「私は自分のことを醜いと思ったことは一度もなく、美人だと思っているんです」。そう笑っていい切る野呂佳代さんの言葉には、世間の「美の基準」に振り回されない圧倒的なしなやかさがあります。かつては、アイドルという枠組みの中で、痩せなきゃとダイエットをしていた時期もありましたが、最終的に誰かの価値観に合わせるのではなく、自分と向き合い、信じることが大事だったそう。今や、女優としての地位を確立し、「野呂さんが出るドラマは全て面白い」とまで言われるようになった野呂さんに、私たちが自分をちゃんと好きでいるためのヒントを伺いました。
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アイドル時代はダイエットをしてみたこともありました
もともと、痩せているということに憧れがなくて、むしろ豊満なくらいの人の方が健康的で綺麗だなと思うことが多かったんです。だから、AKB48に入るまでは、ダイエットなんてしたこともなかったですし、細くなったほうがいいとも思っていませんでした。
でも、アイドルになってみたら、衣装のサイズ感を気にしなくてはいけなくなったり、周りのメンバーのスタイルを見て、やっぱり痩せていなきゃいけないんだなって思う瞬間がたくさんあって。それで初めてダイエットをしたんです。ただ、途中でふと我に返って。私は、自分がいいと思っている価値観を変えてまで、痩せようとしているんだろうって思ったんですよね。自分が納得している自分でいられたらいいんだって思い直して、このままでいようってダイエットをやめました。
自分に自信があれば、体型は関係なく魅力的なオーラになりますよね
今は、SNSで世界中のいろんな人の姿を見ることができますよね。海外のプラスサイズモデルの方を見ると、みんなすごく自信をもっていて「これが私です」っていう見せ方をしているのが素敵だなと思うんです。生まれてきた国によって美の基準は違うのかもしれませんが、美しさって誰かに決められるものじゃないんだなって。があるんだなって感じますね。それはちゃんと伝わっていくし、その人のオーラになっていくって思います。
私もSTORYさんで、マシュマロボディとしてモデルをさせてもらっていますが、個人的には自分をカテゴライズしていなくて、「太っている」という言葉を使った方が分かりやすいから使うこともありますけど、「痩せている」「太っている」とカテゴライズするのではなく、これが私という感覚です。誰に何を言われても、自分で自分のことを醜いと思ったことがなく、美人だと思っているので、全然揺らがないんです(笑)
そういえばこの前、ドラマの収録の合間にChatGPTに「野呂佳代って可愛いよね」って聞いてみたんです。そしたら「可愛さは顔だけで測るものじゃないですよね」って返ってきて(笑)。それがなんだかすごく悔しくて、「私は可愛いと思うんだけどな」って返したら、「そういう意見もありますよね」って言われてしまって。ちょっと戦いましたよね(笑)。
登場する度に大好評の野呂さんのファッション企画
自分らしさに向き合い全力で取り組んでいたら、念願の女優に
今思うと、アイドル時代は、人からどう見られるかに合わせようとするあまり、自分らしさにちゃんと向き合えていなかったのかもしれません。努力の方向性が少しズレていたというか。そのまま、うまくいかなかったなという思いを抱えたまま卒業してしまいました。
卒業後、AKBの野呂佳代ではなく、ありのままの自分の気持ちを全部ぶつけたらバラエティのオーディションに受かって。そのときに有吉さんから言われた「全力でやれよ」という言葉を大事に、向き合っていたら、仕事が続くようになって。そこから少しずつ、もともと夢だった女優の仕事もいただけるようになりました。周囲からは「女優になんてなれない」と言われたこともありましたし、自分でもどうしたら女優になれるのか分からず、もがいていた時期もありました。でも「いつか必ず演じる仕事をしたい」と自分を信じ、目の前の仕事に全力で向き合い続けた結果、夢に辿りつきました。
正直、もっと早く売れたかったですし、もっと若いときに見てもらいたかったという気持ちもありますが、遅咲きながら今こうしてメディアに出させてもらえていることは、すごくよかったなって思っています。
仕事に線引きはしていなくて、やれることは全部やりたい。バラエティもドラマもモデルのお仕事も、求めてくれるなら全力で頑張りたいと思ってやっています。もし全力でできないと思ったら、そのときはやめるときかもしれませんね(笑)。こうして少しずつ形になっているのかなって感じています。だからこれからも自分のことをちゃんと好きでいられる自分でいたいですね。
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撮影/鏑木 穣(SIGNO) ヘア・メーク/MAKI スタイリスト/MaiKo yoshida 取材/小出真梨子



















