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「もしも」ご主人が病に倒れたら!? その前にやっておいてほしいこと

「私たちのCHALLENGE STORY」を担当しているライターの孫 理奈です。現在発売中の5月号では「夫に“もしも”のことが起きたとき、あなたならどうする?」というテーマで取材対象者を探したのですが、周囲の友達たちの回答の中には「夫にもしものことが起きたら喜ぶ(笑)」や「離婚するより未亡人がいい」……そんな鬼嫁がいたのも事実(笑)。しかし実際、ご主人と死別された方達にも前取材させていただくと、それはやはり涙なしでは聞けないお話でした。「事実と受け止められないけれど、夫と共に宣告された余命を飄々と生きる。それは自分が落ち込んではいられないから」そんなふうに言っていた方が多かったように思います。遺影の写真を夫婦で選んだ話は、想像できて辛かったですね。2人でスマホの画像を全部見ながら思い出を語り合い、ご主人らしい1枚を選んだ方や、「抗がん剤の治療が始まる前に撮ろう」とご主人が言い出し、写真館で家族全員で撮った後、ご主人だけの写真も撮り、どれにするかをご家族で選んだという方の話も聞きました。

「お金の話はできないんですよ。それを口にしたら『俺の最期は近いの?』なんて心配させちゃうから」という話には、なるほどと思いました。病を宣告され夫が弱っているとき、それは本当に聞きづらいこと。だけど今後生きていくため、治療をしていくためにもいちばん大事なことでもあるから、元気なうちに「もしもだよ」と軽~く話題にして夫婦で話し合っておくべきだと思いました。

「生前、元気なときから『いつ死んでも悔いのない幸せな人生だよ』とよく言う主人だったんですよ」という話を聞いたとき、その言葉に遺された家族がどれだけ救われ、前を向いて生きていくきっかけになったことかと思いました。私も9歳の息子・ケインを亡くし、ただ長く生きるより、どんな生き方をしたのかが何よりも大切なことだと実感していたので気持ちが伝わりました。私も同じく、夫や息子たちの前で「ママは何が起きても後悔ないよ。最高に幸せだし、ケインにも会えるから」と言っています。「もしも」は縁起でもない話だけど、誰もが起こりうることですし、起きることを想定して楽しく毎日を大切に生きていく。なかなか容易なことではないかもしれないけど、そうできたらいいですね!

実は今日、ケインが使っていた電動車椅子を海外の障がいのある子に使ってもらえたらと「海外に子ども用車いすを送る会」に届けてきました。10年間、なかなか手放せず手元に置いてしまいましたが、これに乗ることでその子の世界が広がり、楽しく生きてくれたら嬉しいです。

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