投資に興味があるけど、何から始めたらいいかわからない…そんなSTORY世代に、40代でスタートした株式投資が人生の大きな転機となった主婦株ブロガーであるhinaさんにお話を伺いました。
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★ 40代が投資をはじめるのに適齢期だという理由は?
★ 40代初心者の方たちに投資をアドバイスするなら
★ 現在、今後の投資スタイル
★ 1 日のスケジュール
hinaさん
株ブロガー・個人投資家。1972年、東京都生まれ。既婚、2児の母。主婦業の傍らパート勤務した投資顧問で株式投資に魅力を感じ個人投資家に。女性や主婦としての目線で株式投資の魅力やコツを日々分かりやすく解説する「hinaの株ブログ」が共感を呼び、Amebaブログの株ブログランキングにて常に上位をキープ。ニッポン放送Podcast「OK! Cozy up!週末増刊号」にレギュラー出演中。Yahoo!ファイナンス等へ投資レポート執筆も行う。
hinaさんが投資の道に進んだきっかけ
下の子が保育園に入るときに、ハローワークで条件に合う会社を探し、投資顧問会社にて3~4年働きました。投資顧問というとすごそうですが、私自身は経済知識なしで、経理や書類作成などの事務作業を行っていました。飛び交う言葉も分からず「約定」=「焼く城(落城?城が燃えたのかな)」と思っていたくらいです。『ラジオ日経』が常に流れているような環境でしたので、せっかくなのでマンガや新聞で勉強を始めるも、やはり実践しかないと思い、ネット証券で口座を開設したのが投資をはじめたきっかけです。
記録や勉強のためにブログを始めると、ありがたいことにブログがヒット。初心者向けセミナーや出版のお仕事も入ってきました。有名になりたいなどの願望もなく、一主婦でしたので、もちろん戸惑いもありました。お金が絡むことですし、予想が外れる時ももちろんある。損失はストレスになりますが、やめようと思ったことは1回もありません。経済の流れや知らなかった世界に誇れる日本の会社など、いろんなことを知れるようになった、主婦時代とはまったく違うジャンルのいろいろな人ともつながれるようになったので、私にとってはメリットが大きかったです。
40代が投資をはじめるのに適齢期だという理由は?
40歳を超えてからは、投資をはじめるのにピッタリな時期だと思います。投資信託など積立投資をはじめるならもちろん若いときからの方がいいですが、人生経験を積んで、時間的にも金銭的にも少し余裕が出てくる時期だからこそ、投資をはじめたらいいと思います。
私も主婦のときは、ジュースを1本買うにしても「自分は消費しかしてないな・・・」とどこか後ろめたい気持ちがありました。けれど投資をすることによって、何よりもまず資産管理ができるようになりましたし、人生の選択肢が増えました。子どもが習い事をするにしても、より子どもに合うものはどれだろうと選べたり、悩む時間や労力などを金銭面でカバーしたりすることもできます。
人生は思い描いたライフプランどおりにはいかず、想定外なことも多い。自分の体調のことはもちろん、女性は特に外部要因に生き方を左右されることもあります。その中で、万が一に備えた収入源が1つでも多くあればいいですよね。
40代初心者の方たちに投資をアドバイスするなら
投資をはじめた最初は、自分の投資スタイル(投資先や投資の期間など)を模索する時期でもあるし100%と言っていいほど損をすることもあります。でも「大損」しないことはできます。損をすることが怖いと思う気持ちも大切ですが、勉強料と思って楽しく思えるまで、まずは生活に無理のないお金で10万円、30万円でもいいから、やってみる価値はおおいにあると思います。今のライフスタイルを崩さないように、見ているドラマを『ワールドビジネスサテライト』や『カンブリア宮殿』にするとか、『がっちりマンデー!!』を見るとか、少しずつ取り入れてみるのも第一歩ですね。
投資は連想ゲームでもあります。上野のパンダに赤ちゃんが生まれると中華料理の「東天紅」の株が上がったり、大谷選手が活躍すると全く関係のない「大谷工業」の株が上がったり。ポケモンGOが流行ったときは、スニーカーの「アシックス」や「第一屋製パン」の株とともに「タカラトミー」の株が買われました。理由は、プラレールを使って、家でスマホの移動距離を稼ぐ方法が流行ったからです。株式投資を通して経済を見られるようになると、普段のニュースも面白くなりますよ。
現在、今後の投資スタイル
株式投資で得た利益で、宝塚観劇やライブ鑑賞など思う存分楽しんでいます。将来飾り巻寿司の教室を開きたく、お庭に教室用の部屋の増設を検討しており、その資金も株式投資の利益から捻出する予定です。そのため、毎月コンスタントに稼げるよう短期・中期で投資しています。
ニュースなどで「半導体不足」という話題を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。コロナ禍以降一気に社会のデジタル化が進んだことで、スマートフォンやパソコン、ゲーム機に利用される半導体の需要が活発化しました。昨年からこの先メインテーマとなると言われていた半導体やAI(生成AI)関連の銘柄は、米国株を見てもわかるように現在の主力株になっています。このテーマ株は短期的に物色されるだけでなく、今後さらに市場での重要度は増していくと見ています。
そして2024年は世界人口の半数以上が投票するという「超選挙イヤー」。
アメリカやロシア、台湾など各地でリーダーや議会の構成を決める選挙が行われ、世界情勢に大きな影響を与える国や地域で選挙が相次ぎます。選挙年は株価が上がりやすい傾向にありますが、世界の政治経済が大きく揺れ動く可能性が高いので国内外の報道をしっかりチェック。特にアメリカではトランプ氏優勢なので投資家は身構えています。トランプ氏が当選したら、国内では防衛関連が買われるかもしれません。
国内外のビッグイベントである選挙と金融政策の転換は、株価に大きな影響を与えるといわれていますので、個人投資家もしっかりと世界情勢を把握して自分の資産を守りながら攻め増やしていきたいものです。
1 日のスケジュール
気になる"投資家の1日"はこちら
5:30 起床
5:45 メイクやストレッチをしながらモーニングサテライトもしくはラジオをチェック
日経電子版もチェック
7:00 朝食、子どもたち出発
8:30 株探で注目ニュースや各企業のIRなどをチェック
9:00~15:00 ザラ場(株式市場が開いている時間)常にラジオ日経を流している
トレーディングツールや株価ボードをチェックしながら執筆活動
16:00 次女の迎え、スーパーで買い物、晩ごはんの支度
18:00 次女の卓球や塾などの習い事送迎・長女帰宅
21:00 お弁当の準備
22:00 メルマガ配信
株式新聞の夕刊を読み翌日に備える(夜間取引やニューヨーク市場もチェック)
24:00 就寝
※家事育児全般において、ご主人様も常に協力してくださっているそう。出かける日は、投資仲間からSNSで情報が送られてくることも。
取材/香取紗英子