• TOP
  • Lifestyle
  • 柄本 佑さん、「僕は家族の足を撮るのが好き。母ちゃんも、足を撮るのが好きでした」
Lifestyleピープル

柄本 佑さん、「僕は家族の足を撮るのが好き。母ちゃんも、足を撮るのが好きでした」

美しい田舎町の風景と、写真を通して語られる家族への愛の物語、映画『メモリィズ』。
主演を務める柄本佑さんは、大の写真好き。
カメラを片手に散歩をする作中の雄太の如く、普段から風景に、家族にとレンズを向けているそう。
そんな柄本さんに、映画のみどころと共に、家族写真にまつわるエピソードを
お聞きしてみました。

★ セリフがなくて、手持ち無沙汰。 「俺は何をすればいいんだろう……」と思った
★ 写真は自身と家族の記憶と記録。 見返すと、あの時の気持ちが蘇ります

セリフがなくて、手持ち無沙汰。 「俺は何をすればいいんだろう……」と思った

今回の映画『メモリィズ』の出演は、10代の頃からお世話になっているプロデューサーの
孫家邦さんに声をかけていただいたのが、きっかけです。
孫さんとは、映画友達でにあって「いい」「悪い」も、ハッキリと言える仲。
そんな人に、「主役で」と大きな役をいただいて、正直喜びましたね。

ところが、実際台本を受け取ってみると、隙間だらけ。
撮影が始まると、台本どおりに進んではいくのですが、歩いたり、ゴハンを食べたり、
村の人に手を振ったり、会釈したり……。
普段なら、まずセリフを覚えるところから頑張るのですけれど、
台本にはセリフすらない。
「俺は何をすればいいんだろう……?」と演じながら感じていました。
だから、正直手持ち無沙汰な気分だったんです。

でも、実はその手持ち無沙汰な感じすら、坂西未郁監督の演出だったのかもしれません。
「やることないな、暇だな」といった空気感が、僕が演じた雄太という役どころに
どこかピッタリでしたから。
そもそも雄太という男は、能天気で天然なヤツなんです。
九州の田舎町で写真館を営む父親が「骨折した」という知らせを受けながら、
断れない仕事を抱える奥さんに代わり、義父の身の回りの世話をするために単身九州へと向かい、
リモートで仕事をしながら義父と二人で過ごせるのですから。
大らかで、かつ図太くもあるのかもしれません。

竹田の風景の中、そんな雄太の空気感もあってか、歩くこと、話すこと、食べること……
撮影はすべてゆっくりと進められて、フィルムもたくさん回し、
「いったい何分の映画になるんだろう?」と思っていました。
でも、作品が出来上がってみると、97分と実にコンパクトにまとめられていて。
映像を見て、作品に漂うその空気感に、「ああ、坂西監督はこういうこがやりたかったんだ」と、
初めて知りました。
現場では、いつもふわふわと笑っていましたが、案外、坂西監督は策士で、
頭の中で完成図が描けていたに違いありません。
今は、ある種の重さであったり、見る人に強く訴えかけてくる映画が多いけれど、
この映画はそういったものとは、少し違う。映画を観る97分は「漂うように心地よくいて欲しい」
そんな意志の強い映画になっている。
それも、この映画がフィルムで撮られていることが大きいかもしれません。

写真は自身と家族の記憶と記録。 見返すと、あの時の気持ちが蘇ります

映画の中で、イッセー尾形さん演じる父と義理の息子である僕、娘役の穂志もえかさんで
アルバムの中の家族写真を見返すシーンがあるのですが、幻想的で出来上がった映像に
「こんなふうになるんだ……」と心が動きました。
僕も、暇な時間があると、写真を見返す癖があるんです。
写真を始めたばかりの学生時代のものや、20代の頃の写真を見返したりしていると、
「これは、ミャヤンマーに行った時だ」とか、「あっ、あの仕事をしていた頃だな」なんて
当時の気持ちが蘇ってきます。
一枚の写真から色々な思い出がよぎって、結構楽しいんです。
スマホはすぐ手元にあって、いつでも見ることが出来るのに、
最近では、見返すことが少なくなりました。
やっぱり、写真が好きな僕としては、紙焼きで残してある写真のほうが好きです。

僕は、足を撮るのが好きで、娘の足、妻の足、自分自身の足……
足をよく撮っていますね。
亡くなったうちの母ちゃんも、足を撮るのが好きでした。

僕が子供の頃のアルバムを開いてみると、父が撮ったのでしょうか? それとも母なのか
運動会の写真がたくさん貼られています。
今となっては、父や母の気持ちがわかります。
やっぱり、僕も娘が動いている姿をみると、つい写真を撮りたくなる。
だから、運動会ともなると、カメラとスマホの総動員。
気が付くと、その両方を駆使して写真をたくさんの写真を撮っていますね。

コロナ禍、森山直太朗郎さんに「カク云ウボクモかく言う僕は」というアルバムのMVを頼まれて、
アイフォーンを半年間預けてもらい、僕が「いいな」と思うものを動画で撮っておくので
それを全部渡すから編集してください、というカタチにしました。
「~春~」編、「~冬~」編と2本あるのですが、僕が見ている日常の風景や家族の姿が
そこには詰まっています。
それも一つの記憶と記録。
写真は、僕自身や家族の記憶と記録、大切な瞬間が刻まれた愛おしきものです。

ジャケット403,700円、ニットポロ201,300円、デニムパンツ190,300円、中に履いたパンツ182,600円、シューズ143,000円(すべてメゾン マルジェラ/マルジェラ ジャパン クライアントサービス︎TE L:0120・934・779)

柄本 佑 東京都出⾝。 『美しい夏キリシマ』(03) で映画主演デビュー。近年の主な出演作に、『素 敵なダイナマイトスキャンダル』(18/冨永昌敬監督)、『きみの⿃はうたえ る』(18/三宅唱監督)、『⽕⼝のふたり』(19/荒井晴彦監督)、『痛くない死 に⽅』(21/⾼橋伴明監督) 、『⼼の傷を癒すということ-劇場版-』(21) 、『先⽣、私の隣に座っていただけませんか?』(21/堀江貴⼤監督) 、『真夜中⼄⼥戦争』(22/⼆宮健監督) 、『ハケンアニメ!』(22/吉野耕 平監督) 、『シン・仮⾯ライダー』(23/庵野秀明監督) 、⼤河ドラマ「光る君 へ」(24/NHK) 。26年の待機作に『⽊挽町のあだ討ち』(2⽉27⽇公開/源孝 志監督)、『⿊牢城』(⿊沢清監督)、『最後の遊戯 LAST DANCE』(村川 透監督)、『このごにおよんで愛など』(広瀬奈々子監督)がある。

『メモリィズ』
出演:柄本 佑/穂志もえか/梅沢昌代 伊佐山ひろ子 成田裕介 占部房子/香椎由宇/イッセー尾形
監督・脚本:坂⻄未郁
6月12日(金)より新宿ピカデリー他にて全国公開
雄太が九州の⽥舎町へとやって来たのは、⾜を⾻折した義⽗が回復するまで⾝の回りの世話をする ためだった。義⽗が営む昔ながらの写真館の仕事を⼿伝いながら、東京にいる妻と娘との間で、スマ ホで撮った映像を交わす。⼤きな事件は何も起こらないが、⽇々の些細な出来事と、その記録と記憶 の連なりに、家族の⼈⽣という⻑い時間の存在が、静かに、鮮やかに浮かび上がってくる──。

撮影/田頭拓人 ヘアメイク/星野加奈子 スタイリスト/林道雄
取材・構成/河合由樹

RELATED TOPICS

FEATURE

Jun
8
今日の40代おしゃれコーデ

泥ハネも怖くない【撥水パンツ】で雨の日のAllホワイトコーデ解禁♡

泥ハネも怖くない【撥水パンツ】で雨の日のAllホワイトコーデ解禁♡

会員限定PRESENT

雑誌購入限定プレゼント

ラクに映えるほぼクロ服を計6様にプレゼントします!

会員プレゼント

大人気ハンディファンを7名様にプレゼント!

PICK UP