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LifestyleFUTURE STORY / 憧れリーダー連載

【憧れ女性リーダーにお悩み相談!】「子育てとキャリアアップ、どうバランスをとるべき?」

女性として、キャリアについて考える局面の多いSTORY世代。’22年の女性活躍推進法改定後、女性の活躍がますます期待されるようになり、徐々に女性管理職比率も高くなっています。

一方で絶えず耳にするのは、さまざまな役割を背負っているSTORY世代ならではの悩み。そんな時に勇気を与えてくれるのは、困難に立ち向かい、道を切り拓いてきたリーダーたちの姿です。第一線で活躍する先輩たちの言葉は、きっと私たちの背中を押してくれるはず。

そこで、今も挑戦し続ける女性リーダー4人に読者の悩みをぶつけ、力強いアドバイスをいただきました。(連載第4回目)

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【INDEX】 ★ 【STORY読者のお悩み】子育てとキャリアアップのバランスは、どのように取るべきでしょうか?
★ 仕事と子育てに全力投球した先に、ベストバランスが見えてくる
★ ロングスパンで捉え、今の自分に必要なバランスを見極めること
★ 柔軟性を高めることが、ワークライフバランス実現へのカギ
★ その時の自分が、心から納得できるバランスを選んで

【STORY読者のお悩み】子育てとキャリアアップのバランスは、どのように取るべきでしょうか?

D子さん(仮)42歳・アパレル会社勤務

一番下の娘がようやく小学生になり、少しずつ手が離れてきました。とはいえ、まだ放ってはおけない年頃です。その一方で、会社から任されることが増えてきたのは、責任のあるリーダーとしての役割。子育てをしながら、これまでよりも高い視座で仕事をこなさなければならない状況に、日々プレッシャーを感じています。主人は多忙で長期出張も多いため、子育ては私メイン。キャリアアップしたい気持ちはあるものの、どのように子育てとのバランスをとるべきか、悩んでいます。

仕事と子育てに全力投球した先に、ベストバランスが見えてくる

バカラパシフィック(株)代表取締役  蒲谷直子さん
バカラパシフィック(株)代表取締役 蒲谷直子さん

子育てと仕事の両立、女性にとっては大きな悩みの1つですよね。子育てに関して欠かせないのは、「人の助けを借りること」だと思っています。子どもを預けることに罪悪感を持つ人も多いかもしれませんが、その必要はありません。

ヒトの赤ちゃんは未熟な状態で生まれるので、集団生活や三世代同居など、共同で子育てをする生物として進化してきました。現代特有の「育児は親だけがするもの」という前提で仕事をこなすのは、そもそもヒトには無理難題。仕事と子育ての両立のために周囲からサポートを受けるのは、生物学的にはむしろ自然なことなのです。だから堂々と助けを求めましょう。もちろん当たり前に思うのではなく、預かってくれる人には感謝してくださいね。

次に、”仕事と子育てのバランス”という観点について。「きちんと子育てをしなければ」という言葉の裏には、「自分の思い通りに育ってほしい」という気持ちが隠れていることがあります。そもそも子どもは、一人の人格を持って生まれた存在だから、親の思うようにならなくて当たり前。もしかしたら、想像を超えた才能を持っている可能性だって秘めています。大切なのは、手を出しすぎず、子どもを信じてそっと見守ることです。

そして、「何が良いバランスか?」などと考えずに、自分の人生を精いっぱい生きること。子育てもキャリアも無理をせず、できる範囲で全力投球してください。目の前で日々起こることに精一杯対処しているうちに、「気付けば子どもが巣立っていた……」。きっとそんな風に、怒涛のように過ぎ去っていくのが子育て時代なのだと思います。たとえ想定していた結果とは違っていたとしても、それこそが自分にとっての立派なベストバランス。振り返った時に、素敵な人生だったと思えるはずです。

バカラパシフィック株式会社 代表取締役 蒲谷直子さん(56歳) 東京大学法学部卒業後、CSファースト・ボストン証券会社M&A部門アナリスト、マッキンゼー&カンパニー コンサルタントとして勤務。その後ラグジュアリー業界にて25年以上の経験を積む。「カルティエ」、「ルイ・ヴィトン」にて経営企画、プロジェクト業務、リテール、マーケティング、デジタル、EC等多岐にわたる職務を経験したのち、「デビアス・ダイアモンドジュエラーズ」およびLVMHグループ「ショーメ」のジェネラル・マネジャーを務める。またLVMHグループにおけるCSRディレクターも担当。現職は、バカラ パシフィック株式会社 代表取締役社長。フランス国家功労勲章シュバリエ。

ロングスパンで捉え、今の自分に必要なバランスを見極めること

(株)マッシュスタイルラボ 取締役副社長 兼 企画本部 本部長 楠神あさみさん
(株)マッシュスタイルラボ 取締役副社長 兼 企画本部 本部長 楠神あさみさん

子育てと仕事を両立する場合、会社では「限られた時間の中でどれだけパフォーマンスを上げられるか」、私生活では「いかに子どもたちと密に楽しい時間を過ごせるか」が重要です。納得できるバランスが崩れると、モチベーションなどのメンタルや、さらには成果に影響することも。だからこそ、日々細かい見直しと軌道修正をし続けることが大切だと思います。

自身を振り返ってみると、常にキャリアアップを求めるというより、子育ての状況に合わせて”タイミングを見計らう”ことを意識していました。例えば、子どもに時間を割きたい時期は、少し先の時間軸でキャリアの目標を持ち、現時点では無理に仕事に比重を置かない、というように。

常に流動的にならざるを得ず、焦りも生じる生活の中で特に大切にしていたのは、ロングスパンで物事を捉えること。10年後、20年後、どんなバランスで仕事や家庭に向き合いたいのか、長期目線の目標を立てた上で、素直に自分の気持ちを見つめるようにしていました。

そんな姿勢で仕事をしてきた結果、今は子どもの成長とともに子育てにも慣れ、自然と仕事に集中できる時間が増えています。ただ、決して仕事を中心に据えているわけではありません。家庭と仕事の両立を目指して試行錯誤したことで、双方のパフォーマンスが向上し、結果的にどちらも時間の密度が上がったのだと感じています。

子育ては、子どもの成長ステージによって課題や苦労の質が変化しますよね。だからこそ、何に重きを置くのかも常に流動的であるという前提に立つと、心に余裕が生まれます。その時々で、自分が納得できるバランスを見極める柔軟性が、楽しみながら両立させていくカギだと思います。

株式会社マッシュスタイルラボ 取締役副社長 兼 企画本部 本部長 楠神あさみさん(46歳) 建築デザイナーを経て、2005年にマッシュスタイルラボのファッション事業部創業メンバーとして入社。ファッションデザイナーとしての勉強と経験を重ね、「スナイデル」のコンセプトの具現化に貢献。現在は企画本部全体の統括およびクリエイターを束ねる管理本部室長として多角的にデザイナーの管理・指導に携わる。

柔軟性を高めることが、ワークライフバランス実現へのカギ

(株)WRAY 代表取締役 谷内侑希子さん
(株)WRAY 代表取締役 谷内侑希子さん

キャリアアップを目指す女性にとって、仕事と子育ての両立は人生における重要課題の1つ。妊娠・出産の時期を迷ったり、子育て期にオファーされたキャリアを辞退するかどうかなど、公私ともに最もよく相談される悩みです。答えは1つではなく、人によって状況や描く理想が異なるので、何が最適なアドバイスなのか、私自身も頭を抱えています。

現時点で出した結論は、女性がワークライフバランスを実現するためには”柔軟性”が最も重要だということ。例えば、「来年必ず子どもを産みたい」「年内に昇進したい」などと決めていたとしても、実際は思い通りにいかないことが多いんです。だからこそ、子育ても仕事も、いざチャンスが来たときに自分で決断できるよう準備しておくのが大切だと思います。

もしキャリアの機会が巡ってきたら、「今がベストなのか? 二度とないチャンスなのか?」と考える。子育ての重要な局面がやってきたら、「キャリアのことがなければ、子どもとどう向き合いたかっただろう?」と問いかける。そんな風に多面的に可能性を探ると、糸口が見えてくるかもしれません。

例えば、子どもが中学受験を迎えるタイミングで、時短勤務からフルタイム勤務への移行を打診されたとしましょう。いつかはフルタイムで働きたいと考えてはいたものの、受験のサポートを考えていた場合は悩みますよね。

そんな時におすすめなのは、目の前の課題と睨めっこするのではなく、思考をほぐしながら考えてみること。「長いキャリアの中で、今優先すべきことは何か?」「フルタイムに戻るチャンスは、本当に二度とないのか?」「どんな結果になったら後悔するだろう?」など、少し高い視座で自問自答すると、結論が出やすくなります。

ライフスタイルに合わせて優先順位も変わるため、その都度、仕事と家庭のバランスを見直す、外部からのサポートの量を調整するといったオペレーション面のアップデートも大切。常に柔軟な対応が欠かせません。

そして仕事と子育ての両立が成り立つのは、ヘルシーな心身があってこそ。自分のことは後回しになりがちな40代ですが、どんな時もセルフメンテナンスやケアだけは怠らず、少しでも労わってあげてくださいね。

株式会社WRAY 代表取締役 谷内侑希子さん(40歳) 大阪府出身。早稲田大学卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。メリルリンチ日本証券(現「BofA証券」)への転職を経て夫のロンドン転勤に帯同。帰国後は、YCP Holdings(現「YCP Solidiance」)に参画し、スキンケアブランドのマーケティングを担当。同傘下のN&O Life(現「SOLIA」)取締役、ファッションPRマーケティング会社ステディスタディ経営企画室室長を経て2020年に「WRAY(レイ)」を創立。プライベートでは3児の母で、現在は夫の赴任先のオランダ・アムステルダムと日本の二拠点生活を送っている。

その時の自分が、心から納得できるバランスを選んで

(株)Clienteling Advisory 代表取締役 土井美和さん
(株)Clienteling Advisory 代表取締役 土井美和さん

子育てをしながら仕事をしていると、物事が自分の思い通りに進まないことの連続ですよね。職場や家族の協力を得られない状態で、仕事と子育てのバランスをとるのは至難の業。何が正解なのかは家庭によって異なるので、都度話し合いを重ねながら、ベストな方法を模索していく必要があると思います。

私は母親であるという以前に、”一人の人である”ということを大切にしています。それは、「子どものために犠牲になっている」という被害者意識を持ちたくないから。どうしたら良いか迷った時は、まず「自分がどうしたいのか?」を問いかけるようにしています。

実は前職を退職したのは、子どもの受験のタイミングでした。でも、”子どものために辞めた”とは思っていません。私自身が子どものそばで見守りたい、母としての人生も後悔したくないと考え、決断に至りました。それまで大好きな仕事を19年間も続けてこられたのは、家族や子どもたちの協力があったからこそ。次は私が家族に寄り添う番だと、会社を去ることに微塵の後悔もありませんでした。

つまり、「その時の自分が、心から納得できているかどうか」が最も大切。納得感の上で結論を出すことが、仕事と子育てにおけるベストなバランスには必要不可欠なのだと思います。例えば、「責任のある仕事をしたい」という思いが強ければ、多少家族に負荷がかかっても、きちんと話して協力を得られるようにする。「子育てを優先したい」という気持ちが勝れば、会社の上司に素直に伝え、どういった働き方がベターなのか相談することも必要かもしれません。

「お母さんは、自分の人生を楽しんでいるんだな」という母親の姿が、子どもの目に映るような人生にしたいですよね。そのためにも、まずは自分の心に問いかけることから始めてみてください。

株式会社 Clienteling Advisory 代表取締役 土井美和さん(46歳) 株式会社Clienteling Advisory代表取締役。元ルイ・ヴィトン顧客保有数No.1販売員。2020年、19年間勤めたルイ・ヴィトンを退職。最大の強みであった顧客づくりのノウハウを伝え、お客様から選ばれる販売員を増やしたい、そして 販売員の社会的価値を向上させたいと起業を決断。2022年1月 株式会社Clienteling Advisory創業。現在は販売業のみならず様々な企業や団体に向け、『顧客づくり』を軸に研修・講演をしている。著書は累計3.5万部のベストセラーとなっている。

取材/渡部夕子

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