2023年、話題のドラマに出演するたび存在感を高め、最近ではドラマ「こっち向いてよ向井くん」で主人公の同僚役としてレギュラー出演。今ネクストブレイク筆頭格として注目されている、内藤秀一郎さん。

ドラマを観ていて「この俳優さん、気になるな」と検索してみたら内藤さんだった…という人も多いのではないでしょうか。

いわゆる“ニチアサ”（日曜日の朝に放送されるヒーローものドラマ）出身の俳優は多いけれど、ヒーローを卒業して、大勢いる“イケメン枠”の中で生き残っていくのはほんの一握り。その中でも、世間で顔と名前が一致しつつある彼が12月1日、ファースト写真集を発売。そのプロジェクトに込められた思いに迫りました。

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「仮面ライダーセイバー」の現場ではかなり鍛えられました。過酷だったけれど1から100まで教わったあの期間が僕の芝居の原点。そこからレギュラーだったりゲストだったり、いろんな作品に出させていただいていますが、やはりライダーは僕の芝居人生の中で特別中の特別です。もちろん、このお仕事は流動的な部分が多いですから、自分の脆さから悩んだり逃げたくなったり辞めたくなったり、この仕事を続けていいのか不安になったりもするんですが、最近ようやく「芝居で生きていこう」と腹が決まりました。

と言うのも、お芝居の大先輩にある言葉をかけていただいたんです。今年の5月に音無美紀子さん主演の「風を打つ」という、水俣病を題材にした舞台を観に行かせていただいたのですが、終演後、楽屋にご挨拶に行ったら初対面の音無さんから「内藤くんも芝居やってるんでしょ。お芝居だけはずっと続けなさいよ」と言っていただけて。公演中には「こんな芝居、自分じゃ絶対真似できない」という無力感を感じたり、感動で何度も泣いたりして感極まっているところに、初めて会った僕の名前を呼んでくださって、芝居は続けるように、と言ってくださった。本当に胸に刺さりました。それまでも芝居は続けていこうとは思ってはいたけれど、やはり明日がわからない仕事だし、うまくいかないことも多いし、少しモヤモヤした部分がありました。でも自分が納得しちゃったら役者人生は終わってしまう。

もう芝居しないと生きていけない体になっているのでこれ以外の仕事はできない。今普通に世に放たれて「普通の仕事をして」と言われても絶対無理です。大きな賭けといえばそれまでですが、自分自身がそう思えたことが最近少し嬉しいんです。

役者という仕事に人生賭ける覚悟を決めた内藤さん。そんな彼を支えているのは家族の存在。次の記事では女手一つで内藤さんを筆頭に3人の息子を育て上げたお母さんや兄弟秘話を披露してくれました。