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三男ケインが遺した言葉「人にやさしく」

連載「私たちのCHALLENGE STORY」を担当しているライターの孫 理奈です。先月、映画を観に行ってきました。それが1日に2本をハシゴしたのですが、2本とも素敵な映画だったんです。タイトルは「ワンダー 君は太陽」と、フランス映画の「子どもが教えてくれたこと」。

「ワンダー 君は太陽」は、先天性の免疫異常の難病で生まれたオギーとそれを取り巻く人々の話でした。三男のケインも同じ免疫異常の難病だし、この主人公は顔に障がいがあり見た目が目立つので、皮膚や目に障がいのあるケインとそこも似ていて、何度も嗚咽しながら当時を思い出しました。主人公のオギーは学校に通うようになり、その見かけで差別やいじめに遭ってしまいます。そんな彼が唯一心待ちにしている日は、堂々と仮装して顔を隠せるハロウィン。顔をお面で隠せば対等にみんなと接することができるからです。
私が心に残ったセリフはとても優しい校長先生が言った「彼は見かけを変えることができない。ならば私たちが見方を変えなければ」というセリフでした。そして友達たちのオギーに対する気持ちの言葉で、「顔は慣れた」というセリフを聞いたときには思わず涙が溢れました。それはケインが生きている間、みんなに対して望んでいた言葉だったから。「よかったね……」という気持ちで胸がいっぱいになりました。「慣れる」というのは気にならなくなるということで、最初は見慣れない見た目や車椅子、そのほかの障がいを「知る」ようになることと同じ意味。だから大歓迎なんです。「『この障がいはこんな特徴があるんだ』と理解して慣れてくれたら後はもう気にならなくなって、同じように接してくれたらいいな」というのが、私のような障がい者を家族に持つ者の気持ちなんじゃないかなと思います。「その人を知りたいなら、よく見ること」。この言葉は障がいのあるなしに関わらず、心に響き頷ける言葉でした。

もうひとつの映画「子どもが教えてくれたこと」は、フランスで23万人が感動した5人の難病の子ども達のドキュメンタリー映画です。みんな自分の病気の症状や治療、それに伴う副作用も全て理解して語り、精一杯楽しく生きていました。
ケインは「人にやさしく」という言葉を遺しました。「人にやさしくしてもらいたいし、人にやさしくしたいから」と書いてあります。生きている間にたくさんのやさしさを感じたケインだから書けた言葉だったと思うし、私も常にその言葉を思い出して生きていきたいなと思っています。

 

 

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