こんにちは。
フレンチ薬膳の坂井美穂です。
今年も桜が見事でしたね。私も娘と公園でピクニックしたり、落ちた花びらを集めたりして楽しみました。
陽気がぽかぽかして気持ちの良い季節ですが、もともとストレス過多の生活を送っていると春は目の不調や片頭痛などの症状を訴える方も少なくありません。
私の場合は結構疲れやすくなって、少し気が緩むと動きたくないくらいの疲労感に襲われることがたまにあるのですが、この疲労感の原因は季節と臓の関係からひも解くことが出来ます。
中医学では春は五臓の中でも特に肝臓が活発になると考えられています。肝臓はレバーなので、血がたっぷりと溜められている所ですが、フル稼働する為に肝臓の中に蓄えられている血を沢山消耗します。
つまり、十分な血の蓄えがないと貧血状態となり疲れを感じる訳です。ちなみに、肝臓の中に血が足りないと疲労感だけでなく、目の疲れやかすみの他、爪が割れたり薄くなったりする原因にもなりますので美容にも良くないですね。
さっさと血を補って元気にならないと自分が辛いので、こんな時は効果の高い食材でカバーしたいと思います。
昔の医学書には春の養生について、「髪をときほぐし、服をゆるめ、春の気に同調し、ゆったりと散歩しましょう」とありますので、細かいことは気にせず、疲れた時も簡単に作れるざっくりしたゆるいレシピにしました。
今回のサプリ的食材は棗と明日葉。棗は薬としても使用されています。
そのまま食べても良いですし、お茶に入れてもほんのり甘くなって美味しいです。少し苦手という方も、刻んでおかずと混ぜるとあまり気にせず食べられると思いますし、ドレッシングやシリアル、ヨーグルトに入れるなどいつも食べているものにちょい足しするだけで大丈夫です。フレンチ薬膳レッスンではスイートチリソースの中に入れてみました。
明日葉は、葉を摘んでも明日生えるから明日葉と言うくらい生命力や栄養価の高い食材です。薬膳的にも、緑色の濃い野菜は肝臓に力を与えてくれると考えられています。
心にゆとりを持てるように大切に過ごしたい季節、自分を褒める事や何かを育てることも心身共に健やかになるための春の養生ですので、時には忙しさをいったん端に寄せて、ほんの少しでも自分を慈しむ時間を大切にしたいですね。
明日葉と棗の和え物
(作りやすい分量)
明日葉 1袋
棗 2個
ミックスナッツ 手のひらに乗るくらい
塩 少々
好みのオイル 大1
(作り方)
1.明日葉を洗い、茎と葉を切り分ける。沸騰したお湯に塩(分量外)と茎を入れ1~2分茹でる。更に葉の部分をさっと茹でたら、水にさらす。(明日葉の硬さで茹で時間を調整してください)
2.棗とミックスナッツを食べやすい大きさに切り、ボウルに入れる。
3.明日葉の水気を絞り、食べやすい大きさに切り、②に合わせる。
4.塩、好みのオイルを混ぜ合わせ完成。
※えごま油や亜麻仁油で作るのが好きですが、オリーブオイルなど少し香りのあるオイルでも美味しく出来ます。
※棗は中華食材店、業務スーパー、成城石井やカルディでも売られています。(店舗により異なりますのでご確認ください)
※もし目の疲れやかすみの方が気になる方は、棗を枸杞の実に代えてみてください。
棗・・・気を補う 消化機能を高める 血を増やす 精神安定