株式会社ワコール
左脳が活性化し、自律神経の活動量が高まることが明らかに(実証実験者:古賀 良彦 杏林大学名誉教授)
株式会社ワコールは、2019年2月に実施した『胸の谷間に関する調査』(※1)の結果を受け、美しい谷間づくりによる、女性の幸せを研究する『谷間向上研究所』を発足。同研究所の活動の一環として、ブラジャー着用による「胸の谷間」づくりが、女性の脳にどのような影響を与えるのかを検証する、実証実験を行いました。
その結果、会話のシーンにおいて、「谷間ができにくいブラジャー(ノンワイヤーブラ、以下Xブラ)」を着用している時よりも、「谷間ができるブラジャー(ワイヤーブラ、以下Yブラ)」を着用している時の方が、言語をつかさどる左脳が活性化することが判明。また、自律神経の活動量が約2倍アップし、活力も高まることが明らかになりました。
さらに、実験後に実施した心理検査では、 『幸せを感じる』 『自信が持てる』 『前向きになる』 『わくわくする』 といった項目で、XブラよりもYブラが大きくプラスに転じており、ブラジャーによる「胸の谷間」づくりが、女性のポジティブさや、アクティブさに関連していることが分かりました。
■実験結果サマリー
谷間ができるブラジャーの着用により、言語をつかさどる左側前頭葉の血液量が増加
谷間ができるブラジャー着用時の方が、自律神経の活動量が約2倍アップ
谷間ができるブラジャー着用時の方が、女性の『幸せ』 『自信』 『前向き』 といった気持ちが高まることが明らかに
■実験概要
・実験施行日: 2019年3月21日
・実証実験者: 古賀 良彦 杏林大学名誉教授 医学博士
・調査対象 : 20代の女性、9名
・被験者条件: 右利きの方、胸の手術等を経験されていない方、実験時健康に問題がない方
・検証方法 :
1.前頭葉血液量測定実験(前頭葉16部位の血液量比較)
2.自律神経 効果測定実験
3.情緒測定アンケート(VAS)
谷間ができるブラジャーの着用により、言語をつかさどる左側前頭葉の血液量が増加
1対1で女性と会話をする際、谷間のできにくいブラジャー(Xブラ)を着用しているときよりも、谷間ができるブラジャー(Yブラ)を着用しているときの方が、左の前頭葉の脳血液量が増加していることが明らかとなりました(図1参照)。
また左側前頭葉の血液量を部位別(4部位)に比較すると、どの部位でも血液量が増加。左側前頭葉における、Yブラ着用時の脳血液量の増加の平均値は、Xブラの値の2倍以上アップしていることが明らかとなりました(図2参照)。
“左側前頭葉の言語をつかさどる部位の領域の血液量が増加していることから、Yブラにより言葉を話す能力が活性化し、より活発なコミュニケーションが生まれたと考えられます” (古賀先生)
<前頭葉血液量測定の方法>
XブラとYブラ、2種類のブラジャーを着用してもらい、ニュース映像の内容を題材に、それぞれ3分間、1対1の会話を実施(会話相手は女性)。会話時の前頭葉16部位の血液の変化量を、近赤外線スペクトロスコピー(右画像:Spectratech OEG-16ME)で計測し、Xブラ着用時とYブラ着用時の差異を比較検証。着用順による影響がないよう、被験者9名のうち5名はXブラを先に着用、他4名はYブラを先に着用し、それぞれ会話を実施しました。
谷間ができるブラジャー着用時の方が、自律神経の活動量が約2倍アップ
それぞれのブラジャーを着用時、自身の姿を鏡で目視していただき、その間の自律神経の活動を測定。さらに、1対1の会話実験を行っている間の自律神経の活動の変化を測定しました。
その結果、 Xブラ着用時よりも、Yブラ着用時の方が心拍変動の低周波成分(LF)と高周波成分(HF)が高まり、自律神経の活動量(トータルパワー)が約1.8倍増加するという結果が得られました。
このことから、谷間ができるブラジャー着用時の方が、被験者の活力が高くなっているということが分かりました。
<自律神経 効果測定の方法>
ウェアラブル心拍センサー(右画像)を被験者の左胸下部に直接装着。XブラとYブラ、それぞれのブラジャーを着用後、自身の姿を鏡で目視(約1分)、その後指定のTシャツを着用し、さらに鏡を目視(約1分)してもらいます。 センサーから得られた心拍間隔(RR間隔)波形を周波数解析することで、心拍変動の低周波成分(LF)と高周波成分(HF)に分解し、自律神経の活動量(トータルパワー)を計測しました。
・低周波成分(LF):交感神経機能+副交感神経を反映(0.04~0.15Hz)
・高周波成分(HF):副交感神経機能を反映(0.15~0.4Hz)
・自律神経の活動量(トータルパワー:LF+HF)・・・値が小さいほど疲労傾向で、高いほど活力がある状態
谷間ができるブラジャー着用時の方が、女性の『幸せ』 『自信』 『前向き』 といった気持ちが高まることが明らかに
Xブラ着用時とYブラ着用時で、女性の心理状況がどのように異なるかを、各実験後にアンケート(VAS)を用いて分析しました。
「情緒」について尋ねるアンケート(全10項目)において、全ての項目でXブラよりYブラの方が好ましいとする結果が得られ、中でも、『自信が持てる』『前向きになる』『幸せである』『わくわくする』『ドキドキする』 『ときめいている』『楽しい』『嬉しい』という8項目については、XブラとYブラの間で統計的に有意の差が観られました(図4参照)。
このことから、ブラジャーによって胸の谷間がつくられている時の方が、女性の幸福感や自信、またポジティブな感情が強まるということが分かりました。
<測定方法>
VAS法※による、「情緒」に関する10項目のアンケートと、「着用感」に関する4項目のアンケートを、Xブラ着用時の実験後、またYブラ着用時の実験後、それぞれで実施。Xブラ着用時とYブラ着用時で、有意な差があるかどうかを検証しました。
※VAS(Visual Analog Scale)法
感覚や感情の強度を評価する際に用いられる手法。白紙に100mmの横線を引き、左が「最も良い」、右が「最も悪い」とした場合、現在感じる状況はどの程度かを縦線で引いて示す方法。右から何mmの場所に縦線が引かれたかを定規で測り、その数値を比較検証する(右図参照)。
実証実験者 古賀 良彦 杏林大学名誉教授 コメント
ブラジャーを着用し谷間をつくるという行為が、脳や自律神経の機能、そして自分自身の気持ちにどのような影響を与えるかを検証したのが今回の実験です。予測したよりはるかに顕著な結果が得られ、脳の機能は活性化し、特に言語によるコミュニケーション能力が高まること、さらに自律神経の活動が程よく亢進することが明らかになりました。気持ちはポジティブになり、活力が増すことも分かりました。
胸の谷間は通常衣服に覆われているものの、谷間が強調されているという自覚を持つことによって、自身が女性であるというアイデンティティが強まり、積極性やハッピーな気持ちがもたらされたものと推察されます。そのような気持ちの変化を支える脳や自律神経の働きも活性化されることが客観的に示されたことが、この研究の成果だと思います。
<古賀良彦先生 プロフィール>
昭和46年慶應義塾大学医学部卒業。昭和51年に杏林大学医学部精神神経科学教室に入室。平成2年に助教授、同11年に主任教授。現在は、同大学名誉教授。日本催眠学会名誉理事長、日本ブレインヘルス協会理事長、日本薬物脳波学会副理事長、日本臨床神経生理学会名誉会員。専門分野は、香りや食品が脳機能に与える影響の精神生理学的研究。
ワコール「谷間向上研究所」とは
2019年2月、ワコールは全国の20~40代の女性900名を対象に、「胸の谷間に関するアンケート調査」をインターネットで実施。その結果、8割以上の女性が自分のバストに自信がなく、さらに「胸の谷間」が、女性の自信や幸福感につながっていることが明らかとなりました。
この結果を受け、ワコールは、キレイな谷間をつくることにより、女性の幸福感や自信の向上を図るべく、新たに「谷間向上研究所」を発足。女優の水原希子さんを本研究所の所長に迎え、様々な活動を行っています。
※本リリースに関する内容をご掲載の際は、必ず 「ワコール 『谷間向上研究所』 調べ」 と明記をお願いします
※1:2019年2月、全国の20~40代女性、900名に対し実施したアンケート調査、ワコール調べ
(参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000455.000009664.html)