「他人のことは羨むのではなく、学びとして見る。変わりたいと思えることがアップデートの原動力に」と語る、モデル・高垣麗子さん。モデル歴30年。もがきながら、苦しみながら、ずっとこだわってきた、大切にしてきたことを語ります。
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人間観察が、自分を 見つめ直すキッカケに
――自分に何が足りないのか、コンスタントに考え続けてきているということでしたが、どうやって気づけるのでしょう?
「自分だけの視点にならないよう、周りの人をよく見て学ぶことは大切だと思っています。例えば、AneCan時代、友里ちゃんやもえちゃんのポージングのバリエーションや早さに、撮影中『すごいなぁ』と驚きました。私に足りない要素があると感じ、学ばなければ! という気持ちもあって、じっくり見ていたことを覚えています。自分ができないことに出合った時、すごいなぁと驚いて終わるのではなく、羨ましがって卑屈になるのでもなく、こんなふうにできるようになりたいと思ってじっくり見て学ぶことが成長に繫がっていくと思うんです。私は器用なタイプではないので、人一倍努力しないといけない。その為には小さな気づきも拾い集めて、積み重ねていかなきゃいけないと思っています」
――今もその視点は変わらず持つよう意識していますか?
「モデル歴30年ともなるとこの業界が長いので、狭い世界でずっと生きているということを自覚しています。そして、できる限り違う世界を知っていくことが大切だなぁと感じています。私はそこに人見知りという大きな壁があったんです。けれど、母になり、子どもを通したお付き合いが増えたことや犬の散歩中に出会った人と話すことなどによって、少しずつ人見知りも克服できてきて(笑)、違う世界の人たちをもっと知りたいなぁと今強く思っています。最近引っ越しをして、電車やバスに乗る機会がとても増えました。その中でも色々な人の洋服や持っているもの、聞こえてくる会話などを興味深く眺めています。人間観察って本当に興味深い! 近所の大学のカフェに行って大学生の会話に耳を傾けたり、様々な年代や仕事の人たちを眺めたり。人見知りですが好奇心は旺盛なので(笑)、色々な人を知ることが、自分自身のキャパを広げることに繫がっていくと思うんです。もちろん全てを真似するということではなく、一度吸収して、自分のフィルターを通してアウトプットしていく。それを重ねながらアップデートしていけたらいいなと思っています」
カーディガン¥27,500(ナゴンスタンス) パンツ¥39,600(サードマガジン) バッグ¥8,800(ケッシュ ル エッセンシャル) ピアス¥17,050(ココシュニック)
撮影/馬場わかな モデル/高垣麗子ヘア・メーク/今関梨華 スタイリスト/竹村はま子 取材/柿本真希(Lita)