株式会社オープンハウスグループ
2023年 20代の持ち家率が過去最高を記録!そこで調査を実施・発表
・早期の購入に関しては全体でも88.7%がメリットがあると回答。Z世代は92.7%とその傾向が高い。
・Z世代が家に求めるのは「家族との時間を”楽しめる”場所」が68.0%で1位。X世代を14.3pt上回る
・Z世代のほうが新築へのこだわりが強く(4.6pt差)、購入後も住み替えるという価値観が2pt高かった
株式会社オープンハウスグループ(本社 東京都千代田区、代表取締役社長 荒井正昭、以下「当社」)は、株式会社LIFULL(ライフル)(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:伊東祐司、以下「LIFULL」)と、「住宅購入に関する意識調査2024~Z世代 VS X世代編~」について共同実施し、その結果を発表しました。
調査結果サマリー
「住宅購入は早い方がいい」という価値観が顕在化した結果となり、調査結果を鑑みると今後、20代の住宅需要が増加する可能性がうかがえます。また、Z世代は大切な人との幸せな時間を最大化するライフプランの一つとして住宅も検討していることがわかりました。
・住宅の購入を検討したタイミングの1位はZ世代が「パートナーとのライフステージが変わる時」(43.0%)でX世代と13.3pt差。一方、X世代は「自分にあった良さそうな住まいを見つけた時」(42.7%)
・住まいに求めることは世代で大きなギャップ。「家族との時間を”楽しめる”場所」はZ世代の1位かつギャップ1位。(68.0%、差14.3pt)。ギャップ3位は9.0ptで「友人や客を招き、楽しめる場所」
・購入者が住宅購入において重要視する項目は、普遍的価値は「資産性」「駅や勤務地/学校等への近さ」「住居費と月々の支払いが変わらない」。一方、Z世代のほうが「新築」「住空間の広さ」にこだわりが強いことが明らかに
・早期購入に関しては88.7%がメリットを感じている。Z世代のほうがその傾向が強い(92.7%、7.2pt差)また住宅の購入を検討したタイミングも「家を買うのは若い年齢の時の方がいい」と約4割が回答(17.3pt差)
・購入の際に参考にする情報は、「住宅メーカーのWEBサイト」が両世代とも最多。一方、Z世代は親しい知り合いのクチコミが49.3%で2位とX世代の2倍、親しい人の意見を参考にしている
・「住宅=終の棲家」という価値観は両世代とも1位の一方で、Z世代のほうが「住み替えるもの」という価値観が2pt高い
調査実施の背景
2023年、20代世帯の持ち家率が過去最高
Z世代の価値観の変化と市場環境の影響を調査で浮き彫りに
総務省「家計調査」によると、2023年度の20代の持ち家率が過去最高を記録しました。20代の持ち家率は7年連続で上昇しており、若年層の住宅購入への意識に変化が起きていることが見受けられます。実際、土地の仕入れから建築・販売まで手がける製販一体の当社グループのオープンハウスでも20代のお客様は増加傾向にあります。
そこで、本調査により、20歳~29歳のZ世代と45歳~59歳のX世代※2とに分け、世代間での住宅や消費行動に対する意識について調査を行い、その動向の変化と今後の住宅市場における変化を探りました。
<調査概要>
調査名:住宅購入に関する意識調査2024~Z世代 VS X世代編~
調査企業:株式会社オープンハウスグループと株式会社LIFULLの共同調査
期間:2024年9月18日~2024年9月19日
調査対象者:Z世代およびX世代における各世代の住宅購入者および住宅購入意向者
(エリア:東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府、福岡県)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:600名(調査対象者の均等割り付け)
※Z世代 20歳~29歳、X世代 45歳~59歳 と定義
※購入者:住宅購入経験があると回答した人。購入意向者:今後、住宅購入する意向がとても強い、強いと回答した人
※小数点第2位を四捨五入しているため、合計が 100%にならない場合があります。
Q1:Z世代とX世代の価値観
Z世代はX世代より幸せな未来に貪欲!だからこそ、大切な人と深く付き合いたい!
高いものの購入も、高額でも分割で支払えれば買いたいと分割支払いに対する抵抗は少ない傾向
Q2:住宅の購入を検討したタイミング
1位に価値観の差。Z世代「計画性」X世代「見つけたら」
最大ギャップは早期購入メリットでZ世代が39.3%とX世代を17.3pt上回る
Z世代・X世代の住宅購入者それぞれに住宅の購入を考える・検討したタイミングについて聞いたところ、Z世代では「結婚・離婚・別居・恋人との同居等でパートナーとのライフステージが変わる時」が最多の44.0%、一方、X世代の最多回答は「自分にあった良さそうな住まいを見つけた時」で36.7%となりました。
また、「家を買うのは若い年齢の時の方が良い」との回答がX世代では22.0%なのに対しZ世代は39.3%と17.3ptの差があり、Z世代の方が早いうちに住宅を購入することに対しメリットを感じていることが見受けられます。若い年齢の時に家を買った方がいいと思う理由については、「家賃を払うのが勿体無いから」「繰り上げなくても定年前にローンが終わる」などの声があり、ここにも計画性が垣間見える結果となりました。
・各世代の最多回答
Z世代:44.0%「パートナーとのライフステージが変わる時」
X世代:36.7%「自分にあった良さそうな住まいを見つけた時」
・購入者の世代間ギャップランキングTOP3(※Z世代-X世代)
1位:17.3pt「家を買うのは若い年齢の時の方がいい」
2位:13.3pt「パートナーとのライフステージが変わる時」
※「家族のライフステージが変わる時」4.0ptで4位
3位:7.3pt「金銭面の条件が合う時」
Q3. 住まいをどのような場所にしたいか
Z世代は家を大切な人との時間を”楽しめる”場所にしたい。
X世代1位の「家族で過ごす時間を楽しめる場所」はX世代との最大ギャップで14.3pt差
Z世代・X世代の住宅購入者および住宅購入検討者に対し、購入する住宅に求めるものは何かを聞いたところ、Z世代では「家族で過ごす時間を楽しめる場所」(68.0%)、X世代では「精神的な安定を得られる落ち着ける場所」(59.7%)がそれぞれ最多となりました。
各世代の差が大きかった項目としては、「友人や客を招き、楽しめる場所」がX世代が15.0%なのに対し、Z世代では24.0%と9.0pt高かったほか、「社会的地位や経済的な象徴を感じる場所」もZ世代の方が、7.0pt高い結果となりました。一方で「安全さや快適さを実感できる場所」については、X世代の方が10.7pt高い結果となりました。そもそもの人付き合いの価値観の違いに加え、コロナ禍で「おうち時間」の価値観が変化したことも関係していると考えられます。
・各世代の最多回答
Z世代:68.0%「家族で過ごす時間を楽しめる場所」
X世代:59.7%「精神的な安定を得られる落ち着ける場所」
・購入者の世代間ギャップランキングTOP3(※Z世代-X世代)
1位:14.3pt「家族で過ごす時間を楽しめる場所」
2位:-10.7pt「安全さや快適さを実感できる場所」
3位:9.0pt「友人や客を招き、楽しめる場所」
・Z世代では家は、親しい人と時間を楽しむ場所を求めていることに注目
人付き合いの価値観に加え、コロナ禍で「おうち時間」の価値観が変化したことも関係
Q4. 購入者が住宅購入において重要視した項目
X世代は「周辺環境の利便性」が2位と圧倒的な差(68pt)をつけ1位(100pt)
Z世代のほうが「新築」と「住空間の広さ」を求めていることが明らかに
Z世代・X世代の住宅購入者に対し、購入の条件について重要視する項目を聞いたところ、Z世代では「価格が世帯年収に見合うこと」(136pt)という回答が最も多く、次いで「周辺環境の生活利便性」(132pt)、「駅や勤務地/学校等への近さ(コスパやタイパ)」(130pt)となりました。
一方でX世代では「周辺環境の生活利便性」(199pt)が抜きん出て多い結果となりました。
「新築であること」と回答した割合がX世代では58ptであったところ、Z世代では99ptとX世代より41pt高い結果となり、Z世代の新築購入意向の高さがうかがえました。
世代間ギャップでは、2位「新築であること」(41pt)と3位「住空間の広さ」(27pt)と続き、Z世代の方が新築と住空間の広さにこだわる傾向があることも分かりました。
・世代間ギャップランキングTOP3(※Z世代-X世代)
1位:-67pt「周辺環境の生活利便性」
2位:41pt「新築であること」
3位:27pt「住空間の広さ」
・世代間ギャップなし 同率1位(※Z世代-X世代)
1pt「資産価値がある(将来的に売れる)」
-0.1pt「駅や勤務地/学校等への近さ(コスパやタイパ)」
-0.1pt「現在支払っている住居費と月々の支払いがあまり変わらないこと」
・様々な選択肢がある中、Z世代は新築を希望していることが明らかに
Q5. 住宅を早い時期に購入することに感じるメリット
全体的に88.7%が早い時期の購入に何らかのメリットを感じている
Z世代はX世代よりよりその傾向が強く、X世代より7.3%高い結果に(92.3%)
Z世代・X世代の住宅購入者に対し、住宅を早い時期に購入することで得られると思うメリットについて聞いたところ、Z世代では「賃貸よりも自由な環境を手に入れられる」と回答した人が53.3%で最多となりました。「早い時期に購入するメリットはない」と回答した割合がX世代では10.0%だったのに対し、Z世代では6.0%と、Z世代の方が比較的住宅の早期購入にメリットを感じている人が多いことがうかがえる結果となりました。
早期購入にメリットを感じているという回答のいずれの項目でもZ世代の方が回答数が多く、X世代に比べZ世代の方が早期購入に多数のメリットを感じている人が多いことが分かりました。
・Z世代は92.3%が早期購入になんらかのメリットを感じており、X世代より7.3pt高い結果に
・賃貸価格上昇、住宅ローン金利の上昇、物件価格の上昇の局面が色濃く反映された
Q6.住宅が欲しいと思った理由、住宅購入の興味が高まった理由 ※自由回答抜粋
コスパや住宅価格上昇、ローン完済時期、老後の賃貸不安などの回答が見受けられました。
また将来のライフステージを考えたコメントが多いのも特徴でした。
・家賃を払うのが勿体無いから早くに家を持つ検討をしている(千葉県 29歳 女性)
・現在払っている家賃と同価格の負担で購入できるのなら、早めに購入してローンの支払いを早めに終わらせたいと思った(愛知県 26歳 女性)
・住宅の金額が上がってきている中で、若いうちに家を買わないとローンはきついと感じたから(大阪府 29歳 男性)
・将来的な不動産価格の上昇を踏まえ、相対的に割安なうちに購入をしたい(神奈川県 27歳 男性)
・賃貸で家賃を払うより、同様の金額でローンを払っていった方が、家という資産を手に入れられるのがよいと考え、できるだけ早く家を建てたいと思っていたから(愛知県 27歳 女性/購入者)
・福岡市では年々地価が上がっていて、全く同じ条件でも翌年には2割値上げしているとわかったので、早く買う方がよいと思った(福岡県 29歳 女性/購入者)
・結婚して今後の生活を考えた時に早いうちに購入した方が後々楽になると考えたから(大阪府 27歳 女性)
・賃貸を借り続けて一生涯支払いをするよりも家を購入して老後に楽をしたいと考えたから(東京都 28歳 女性)
Q7. 住宅を購入するうえで参考にしている情報
両世代とも「住宅メーカーのWEBサイト」が最多
Z世代は49.0%が親しい人のクチコミを重要視。一方でSNSも駆使し、X世代の3倍活用(30%)
Z世代・X世代の住宅購入者および住宅購入検討者に対し、住宅購入を検討するうえで参考にしている情報源を聞いたところ、Z世代では34.0%、X世代では50.0%といずれの世代でも「住宅メーカーのWEBサイト」が最多となりました。
特徴はやはりSNSの参考度で、Z世代の方が多くいずれの項目もX世代を大きく上回り、ギャップがありました。時にギャップが大きかったのは、Z世代のSNS1位であるインスタグラム(19.3%)で13.3pt、次いでX(17.0%)の10.7ptでした。
Z世代は幅広く多くの情報を集める一方で、「両親や親戚」(33.3%)や「友人や知人」(31.7%)という回答も多く、X世代に比べて親しい人からの情報を参考にしており(49.3%、対X世代 ⁺24.0pt)、大きな意思決定には親しい人の評価(口コミ)を大切にしていることが明らかになりました。
・Z世代は親族知り合いのクチコミを最重要視。X世代との差 24.0ptで約2倍。
・Z世代は家を探す際にもSNSを活用。38.3%が利用しておりX世代の3倍。
Z世代が参考にするSNSではインスタグラムが19.3%と1位。
・X世代は口コミ情報を重要視。
大きな意思決定には親しい人の評価(口コミ)を大切にしていることが明らかに。
Q8. 住宅を購入する際に重要視すること
両世代で「資金計画」や「ライフプランの計画」が高い
Z世代は「経験者への相談」がX世代より3.9pt高いのが特徴
Z世代・X世代の住宅購入者および住宅購入意向者に対し、住宅購入を検討するときに重要視することを聞いたところ、いずれの世代でも住宅購入者・住宅購入意向者共通して「資金計画」という回答が最も多い結果となりました。次いで住宅購入者では「モデルハウス見学や内見」、住宅購入意向者では「ライフプランの計画」に両世代共通して多くの票が集まりました。
Z世代の住宅購入意向者においては「経験者への相談」が14.9%で3位となり、口コミ情報への興味関心が高いことがうかがえる一方、X世代の「住宅ローン等の買い方に関する準備」が3位に入る結果となりました。
また、上位には入りませんでしたが、「売却を想定とした家選び」の項目では、購入者のほうが2.2pt高く、実際に買う段階になると売却する金額も重要になってくることが分かりました。
・いずれの世代でも「資金計画」が1位。「ライフプランの計画」もTOP5にランクイン
・住宅購入意向者において、Z世代の方が経験者の声を聴きたいという意向が強い結果
住宅購入は私的情報も多く、SNSなどでは体験者情報が少ないため、経験者に聞いた可能性
・「売却を想定とした家選び」の項目では、購入者のほうが2.2pt高く、
実際に買う段階になると売却する金額も重要になってくることが分かった
若者の住宅購入の最新動向と兆し ~調査結果と最新のお客様動向から分析~
当社グループ内で仲介部門をになっているオープンハウスは、首都圏特に東京において新築戸建仲介実績トップクラスを誇っております。そのためまだ調査結果にはっきりとは出ていないものの、お客様の住宅購入における兆しもいち早くつかむことができます。
本調査に加え、まだ数字としてははっきり出ていないものの、お客様との会話や購入事例などから、今後のZ世代を含む若者層の住宅購入における意識における変化の兆しを3点あげました。
1.賃貸 VS 購入 が検討されコスパから早期化加速か
Z世代は長期のライフプランと資金計画を考えることより、賃貸と購入が早期から比較されるようになった。
家賃上昇、金利上昇、物価上昇の局面では、相対的に購入にメリットがあると考え、賃貸家賃≒住宅ローンなら購入という判断になる。より多くのZ世代において、住宅購入が早期化すると思われる。
2.住宅購入の価値観が、住宅ローン=サブスク所有。金融商品も後押し
デジタルネイティブはローンネイティブ。携帯の分割払いやサブスクの浸透から、ローン=借金という感覚が薄れ、住宅ローンの支払い中=所有という価値観に変化している兆し。同じ月額支払いならコスパ重視世代のため、独身でも購入する若者が徐々に増えてきています。また、その変化を成人年齢引き下げや、住宅ローンでは、若者向け長期ローン、共働き世代に向けたペアローンに登場したペア団信なども後押ししています。
3.住宅1次購入は終の棲家からヤドカリ族へ。住み替え前提の購入の兆し
本調査では数値として少なかったものの、お客様との会話では、売却する際の価格の話が多く含まれるなど、ライフステージに合わせて住み替えと売却前提の家選びにシフトする兆しが出ています。つまり、家も二次流通価値が購入時の選定条件に求められるようになります。この傾向は今後強くなっていく可能性があります。
調査を受けた当社コメント
事業を通じて、お客様に寄り添い、社会問題・社会課題を解決を目指す
手の届く価格で便利地・好立地の新築住宅分譲により「働きたい」を応援し、出生率向上にも貢献します
夫婦共働きが2023年に1200万世帯を超え、専業主婦世帯のおよそ3倍となりました。(総務省発表2024年「労働力調査」)。また「家計調査・家計収支編」(総務省調査)によると2013年から2023年の共働き世代の増加率は25歳から34歳が30.6%で2位の35歳から44歳を8.3pt上回りました。この動向は女性の社会進出や価値観の変化に加え、働かないと家計が不安という経済情勢も関わっています。2021年の出生動向基本調査(厚生労働省)によると、理想の数の子を持たない理由に「家が狭い」を上げた割合(妻の年齢が35歳未満)は、なんと21.4%にも上ります。
この社会課題解決と本調査で明らかになったZ世代の要望を叶えるには、共働き世代が働きやすい住環境、Z世代でも手が届く価格の家、子育てに十分な広さの家、売却の際に資産価値がある家が求められると考えております。
当社グループは、「都心部で手の届く価格の住宅を提供する」というグループミッションを掲げております。お客様の最新のニーズをダイレクトに伺える「製販一体」のビジネスモデルを強みとして、土地の仕入れと設計・建築に関する知見を総合的に活かし、空間を広く感じられつつ、部屋数を保った家を便利地・好立地に手の届く価格でご提供し、今後とも、Z世代を含めた幅広いお客様に喜んでいただけるよう、事業を通じて社会課題の解決に貢献してまいります。