「タオルびと」制作プロジェクト委員会
READY FORからクラウドファンディングで支援募集中! https://readyfor.jp/projects/97252
今治タオルはその技術や品質の高さで国内外において高い評価を得ていますが、技術者の高齢化や後継者の不足などにより、年々縮小傾向にあります。この問題を解決するために、辻智佐子氏(城西大学)と今治市立図書館との協働で主催する「タオルびと」制作プロジェクト委員会が「タオルの帽子」(原案:伊藤幸恵 絵と文:MAYA MAXX)と題した絵本の書籍化を目指し、READY FORにてクラウドファンディングに挑戦中です。
「タオルびと」制作プロジェクトの願いは、「タオルの帽子」の絵本をとおして、タオルは単なる使い捨ての消費財ではなく人生を豊かなものにしてくれるモノであり、そんな感動的なモノをどこでどんな人がつくっているのかについて関心を持っていただくこと、にあります。そしてその先には、日本のモノづくりを絶やさないために、わたしたちができることは何かを皆で考えて行動すること、です。みなさん!ご支援のほどよろしくお願いいたします。
ごあいさつ
はじめまして、「タオルびと」制作プロジェクト委員会代表の辻 智佐子(城西大学)です。
この度、「タオルびと」の活動10年を迎え記念事業としてタオルにまつわる絵本制作を企画・募集したところ、全国から102作品が集まり、大賞に選ばれた「タオル帽子」を原案とした「タオルの帽子」がデジタル絵本として完成しました。このデジタル絵本をさらに多くの皆さんに読んでいただきたいという思いから、このたび書籍化を計画しました。書籍化に必要な財源はクラウドファンディングで集めています。
タオル(Towel)
タオルはわたしたちの日常生活に欠かせない消費財ですが、単なるモノではありません。「たかがタオル、されどタオル」です。産まれた時、死ぬ時、そこにはいつもタオルがあります。幼いころ肌身離さず持っていたタオル、機能的に優れているだけでなく、肌に気持ちよいタオルは、大げさに言えば、人生に不可欠なモノです。そのようなタオルを題材にしたストーリー(物語)を2021年4月1日から7月31日で募集したところ全国からたくさんの作品が寄せられ、その中から「タオルびと」賞3作品、審査員賞3作品、MAYA MAXX賞1作品が決定しました。
受賞作品発表については下記URLからご参照ください。
http://www.library.imabari.ehime.jp/towelbito/ehon.html
MAYA MAXX賞に選ばれた「タオル帽子」はMAYA MAXX氏によって「タオルの帽子」と題したデジタル絵本となり、期間限定で今治市立図書館のホームページにて公開しました。今回のデジタル絵本の書籍化には「タオルびと」制作プロジェクト委員会の活動記念の意味合いもありますが、タオルが一人の人生に寄り添い生きる力を与えたことを知っていただくとともに、色柄・形を変え皆さんの生活に不可欠なタオル、そのタオルをつくっている産地にも注目していただきたいとの思いも込められています。
タオル産地
愛媛県今治市周辺地域は、江戸時代からつづく綿織物産地です。現在は、タオル産地として有名であり、大阪府泉佐野市周辺地域(泉州タオル)と並んで日本のタオルづくりを支えています。タオルは、1872年にイギリスから日本に輸入され、当時は贅沢品として上流階級の間でマフラーに使用されていましたが、そうした高価なタオルを職人たちが試行錯誤を繰り返し、市民の手の届く商品となり普及してきました。現在でも職人たちの手で改良され、進化しています。
「タオルびと」
「タオルびと」は、戦後から現在において今治市周辺地域でタオルづくりに携わっている人びとにインタビューし、その内容を活字化して「オーラルヒストリー」(口述歴史)として資料保存することを目的に、2012年11月に発足しました。そして、資料保存にとどまらず、情報化社会にふさわしく、活字化したものをなるべく多くの皆さんに読んでもらえるように、2012年11月16日から今治市立図書館のホームページより「タオルびと」としてデジタル配信しています。11月16日は、今治のタオルづくりの礎を築いた阿部平助の命日です。
タオルの製造に携わる人びとがどのような経緯でタオルづくりに従事し、どのような思いでタオルをつくり続けているのかなどについて、「タオルびと」をとおして知っていただければ幸いです。ぜひ「タオルびと」のサイトもご覧ください。
今治市立図書館ホームページ「タオルびと」コーナー
http://www.library.imabari.ehime.jp/towelbito/index.html
「タオルびと」のロゴマークは、瀬戸内の穏やかな波とタオルのパイルを
イメージしたものです。10 のパイルは「十人十色」の意味です。
「タオルの帽子」
原案の「タオル帽子」を手掛けたのは今治市在住の伊藤幸恵氏です。伊藤氏は、現在、すまいるの会(東予がん患者と家族の会)の代表を務めており、10 年前から手作りのタオル帽子をがん患者に無料で届けています。このたびの「タオル帽子」は、ご自身の体験を題材にタオルへの思いを文章に綴ってくれました。
審査員を務めたMAYA MAXX氏がこの作品にインスピレーションを受け、人間の心に訴えるタオルの絵本を作成いたしました。完成した絵本は2022年3月13日(日)午後5時から4月12日(火)午後5時まで今治市立図書館ホームページにて無料公開しました。
◎あいテレビが、伊藤氏を取材した様子をYouTubeにて公開していますので、下記URLからご覧ください。
【がん闘病経験が絵本に 「タオルの帽子」 】
https://www.youtube.com/watch?v=_MuGXO7JUs8&list;=PLlBfdLKJEm7QJ0QPkqoVoCJXMkp3wndE4
◎今治CATVが「タオルびと」絵本プロジェクト受賞式を取材してくれました。受賞式の様子や、MAYA MAXX氏と伊藤氏のインタビューの様子をYouTubeにて公開していますので、下記URLからご覧ください。
【「タオル」にまつわる絵本原案募集 受賞作品表彰・完成絵本発表会 2022. 3 .16放送 】
https://www.youtube.com/watch?v=gYns22X2IEE
新聞社の取材時の様子 MAYA MAXX氏(左)、伊藤幸恵氏(右)
絵本書籍化で実現したいこと
期間限定でデジタル配信していた「タオルの帽子」を書籍化し、「タオルの帽子」をたくさんの方に読んでもらいたい
「タオルびと」を知っていただき、今治のタオルづくりに興味を持っていただきたい
「タオルの帽子」は、生と死という人間にとって永遠のテーマを取り上げた絵本です。一般に絵本といえば、子ども向けの楽しくハッピーエンドのストーリーをイメージしますが、「タオルの帽子」は経験に基づく人生観や世界観が描かれた哲学書のような内容になっています。この意味で、従来の絵本の概念を変えるかもしれない絵本とも言えます。それゆえに、広く多くの方にぜひ読んでいただきたいです。
同時に、この絵本を企画した「タオルびと」制作プロジェクトにも興味を持っていただく機会となれば嬉しいです。どんな人がどのような思いでタオルをつくっているのか。それを知れば、きっとMade in Japan(日本製)のモノがなぜすごいのかがわかると思います。
支援金で書籍化された絵本の一部は、全国のがんセンターをはじめ、愛媛県内の公立図書館、今治市内の小中学校に寄贈する予定です。
世界的に活躍するMAYA MAXX氏制作による絵本
MAYA MAXX氏のプロフィールです。
1961年生まれ。愛媛県今治市出身の画家、絵本作家、アーティスト。1985年早稲田大学教育学部卒業後、絵の世界に飛び込む。1993年に初個展「COMING AND GOING」を開催し、MAYA MAXXとして活動を開始。個展開催のほかワークショップ活動や絵本の刊行も多数。2020年春、北海道岩見沢市の美流渡地区に拠点を設け、新しいプロジェクト「Luce(ルーチェ)」をスタートさせる。CDジャケットや書籍の挿画、コマーシャルフィルムなどにイラストを提供するなど幅広い活動を続けている。
今回の企画においてMAYA MAXX氏には、選考から絵付・テキスト作成まで多大なご協力をいただきました。本気の絵本です。この絵本を書籍化し、後世に長く読み継がれるように手に取れるかたちで残したいと考えました。ぜひ「タオルの帽子」の書籍化にご賛同ください。