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【元テレ朝アナ竹内由恵さん】結婚を機に退社、一度仕事を辞めて気がついたこと

元テレビ朝日アナウンサーの竹内由恵さん(37)。現在は静岡に拠点を移し2歳差の男の子と女の子のママとして、日々育児に奮闘しています。今回は人気番組・ミュージックステーションの司会をされていた時の秘話や、育児とお仕事の両立、40代に向けて今挑戦していることについてお聞きしました。

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竹内由恵さんprofile 1986年東京都生まれ。2008年に慶応大学法学部卒業後、アナウンサーとしてテレビ朝日に入社。「ミュージックステーション」「やべっちF.C.」「報道ステーション」などを担当し、19年に結婚を機に退社。現在は静岡に移住し、2児の母として子育てに奮闘中。また、バラエティ番組やラジオ、スポーツ番組など幅広い分野で活躍している。
【INDEX】 20代はやりたいことがないタイプで、退社して専業主婦になるつもりでした
Mステ担当が決まったときはすごく嬉しくて、5年間夢を見ているようでした
40代はアナウンサーだけではなく他の方面にもチャレンジしていきたいです

20代はやりたいことがないタイプで、退社して専業主婦になるつもりでした

20代の頃は、自分が好きなことは何か、何がやりたいのかを真剣に考える事はなかったかも知れません。突然来た就職活動の波に乗り遅れまいと無我夢中で手を伸ばし、気づいたらアナウンサーになっていたような気がしています。結果的にアナウンサーの仕事は楽しくて、自分に向いていたと思うのですが、人生をそれ一本に絞るほどの覚悟はなく、この先どうしたらいいか迷った時期がありました。

それもあって結婚を機にテレビ朝日を辞めて、一度歩みを止めることは自分にとって自然な展開でした。当時は専業主婦になってもいいのかもしれないなという思いもあり、未来に向けて白紙の状態でした。自分自身の人生や将来を見つめ直す時間になって、この時間が必要だったのかもしれません。実際に専業主婦になってみると、仕事をしていないと不安で居ても立ってもいられなくなる自分がいて、私には向いていないと気づきました。その後仕事復帰し、自分は仕事をしている時が一番楽しめていると実感しています。第一子、第二子の出産を経ても、その気持ちが変わることはありませんでした。2人目が産まれてからはすぐに預け先を探し、少しずつ復帰の準備をしています。何も予定がない日でも、仕事のことを考えない日はないんです。夫は私の仕事好きに対して理解が合って、「やりたいことをやったらいいよ」と協力的なので助かっています。

子どもが1人のときは親に預けてお仕事を継続していたんですが、親も歳をとってくるとなかなか頼むのが申し訳ないと思うようになってきて、子どもが2人になってからはシッターさんにお願いするようにしたんです。はじめは自分で見た方が子どものためにもいいのかな…とシッターさんを頼むことに罪悪感を抱いたときもあったのですが、子どもとの時間も大事ですが自分のキャリアも同じだけ大切に思っている自分もいて、お仕事を継続するには他からの援助が必要だという考え方に変わりました。あとは、身内にお願いすると申し訳ない気持ちが先立って、早く帰らなければと焦ってしまうのですが、ベビーシッターさんにお願いしていると、不必要に気を遣わなくてよくて楽だと感じています。プロにお願いすることで、子どもとの接し方の面で参考になることも多く、とても頼りにしています。

家事や食事についても、上手に手を抜くようにしています。手の込んだ手づくりの食事をささっと作れる方ならいいと思うのですが、私はどうしても時間がかかってしまうタイプ…。それなら「今日は簡単につくれるミールキットで手抜き料理にして、残りの時間は子どもとおもいっきり遊ぶ時間にしよう」としているんです。夫も同じ考えの人なので「今日は手抜きしちゃったー」と言って簡単晩ごはんで済ませる日もあります。ママ友同士でも働いている方が多いので「このレシピ簡単だけどすごく美味しくて子どももたくさん食べてくれておすすめ!」という情報をお互いに紹介し合うことが多くて助かっています。ただ「ご飯何する?」って夫に聞いたときに「簡単なものでいいよ」と言われるとちょっとイラッとしちゃうことはありますが…(笑)

Mステ担当が決まったときはすごく嬉しくて、5年間夢を見ているようでした

テレビ朝日に入社したかった理由の一つでもあるのがMステの司会でした。ある日アナウンス部長に呼ばれて、雰囲気も重々しい中「次のMステの担当は竹内さんお願いします」と言われて突然決まったんです。すごく嬉しかったのですが、同時にすごく緊張したのを覚えています。毎週金曜日がMステの時間で、私にとっては何もかもが刺激的で、非日常のパーティが行われているという感じの5年間を過ごしました。生放送の本番前はアーティストのみなさんから緊張感が漂ってきます。何度も何度も発声練習をする姿から「この一瞬にかけているんだ」ということがひしひしと伝わってきて、私がミスをしては絶対にいけないと、ものすごく緊張して臨んでいました。好きなアーティストと接することができる空間を楽しむという余裕はあまりなかったかもしれません。 ただそんな中でも特に感動して涙が出てしまったのは、再結成されたときにご出演いただいたSPEEDです。私はSPEED世代でずっとファンで曲を聴いていたので、初めてお会いして生歌を聴いたときは身体が震えました。

素晴らしいアーティストの方々を前に、最初は自分が入るタイミングがわからず、固まって何もできないときがありました。失敗もたくさんあったんです。曲名を間違ってしまったり、アーティストの方の名前がすぐに出てこなかったり、絶対ダメなミスを繰り返して学んで、という日々でした。実は声が出なくなった時もあって、そのときは「どうぞ」しか言えなかった幻の回でした(笑)。それからは声を使う仕事だからと、風邪を引きそうになると葛根湯を飲んで、早めに対策をするように変えています。私は初めから上手にアナウンサーの仕事ができるタイプではなく、間違えて恥をかいてやっと一人前になれたアナウンサーだったので、アナウンサーとしてのお仕事はかなり苦労したんです

40代はアナウンサーだけではなく他の方面にもチャレンジしていきたいです

アナウンサーやテレビのお仕事ももちろん好きで続けていきたいんですが、先を見据えて他の方面にも挑戦していきたいなと思っています。たとえば、インスタでは趣味で育児について漫画を描いているんですが、そういうのも続けていきたいんです。あとはコーヒーの焙煎に興味があって、お仕事にできたらいいなとも考えています。子どもが小学校に入る頃にはバリバリ働いていたくて、今からいろんなところに種を蒔いています

私は子育てで忙しいときは自分のことを後回しにしちゃうことがあって、食べるのを忘れてすごく痩せてしまったことがありました。でも出産のときについてしまったお腹のお肉は変わらずついたままで…体力をつけて引き締めるためにも、来年には子連れで行けるジムやキックボクシングにも挑戦していきたいと思っているんです。運動を日頃からされている方って、50代60代と歳を重ねてもハツラツとされている印象があります。そういう年のとり方をしていきたいですね。30代のときは歳をとることをマイナスに捉えていましたが、いま2年後に迎える40代がすごく楽しみなんです。まだ今はどうしても子ども中心の日が多いのですが、40代になったらもっと自分の時間を持てると思うと第二の人生のような気持ちで、今からワクワクしています。かっこいいお母さんではなく、かっこいい女性になりたいと思っています!

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撮影/浜村菜月 ヘア・メーク/谷口結奈 スタイリスト/小川真央 取材・文/小出真梨子

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