Youtubeチャンネルのお悩み相談で、多くの共感を集めている俳優・酒井若菜さん。優しく寄り添いながらも、時にスパイシーに迷いを断ち切ってくれる言葉の数々は、「刺さる!」と視聴者の心を鷲掴みに。そこで今回は、悩みが複雑化し、心身ともに揺らぎやすくなるSTORY世代のリアルな悩みに酒井さんがアドバイス。恋愛・婚活、美容、人間関係、人生——–。大人だからこそ一筋縄ではいかない”心のモヤモヤ”を、友達目線で解きほぐしてくれました。
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お悩み① マウントを取り続けてくる同僚への対処法は?
息をするかのようにマウントを取ってくる会社の同僚。嘘や盛っている内容も多く、マウントトークが繰り広げられる度にモヤモヤが止まりません。最近では偶然会うだけで、拒否反応なのか震えて冷や汗をかくまでになってしまいました。もう関わりたくないと思っていた矢先、仕事のプロジェクトで同じチームになり、どう接するべきか悩んでいます。
(43歳・会社員・飲料メーカー)
乗っからない、非難しない!明るく冗談めかして返してみよう
いつの時代も、マウントをとる人はいますよね。そして、女性のマウントはチクチク心に刺さるもの。「気にしないのが1番」とは頭ではわかっていても、相手は真っ向からマウントをとりに来ているわけですから、モヤモヤしてしまうのが人の常です。
そんな時におすすめなのは、マウントと感じたら「いただきました〜!」と、ギャグにして本人に言っちゃうこと。あくまで明るく、冗談めかして言うのがポイントです。会う度にマウントをとるタイプは、実は本人も”自覚ゼロ”な場合が多い。だからこそ重たいムードにせず、ライトに指摘して気づかせていくのも1つの手です。すると、「そんなつもりじゃなかったの〜ごめん!」と反省モードになるケースも案外多いもの。
もう1つの対処法として、思ってもいないのに「すごいね〜!」と相手に乗っかる方法もありますが、私はおすすめしません。それは相手を小馬鹿にしながら、マウントを”シニカルに楽しんでいる”だけ。そんな意地悪な自分にはなりたくないし、相談者さんにもなってほしくない。40代はあえて”可愛げ”で、「いただきました〜!」と軽やかに返すのが1番です。
結局のところ、これからの時代に生き残れるのは、相手を尊重しながらフラットでいられる人。マウントを取る生き方を反面教師にして、「自分はしない」と心に決めておく。それが最も健全で、人として心地よい在り方だと思います。
お悩み② 昭和堅気の上司と令和の若者の間で、うまくコミュニケーションを取るには?
体育会系の根性論で育ってきた40代です。上司は昭和ど真ん中世代のパワハラ気質。一方で部下たちは、注意するとすぐ泣いたり休職してしまう令和世代で、強く言えないけれど優しくし過ぎても育たない…。価値観の板挟みの中、それぞれの世代とどうコミュニケーションを取っていくのが正解でしょうか?
(42歳・会社員・新聞社)
"ハザマ世代"はいわば革命世代!戦いを終わらせるべく、ともに手を取り合おう
相談者さんが抱えているこの状況は、私たち俳優の世界でも同じ。30代後半から40代後半にあたる、いわゆる“ハザマ世代”は、昭和の競争社会と個人を尊重するゆとり世代のちょうど真ん中に立っています。異なる価値観の狭間で揺れ動く、この世代ならではの葛藤ですよね。
私がよく口にしているのは、「昭和の価値観に縛られるのは、私たちの世代で最後にしよう」という言葉。よくない連鎖はここで食い止めるという覚悟を持って、コミュニケーションを取るようにしています。価値観の衝突、いわば内戦は常に起きている。だからこそ、その狭間で両者をつなぐ役割を担う。それはもはや、私たちの宿命なのかもしれません。
正直ラクな立場ではないけれど、自分たちが受けてきた理不尽なことを、後輩たちにそのまま手渡すのは違うと思うんです。少子化が進む今、社会全体がより一層「若者ファースト」へとシフトしている一方で、昭和堅気の価値観に寄り添い、翻訳できる最後の世代も私たち。上司が社会で居心地が悪くならないように、ハザマ世代が架け橋になれるといいですよね。
下の世代と向き合うときに気をつけたいのは、40代が発する言葉は、想像以上に強く響いてしまうということ。同じ「嫌だ」でも、若い頃と今とでは重みが違います。無意識のうちに、相手に威圧感を与えている可能性もある。そこに気づける感性を養うのが大切です。
そして近い将来、個人的に立ち上げたいと考えているのが、大人の女性たちを集めたプロジェクト。根性もスキルもキャリアもある。だけど行き場を失いがちな女性たちが、もう一度チャンスを掴める場所です。ハザマ世代は、いわば“革命世代”。まるでヒーローのように、「前向きにやっていこうよ!」と声を掛け合える前向きな場を作りたい。そんな静かな野望を抱いています。
今の時代を生きる40代は、実はものすごく面白い。変化の激しい”風の時代”に、そのグラデーションごと楽しんでいけたらいいですね。
撮影/古水 良(Cheek one)ヘア・メーク/鈴木智香 スタイリスト/中西雛乃 取材・文/渡部夕子





























