松本市 観光プロモーション課
初期作品から近年の浮世絵版画による富士山連作、代表作「愛はとこしえ」シリーズまでを同時に鑑賞できる世界初の草間彌生版画展を開催します。
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松本市出身の世界的前衛芸術家・草間彌生(1929-)の版画の世界をご紹介する展覧会です。
草間彌生は、1993年、第45回ヴェネツィア・ビエンナーレにおいて、日本を代表する作家として世界の舞台へと立ちますが、その前段で積極的に版画に取り組んだことも、現在の評価に繋がる大きな原動力となりました。
1979年、初めての版画作品となる《靴をはいて野にゆこう》、《幻の野に立ちて》の2点を発表します。版画作品の登場が、草間の表現方法の変化と時期を同じくしていたことも特筆すべき点でしょう。帰国後のコラージュやオブジェに込められた死生観とは違う側面が表出しはじめていた頃でした。それまでの抽象的な表現に加え、具体的なモチーフを積極的に取り入れ、南瓜、ドレス、帽子、葡萄、花や蝶などが、網目や水玉で構成され、明瞭な色彩を纏います。常同反復による網目や水玉の増殖が創作活動の根幹にあった草間と、複製芸術である版画の出合いは必然であったのかもしれません。450種、3万部に及ぶそれらは、いつしか草間芸術の一角を担うようになります。
また近年は、富士山を主題に浮世絵版画の技法を用いた連作や、モノクロームの大型シルクスクリーン作品「愛はとこしえ」シリーズなど、特徴的な作品を発表しています。
本展覧会では、松本市美術館が所蔵する全版画作品を中心に、草間彌生の版画芸術の魅力と軌跡を展観いたします。
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草間彌生 版画の世界 YAYOI KUSAMA: Print Works
2022年7月23日(土)~9月25日(日)
開館時間/ 9:00~17:00(入場は16:30まで)
休館日/ 月曜日(祝日の場合は翌平日) ※8月は無休
主 催/ 松本市美術館
協 力/ 株式会社草間彌生
【観覧料】
当日券/ 大人1,200円、大学高校生・70歳以上の松本市民800円
※中学生以下無料、障がい者手帳携帯者とその介助者1名無料
※20名以上の団体は各200円引き
※大学高校生と70歳以上の松本市民は、観覧当日、証明書(学生証、免許証等)の呈示が必要
前売券/ 大人1,000円、大学高校生と70歳以上の松本市民600円 (販売期間:7月22日まで)
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【プレイガイド】
窓口販売/ 松本市美術館
オンラインチケット/ 美術館公式HPからお求めいただけます ※70歳以上の松本市民の観覧券の取扱いなし
本展観覧券でコレクション展示室の特集展示 「草間彌生 魂のおきどころ」 もご覧いただけます。
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草間 彌生 くさま・やよい
松本市出身の前衛芸術家。幼いころから幻視・幻聴を体験し、それらを作品の要素として、独自の作風を確立。28歳で単身渡米、約16年間ニューヨークを中心に世界各国で活動する。1973年に帰国した後も世界を舞台に活動を続ける。
略歴
1929年 松本市に種苗問屋の末娘として生まれる。
1948年 京都市立美術工芸学校に学ぶ。卒業後、松本に戻る。
1952年 松本で2回の個展を開催する。各約250点を出品。
1957年 渡米。ゾーイ・ドゥザンヌ画廊(シアトル)で個展を開催。
1958年 ニューヨークへ移る。
1959年 ニューヨークで個展を開催。ネット・ペインティングを発表。
1962年 ソフト・スカルプチャーを発表。
1963年 ニューヨークのガートルード・ステイン・ギャラリーで「集合―1000艘のボート・ショー」を開催。
1966年 第33回ヴェネツィア・ビエンナーレに《ナルシスの庭》を出品
1973年 帰国。以後、東京を制作の拠点とする。
1979年 初めての版画作品《靴をはいて野にゆこう》、《幻の野に立ちて》の2点を発表。
1987年 北九州市立美術館で国内美術館では初の個展開催。
1989年 国際現代芸術センター(ニューヨーク)で回顧展開催。
1993年 第45回ヴェネツィア・ビエンナーレに日本代表として出品。
1998年 ニューヨーク近代美術館、東京都現代美術館などを巡回する回顧展を開催。
1999年 松本市立博物館で回顧展を開催。
2002年 松本市美術館で開館記念特別展示「草間彌生-魂のおきどころ」を開催。
2003年 フランス芸術文化勲章オフィシェ受勲。
2004年 森美術館(東京)などで個展開催。東京国立近代美術館、松本市美術館などを巡回する個展開催。
2006年 高松宮殿下記念世界文化賞絵画部門受賞。
2009年 文化功労者に選出される。
2011年 スペイン国立王妃ソフィア芸術センター、テート・モダン(ロンドン)などで巡回回顧展開催。
2012年 国立国際美術館(大阪)、松本市美術館などを巡回する新作展「永遠の永遠の永遠」開催。
2013年 ラテンアメリカアート美術館(ブエノスアイレス)などで中南米巡回回顧展開催。テグ美術館(韓国)などでアジア巡回個展開催。
2015年 ルイジアナ近代美術館(デンマーク)など北欧の主要美術館を巡回する回顧展開催。
2016年 文化勲章受章。
2017年 国立新美術館(東京)で個展「草間彌生 わが永遠の魂」を開催。ハーシュホーン美術館(ワシントンD.C.)などで巡回個展開催。シンガポール国立美術館などで巡回個展開催。
草間彌生美術館開館。
2018年 松本市美術館で個展「草間彌生 ALL ABOUT MY LOVE 私の愛のすべて」を開催。
2021年 ニューヨーク植物園で個展を開催。グロピウス・バウ(ベルリン)で回顧展がはじまり、テルアビブ美術館(イスラエル)へ巡回。2022年 松本市美術館で「草間彌生 版画の世界」開催。
2022年 松本市美術館で「草間彌生 版画の世界」開催。