになったので、そこにフォーカスしています。
河合
僕も共働きなので“父親のモヤモヤ”にはとても興味があります。
水野
子育ての悩みは母親だけの悩みではなくなっているというのも時代の変化ですよね。“#令和の専業主婦”という連載もあるのですが、いまだに「専業主婦は楽そう」という偏見があり、働いていないことに引け目を感じてしまう方も多いのです。専業主婦の方の声って外には届きにくいので、その思いを発信しています。

まず大切にしたいのは親子のコミュニケーション

子どもは嘘をつくし、隠し事もしたくなる。今、何を考えて、どういう気持ちでいるのかを雑談から引き出す(河合)

水野
今の子はデジタルネイティブですから、その分、親子のコミュニケーションや友達関係も複雑になっているのではないですか?
河合
実際にそういうトラブルについてもSTORYで取り上げています。ただ、これからの時代、子どもをSNSやYouTubeと切り離すことはできないですし、思春期の子どもは嘘もつくし、隠し事もしたくなる。親がそこを詮索したり、こっそりのぞき見したりするのはやっぱりやめた方がいいと思います。学校の様子や友達関係の変化、子どもたちの中でどんな事が流行っているのか、今どんな気持ちなのかを会話の中からいかに情報を引き出すか、普段の「雑談力」がより大切になってくる時代だと思います。
水野
なるほど。コミュニケーション方法も時代の変化と共に変わりつつありますね。

河合
STORYでも紹介したのですが、ゲームは断固反対派だったタレントの小籔千豊さんが今では親子で一緒にゲームを楽しむほどに価値観が変わり、一概にダメと決めつけていた自分が間違っていたと話されていました。今ではeスポーツチームを持つまでに。親子の距離がぐっと縮まったそうです。
水野
固執せずに変わっていける親御さんって素敵ですよね。
河合
子どもって親の姿をよく見ているんですよね。親の本棚とかも見てるんです。
水野
たしかに、私も親の本を読んでいました!
河合
“積ん読”でもいいですし、親がどんな本を読んでいるかを見せるだけでも子どもは情報を受け取っているんですよね。夫婦の会話や仕事をする姿も見ている。親が生き生きとしている背中を見せるのもコミュニケーションのひとつではないかと思っています。

反抗期があっても、親もずっと見放さず信じてくれていた(水野)

水野
河合さんは思春期子育てで大切にされていることってありますか?
河合
子どもの好きなことを認める。アドバイスはするけれど、好きなことは邪魔しないようにとは思っています。とはいえ、YouTubeを3時間とか見られると黙ってはいられないですよね(笑)。
水野
でもそれがきっかけでスーパー動画編集者になるかもしれませんよね。

河合
動画の楽しさもわかるんですけどね。メリハリをつけるのが課題ですね。
水野
親の見守る姿勢は子どもにとって一番の安心感だと思います。私が反抗期の時も、やはり、親が見守っていてくれたことが大きかったと思っています。
河合
反抗期は何をきっかけに落ち着いたんですか?
水野
吹奏楽部の顧問の先生が「今なら戻れるぞ」と言ってくださったことと、その後も親が態度を変えずにずっと信じて見守ってくれていたので、その安心感で反抗期が終わったんだと思います。

親が笑顔でいるために、手抜きではなく「手間抜き」のすすめ

お母さんたちは真面目すぎちゃう。どんなお弁当かより、お母さんがニコニコ機嫌良くいてくれる方が子どもも嬉しい(水野)

水野
今の子どもは部活に習い事に塾にとすごく忙しいと聞きます。親御さんも共働きで忙しい。皆さん、家族のコミュニケーションや時間のやりくりはどうしているんでしょうか。
河合
先ほどの「雑談力」もそうですが、コミュニケーションの方法を工夫している親御さんもいます。STORY世代のお母さんたちは子どもたちの習い事の送迎に忙しいのですが、いつも送迎に奔走しているライターさんが自分を“送迎おばさん”と言っていました(笑)。でも送迎時の車内は親子二人だけになる空間だから、意外とじっくり話せるらしいんです。STORYではそんな時にパッと食べられる「スティック飯」企画も考えています。
水野
それ、いいですね。食にもメリハリがあっていいと思います。世のお母さんたちは社会の「こうすべき」という風潮に縛られてしまっているのかなと心配です。すごく忙しいのにお弁当は彩りよいものを持たせなければとか。フィンランドのミートソースとマッシュポテトだけのお弁当が話題になって、withnewsでも記事で紹介しましたが、私はそれでいいと思うんですよね。

河合
仕事も家事も育児も、完璧にこなそうとする。
水野
真面目すぎちゃう。お弁当も“インスタ映え”がネックなのかもしれませんよね。私の母はすごく料理上手でしたけど、私が好きだったお弁当のおかずは冷凍のえびグラタンでした(笑)。子どもって結構、冷凍食品のおかずも喜びますよね。全部手作りじゃなくたっていい。お母さんたちはもっと楽をしていいのに。
河合
そうですよね。便利なもの、頼れるものをどんどん使った方がいいと僕も思います。それは決して手抜きではなく、手間を省く“手間抜き”です。
水野
手間抜き、いい言葉ですね! 親が忙しくして余裕がないより、ニコニコ元気で機嫌良くいてくれる方が子どもも嬉しいですよね。
河合
頑張りすぎないことですね。思春期も千差万別ですから。これからもJunior STORYでは思春期の子育てを応援していきたいなと思っています。
水野
日本社会全体でも、もっと子育てを応援していける体制を整えていけたらいいですよね。

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思春期は「親の子育ての転換期」STORYが大切にする〝場〟作り「withnews」をチェック

撮影/福本和洋 ヘア・メーク/陶山恵実(ROI)スタイリスト/大碕ちほ 取材/小仲志帆
(水野さん)カーディガン¥28,600ノースリーブタートルニット¥22,000(ともにSLOANE)パンツ¥18,480(Arumlily/キャノンクリエーション)パンプス¥20,900(タラントン by ダイアナ/ダイアナ 銀座本店)ネックレス¥19,800(イン ムード/フォーティーン ショールーム)
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キャノンクリエーション 03-6718-5400
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