一般社団法人熊本私学教育支援事業団
―災害から立ち上がる子どもたちの笑顔のために―
一般社団法人 熊本私学教育支援事業団(熊本県熊本市、代表 仙波達哉)は、2020年7月に人吉球磨で起こった豪雨災害の復興支援として、同年8月に「熊本学生災害支援ボランティア」を結成し、学習や遊びを通した人吉支援を継続的に行ってきました。その活動の一環として、熊本県内の高校生ボランティア部や熊本学習支援センターの生徒を中心として、人吉に住む小学生や未就学児の子どもたちを対象に、学習を支援したり、一緒に遊んだりする人吉支援ボランティアを、人吉市の「永国寺」(熊本県人吉市土手町5-5)にて開催いたしました。
熊本学習支援センターは、さまざまな事情により、在籍校での学習を続けることが困難な生徒や中途退学したけれど改めて学びたい人などに対して、学習の場を提供すると共に子どもたちが安心して過ごせる居場所を提供することを目的として2015年に設立されました。2021年熊本県の不登校児童生徒数は2,684人と、前年度より356人増加するなど、年々増加の一途をたどっています。特に、豪雨災害の被災地では子どもたちから「水の音が怖い」、「親の仕事で自分の進学を不安視している」などの声が多く寄せられており、その心のケアは必須だと思われます。「熊本学生災害支援ボランティア」では、これまでの学習支援ボランティアの実績を基に、共に学び、遊び、少しでも子どもたちの笑顔を生み出す場となれればとの思いで、人吉での復興支援を行っております。
※九州学院高校のボランティア部の生徒さんとトランプをする人吉の子どもたち
当日は、永国寺にて、人吉に住む小学生・未就学児など約20名が参加しました。参加した子どもたちは、九州学院高校ボランティア部や熊本学習支援センターからボランティアに参加した高校生の生徒さんたちとトランプをしたり、夏休みの宿題を見てもらったり、外でサッカーやバドミントンをしたりして、元気いっぱい学習に遊びに取り組んでいました。
※宿題をみてもらいながら一生懸命取り組む子どもたち
人吉支援では、お昼ご飯も子どもたちに無料で提供しています。
当日のメインイベントはスタッフが前日に準備しておいた竹を使った、夏の風物詩である「流しそうめん」です。
流しそうめんが初体験の子どもたちも多く、みんな大喜びで大興奮!
みんな必死になってそうめんをキャッチしていました!
食べるのも後回しにして、皿の中にそうめんをいっぱい入れながら楽しんでいました。
今回で人吉支援ボランティアは3周年を迎えましたので、いったん終了となります。
2020年7月の人吉豪雨災害を受け、災害支援ボランティアから始まり、人吉地域が復興に進みだした中、
『熊本学習支援センターとしてできることは何か』
と、災害やコロナの感染拡大により居場所が限られていた人吉の子どもたちに学習ができる場所、そして、思いっきり遊べて笑顔になれる場所を提供しよう!と、人吉支援ボランティアを3年間続けてきました。
この3年間で、人吉の子どもたち、永国寺の住職さんご家族、人吉のボランティアの先生方、熊本県内の高校生ボランティア部など、たくさんの人たちと出会うことができました。
この活動を通じて、一人でも多くの子どもたちが、思いっきり笑顔になれる居場所、頼っていい存在があるんだ、ということを知ってくれればと思います。
今回で人吉支援ボランティアはいったん終了となりますが、今後は人吉の地域の方々と一緒になり、さらに支援の輪、活動の輪を広げていけたらと思います。
※最後に記念撮影