湘南乃風のメンバーでもあり、プライベートでは中2と小3の2人の男の子のパパでもあるSHOCK EYEさん。グループの仲間とのピンチを救うための考え方や、親としての子どもへの接し方について語っていただきました。
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★ 人生終わった、と思った出来事から人生がはじまった
★ 子育ての方針は「子どもがやりたいことを尊重する」こと
★ 落ち込んだ時のルーティーンは「ポジティブ変換」
湘南乃風という仲間と出会って価値観の違いをどう尊重していくかを学びました
湘南乃風が今年20周年でライブも叶い、素敵な一年だったなと振り返ります。20年の中で仲間と同じ夢に向かってやってきて、過去には愛が深い故にぶつかることもありました。みんなそれぞれの考え方があって、この問題についてどう答えを出していったらいいのか、自分の考えとの違いに気付けるかどうかが大切だと学んだんです。
仲間と何か大きな決断をしなければならない時、自分と合う人や自分と同じ意見だと何も問題なく進んでいくと思うのですが、相手が誰であろうと大概それって叶わないもので。そのことが自分の人生も左右するようなことだともっと考えてしまいますよね。個々の人間であることを理解できない時は、ぶつかることに葛藤やストレスが大きいものです。
そういうことを乗り越えて今、湘南乃風というグループは相手を尊重し合えている対等な関係。このチームメンバーでよかったと改めて感じています。自分が良かれと思ってした行動でも、相手にとっては束縛であったりする。そこの塩梅が難しいんですよね。親と子の関係や、夫婦でも同じことが言えると思います。
人生終わった、と思った出来事から人生がはじまった
僕は厳しい家庭で育って、中学受験をして私立の進学校に入学したのですが、16歳のときに親に反抗して、悪さをして学校を自主退学させられたんです。その時の僕は、親が示していた「勉強していい学校に行き、いい会社に入る」というレールの上から降りてしまって、最大の親不孝をしてしまったなと思いました。僕の人生、もう終わりだ、と。
そのあと大検の予備校に行って高校卒業の資格を取得するのですが、実はそこで音楽をやる仲間に出会ったことが今に繋がっています。あとから考えると、あの時、人生の終わりだと感じていた瞬間が実ははじまりで、大切な未来への一歩だったと気付いたんです。
子育ての方針は「子どもがやりたいことを尊重する」こと
中2の長男と小3の次男がいるのですが、2人とは友達みたいな親子関係だと思います。僕自身が自分の親とは、お互いにフラットに付き合える親しい関係をつくれなかったので、自分自身が親になったら真逆の教えをしていこうと考えていました。
僕が2人の親として心掛けていることは、子どものやりたいことを尊重してあげることです。習い事や受験、学校選びなど、親はときに「自分の理想の子どもに育って欲しい」という気持ちが出てしまうのですが、それは子どもにとっては幸せな選択でなかったりします。子どもが本当にやりたいことではなく、“させられている”と思いながら取り組むことで気持ちがパンクしてしまう可能性もあり、もし結果がうまくいかなかったときにはトラウマになってしまいます。
つまり親の役目は子どものサポートなんです。子どもがやりたいことや特徴を見抜いて尊重しサポートしてあげること。鳥の親子と一緒で、親鳥は子鳥に飛び方を教えて飛ぶ前までのサポートはしてあげるけれど、飛んだ先までついていかないですよね? これが本来の親のスタイルだと思うんです。ただ、子どもが「助けて欲しい」って言った時は全力でサポートしてあげる。
兄弟の育て方も工夫しています。決して兄弟を比べることはせず、それぞれ違うお互いの良いところをしっかり誉めてあげる。
弟の前では、「お兄ちゃんすごいね」、兄の前では「弟は可愛いね」と、お互いがそれぞれ違う素晴らしい存在として、認めあえるように工夫をしています。また、子どもの友達のことも否定はしません。「あんな子と付き合ったらダメ」は、絶対に言ってはいけない言葉だと思います。「この前うちにきた子、いい子だよね」って友達のいいところも褒める。親の何気ない一言が子どもに与える影響は大きいので、僕たちは十分注意して接する必要がありますよね。僕自身も日々親として学んでいます。
落ち込んだ時のルーティーンは「ポジティブ変換」
落ち込んだり悩んでいる時、みなさんはどうやって乗り越えていますか? 僕は落ち込んだ時の自分のルーティーンを決めておくようにしています。小さな後悔は誰しもあるのですが、それが続いた時に人って落ち込むような気がします。後悔したら、「その選択が正しかった」という糸口を、言い訳がましくつけるように考えるのがポイントです。
筋トレみたいに急に重いダンベルを持ち上げたりはできないのと一緒で、普段から少しずつ、小さな後悔をポジティブ変換していくようにします。悪いことにスポットを当てるのではなく、良い方に変換していくんです。日頃からそうすることで、潰れないように耐えられるくらいの筋力になっていて、辛い壁も乗り越えていくことができるんです。
辛いな、苦しいな、もう嫌だなって思っていると、脳は単純で「辛くしてあげよう」とそっちの方向に導いていく。逆に笑顔になって楽しい! と感じるようにすると、自然と脳も「楽しくしてあげよう」といい方向に向かっていく。ポジティブ変換してどんどん自分に暗示をかけていくことで、必ずいい方向へと進んでいきますよ。ぜひ試してみてください。
撮影/古水良 モデル/SHOCK EYE ヘア・メーク/大島千穂 スタイリスト/渕上カン 取材/小出真梨子