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家出をする子どもたちにはどのような背景があるのか【5種類に分類】

「家出」といっても、期間や頻度、行き先など、さまざまです。〈もしわが子が…〉となった時に備えて、家出をする子どもたちにはどのような背景があるのか押さえておきましょう。子どもの問題に詳しい医師·臨床心理士の先生に聞きました。

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目次 ★ 子どもの状況や心理から考えて、家出には5つの種類があります
★ 子どもにとって、本来、家はいちばん安心できる場所であるはずです

子どもの状況や心理から考えて、家出には5つの種類があります

「ラモーナ」型の家出

親に対する期待や依存、甘えがあり、家出をしても必ず探してもらえると無意識に感じている。アメリカの児童文学の名作『ラモーナとおかあさん』のラモーナの話はこのタイプ。兄弟間比較でも起こりやすい。親との結びつきは強い。

「トムソーヤ」型の家出

好奇心や衝動性が先に立ってしまい、親への配慮などが置き去りになる場合の家出。家に不満があるわけではない。ADHDの子どもにもみられやすい傾向で、注意するだけでは効果がないことも。本人に家出のつもりはなく、親との問題もそれほどないと考えられる。

親からのストレスから脱出したくて、仕方なく家を離れる家出

「勉強しなさい!」をはじめ、子どもの意思にかかわらず親が要求し続けることで、子どもは慢性的にストレスを感じる。そこから逃れるための家出。友達の家や祖父母のところなど、安全な行き場所がある。中学受験に苦しむ子どもにも多いパターン。

家に居場所がなく、友達のところなど安全な居場所もない家出

上記の「親からのストレスから脱出するための家出」に近いが、こちらは信頼できる人のいない場合。体裁を考えて、家庭の内情をオープンにしたくない子どもに多いパターン。行き場がなく、見つかりたくもないので、人混み、ゲームセンターなどで過ごす。

親のネグレクトによる家出

親が家におらず、子どもがほったらかし。あるいは親がいても、食事や必要なものが準備してもらえない。そこから避難するための家出。食事や居場所・愛情を与えてもらえる友人宅などに行き、年齢が上がると同年代の溜まり場で生活し、家に寄り付かなくなっていく。

子どもにとって、本来、家はいちばん安心できる場所であるはずです

田中茂樹先生
田中茂樹先生
医師・臨床心理士。文学博士(心理学)。京都大学医学部卒。現在は奈良県・佐保川診療所にて地域医療に従事。子どもの問題に関する親からの相談を20年以上受け続けている。4児の父でもある。

当たり前の話ですが、家庭はいちばん安心できて、心地いい場所であるべきです。〈家に居場所がない〉と子どもが感じているのなら注意が必要。〝プチ家出〟くらいなら許容範囲と思われている親御さんは、子どもの自立心を過小評価しているように思えます。子どもが自分に従わないからといって、その対立を軽視するのは、対等な相手とみなしていないこと。そうなると子どもは言いたいことを親に言えず、嘘や隠し事でしのぐように。〈学校に行きづらい〉〈塾がしんどい〉といった本音が言えてこそ、安心して家にいられるようになります。

家出をする前に、子どもが出すサインは、
①親の声がけに返事をしない
②親の過干渉を嫌がる
③会話がなく部屋にこもる  
など。

口論になっても勇気を持って子どもに譲ることが必要です。そして、たとえ家出をしても、帰ってきた時は「よく帰ってきた」と温かく迎えてあげてください。

取材/石澤扶美恵、竹永久美子 イラスト/別府麻衣 ※情報は2023年6月号掲載時のものです。

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