
コロナ禍で生活習慣が一変した子どもたち。「コロナ太り」に悩まされているのは、大人だけではありません。子どもが最近太ってきたことに悩むママたちの疑問に、子どもの肥満治療に詳しい、医学博士の乾あやの先生に答えていただきました。
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■女子中学生ママのお悩み

受験勉強ばかりで運動をしてこなかった娘。塾もオンライン授業が続き、家でおやつをつまむ習慣が身についてしまいました。中学に進学してからは、友達と校内の売店でおやつを買ったり、帰り道にファストフードを食べたり、食事の回数が増えてしまっているようです。

女子中学生ママ
親としてどのように食事をコントロールしてあげたらいいでしょう?

乾先生
食事の回数が増えること自体は問題ありません。一日の総カロリーで考えてあげましょう。ただし、食べるものはなるべくジャンクフードではないものを選ぶようにするといいですね。
年齢的に親に反抗する時期でもあるので、親が直接管理するのではなく、「カロミル」などのアプリを勧めて自分で管理させましょう。一日どれくらいのカロリーをとっているのか、見える化させてみると本人の意識も変わってきますよ。

女子中学生ママ
娘に対して、太ってきたなと思っても言わない方がいいのでしょうか?気がつかせたほうがいいのでしょうか?

乾先生
太っていることを伝えるのはOK。ただし、頭ごなしに言うのではなく、身体検査の結果などを参考にして、肥満度を数字で客観的に伝えます。
肥満度は、以下の計算式で出すことができます。
{(実測体重-標準体重※)/標準体重}×100 ※標準体重=身長(m)×身長(m)×22 20%を超えたら肥満になりますまた、自尊心を傷つけないように言葉を選んで、親として心配していることは伝えてもいいですね。 もともと女の子は痩せ願望が強いので、子どもが憧れている人の話や将来の話をしながら体型や健康の話をしてみては。情報があふれかえっている時代なので、無理なダイエットをしないよう、親子で正しい情報を共有することも重要です。
教えてくれたのは… 乾あやの先生 医学博士。済生会横浜市東部病院小児肝臓消化器科専門部長。東邦大学大学院医学研究科成育肝臓消化器学教授(連携)。著書に「親子と取り組む!子供の肥満診療:目標による治療管理とモチベーション維持のコツ」(南山堂)などがある。
イラスト/沼田光太郎 取材/山崎智子
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