Youtubeチャンネルのお悩み相談で、多くの共感を集めている俳優・酒井若菜さん。優しく寄り添いながらも、時にスパイシーに迷いを断ち切ってくれる言葉の数々は、「刺さる!」と視聴者の心を鷲掴みに。そこで今回は、悩みが複雑化し、心身ともに揺らぎやすくなるSTORY世代のリアルな悩みに酒井さんがアドバイス。恋愛・婚活、美容、人間関係、人生——–。大人だからこそ一筋縄ではいかない”心のモヤモヤ”を、友達目線で解きほぐしてくれました。
お悩み① 誰にも訪れる可能性のある、"ミッドライフクライシス"の乗り越え方は?
「ミッドライフクライシス」という言葉の通り、最近人生について考える時間が増えました。今が不幸せというわけではないけれど、この先の人生がある程度見えてきて、頑張れば叶うこと、頑張っても叶わないことの境界線もリアルになってきた気がします。ミッドライフクライシスを乗り越えるための考え方や、何か対策があれば教えてください。
(43歳・フリーランス・デザイナー)
「中年の危機」を合言葉に、仲間と共有しながらモヤモヤを和らげて!
ミッドライフクライシス、いわゆる「中年の危機」は、最近よく聞く言葉ですよね。私たち同世代の仲間内でも、最も頻繁に話題に上るタイムリーなテーマです。40代も中盤に差し掛かれば、保険や親の介護が定番。そこに最近は「中年の危機」もごく自然に加わるようになりました。
特別な不満があるわけではないし、生活が大きく揺らいでいるわけでもない。それなのに、どこか足踏みしているような感覚と、正体不明の鬱屈とした気持ちが続く。そんな時、「更年期かな?」と友人にこぼしたら、「ミッドライフクライシスじゃない!?」という言葉が返ってきて。「それだ!」と大盛り上がりして以来、毎回話のネタになっています(笑)。
このミッドライフクライシスを解決するポイントは、”乗り越えようとしないこと”、これに尽きます。根本的な解決のためにもがいても、実はあまり効果がありません。なぜなら中学生の思春期と同じで、中年になると誰にでも訪れる可能性のある生理現象のようなものだから。実際に”第二の思春期”と呼ばれることもあり、40代の約8割が経験するというデータもあるほど。ついに通るべき道が来たのだなと、流れに任せるのが賢明です。
このモヤモヤに対して出来ることがあるとすれば、同世代の友人を沢山つくること。この言葉が響くのは、同じ悩みを抱えた者同士だけ。仲間と会うたびに、内輪ネタとしてギャグにしていくんです。「ああ、もうキャラメルフラペチーノは昔みたいに全部飲めないわ…」「それ、中年の危機だね」。なんて、”絶対に違う”ことも、いちいち”中年の危機ごっこ”にして遊んじゃう(笑)。事あるごとに、友人たちと合言葉のように唱えています。そんな風に仲間内の共通言語として冗談めかしていると、重々しかったニュアンスがふわっと軽やかになっていく。「悩みは完全に消えることはない」という諦めを前提にしつつも、むしろこの現状を面白がるのです。
その時に大切なのは、心の中で決して自虐をしないこと。自分を決めつけない、見限らない、いじめない。希望は、いくつになっても持つことができるから。仲間の力を借りて、想いを共有しながら、ミッドライフクライシスと上手に付き合っていきたいですね。
お悩み② 50代で飛躍するために、40代の今、できることは?
40代になると、ライフステージや体調、価値観にも変化が訪れ、50代ではさらに大きく変わると感じています。だからこそ、40代の今のうちに何を考え、何を準備しておくかが大事だと思い始めました。50代でさらに活躍するために、40代で意識してやっておくべきこと、考えておくべきことは何でしょうか?
(41歳・会社員・コンサルティング会社)
諦めてしまった過去や苦手だったことを拾い集めて、人生の棚卸しを
私の場合、キャリアに関しては、40代で新しい事務所に移籍。これまでは受けてこなかった役も、積極的に挑戦するフェーズに入りました。考え方が柔軟になったのか、以前は「やらない」と線を引いていたことも自然と「一度経験してみよう」と思えるように。実際にやってみると、「思っていたより嫌じゃなかった」「やっぱり合わないな」など、自分の得意・不得意や価値観が、毎回クリアになっていくのを実感しています。
私が挑戦したのは、かつてはあまり縁がないと感じていたキラキラ系のラブストーリー。娘の恋愛を応援する母親役が、想像以上に楽しくて!ドロドロの人間模様を描いたディープな作品が多かったのですが、新しい扉を開けてみたらお芝居の幅が広がり、世界が拓けた感覚がありました。
仕事に限らずプライベートでも、過去に諦めてしまったことや、食わず嫌いで終わっていることは誰にでもありますよね。「何が苦手だったっけ?」と定期検診のように振り返り、あえて拾い上げてみる。個人的に、40代は一番トライしやすい年代だと思っています。それなりの経験をしてきたからこそ、人生が詰むような失敗はしないし、転び方もある程度わかっているから。
そして今の50代を見ていると、とにかくパワフルでかっこいい!その影響もあって、私たち40代は、かつての20代後半くらいのチャレンジ精神を持っている方が、時代のムードには合っている気がするんです。さまざまな挑戦を通じて、40代のうちに自分の棚卸しができていれば、人生の断捨離にもなって心も軽やかに。50代はより研ぎ澄まされた価値観で、さらに飛躍できるはずです。
撮影/古水 良(Cheek one)ヘア・メーク/鈴木智香 スタイリスト/中西雛乃 取材・文/渡部夕子
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