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見て味わい、食べて味わう江戸の食文化! —— 『おいしい浮世絵展』

STORYデジタリストのナカバヤシです。

現在、六本木ヒルズでは「江戸の食」にフォーカスした浮世絵展、『おいしい浮世絵展~北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい~』が開催中!

泰平の世が続き、一般庶民の娯楽や文化が大きく花開いた江戸時代。
庶民の暮らしがいきいきと描かれた浮世絵には、彩り豊かな「食」を楽しむ成熟した江戸文化のかおりが色濃く漂っています。

《見立源氏はなの宴 》三代歌川豊国(国貞) 味の素食の文化センター蔵

第一章「季節の楽しみと食」では、四季折々の祭りや行事を愛した江戸庶民の姿と、彼らが熱狂した江戸最大の娯楽・歌舞伎にまつわる食の風景を垣間見ることができます。

日本古来の風習である花見ですが、現在のようなスタイルが庶民に浸透したのは、八代将軍・吉宗による「享保の改革」がおこなわれた江戸中期のこと。(それまでは花見といえば梅見が主流で、基本的には上流階級の愉しみでした。)
桜を愛で、華やかな宴席料理に舌鼓をうち春の訪れを祝う喜びは、今も昔も変わりません。

《縞揃女辨慶 (松の鮨)》歌川国芳 味の素食の文化センター蔵

第二章「にぎわう江戸の食卓」では、江戸の台所を支えた魚河岸や屋台の様子、そして当時の料理書を通して、江戸の味わいに思いをはせてみます。

酢、醤油、みりんなどの調味料が発達し、出汁のもととなる昆布や鰹節が広く普及した江戸時代。江戸湾で揚がった新鮮な魚介を堪能できる江戸前握り、鰻、天ぷらは、屋台から専門店まで幅広い人に愛されました。

‟おさな子もねだる”江戸屈指のすし屋・松の鮨は、折詰も進物として重宝されました。お皿には海老、玉子、青魚の握りがこんもりと。待ちきれない子どもの姿が可愛らしい一枚です。

『北斎漫画』初編 葛飾北斎 浦上満氏蔵

蕎麦がきや蕎麦餅として、古くから人々の食生活を支えてきた蕎麦。江戸時代になると、蕎麦切りと呼ばれる細く長いかたちで食べるようになります。値段も手ごろでさっと食べられる蕎麦は、江戸の外食産業の要でした。

『冨嶽三十六景』と並ぶ葛飾北斎の代表作で、江戸の百科事典といわれる『北斎漫画』にも、蕎麦をすする庶民の姿が描かれています。

《十二月の内 卯月 初時鳥》三代歌川豊国(国貞) 味の素食の文化センター蔵

「目には青葉 山ほととぎす はつがつお」。縁起がいいとされた初物のなかでも、初鰹の人気は絶大でした。旬の食材をまっさきに食べたい!という食い意地に、江戸庶民のグルメっぷりがうかがえます。

《名所江戸百景 びくにはし雪中》歌川広重 味の素食の文化センター蔵

それまで調理のために使われていた鍋は、冬に暖をとるため部屋のなかに火鉢が置かれたことで、煮込みながら食べられる鍋料理として普及しました。

肉食は表向きには禁じられていましたが、猪や鹿の肉を「山くじら」と呼んで鍋で出す店もあったようです。

展示風景

浮世絵のなかでも特に人気の高かった美人画。「美人と料理」のコーナーでは、多様な美人たちがその時どきの旬の食材や料理を楽しむ様子が描かれています。
江戸時代には料理本も大人気でした。本展ではところどころで再現レシピや写真もあわせて展示されていて、江戸の食卓をぐっと身近に感じることができます。

《東都高名會席盡 万久 髭の意休》三代歌川豊国(国貞)、歌川広重 味の素食の文化センター蔵、前期(~8/13(木))

第三章は「江戸の名店」です。
江戸後期には多くの料理屋が誕生。有名店を紹介する浮世絵シリーズや、今でいうグルメガイドブックも続々登場しました。江戸の人々の食に対する多大な関心がうかがえますね。

『東都高名會席盡』はふたりの人気絵師、三代歌川豊国(国貞)と歌川広重の合作で、江戸の名高い懐石料理屋を歌舞伎役者とともに紹介するものです。50点に及ぶこのシリーズは、江戸の外食文化の発展をものがたっています。

《東海道五拾三次之内 水口 名物干瓢》歌川広重 浦上満氏蔵

最終章「旅と名物」は、大変な人気で版を重ねた広重の「東海道五拾三次」シリーズを中心に構成されています。
50番目の宿である水口(滋賀県甲賀市)の名物といえば、「水口かんぴょう」。広重は夕顔の皮を細長くむき天日に干す女性たちの、かんぴょう作りの光景を描きました。

参勤交代のため、五街道と各宿場が整備されたことで、次第に庶民も旅に出かけることができるようになった江戸の時代。地図や旅案内、旅の実用書も人気を博しました。旅先の情報を集め、宿ではその土地の名物料理を堪能し・・いまの私たちと変わらず旅を楽しんだ江戸庶民の暮らしに、親近感を覚えずにはいられません。

見て終わり、とはならないのが『おいしい浮世絵展』!
会場お隣の「Cafe THE SUN」 では、江戸食の再現料理メニューを味わうことができます。
また、グランドハイアット東京内のレストランや六本木ヒルズ内の本展とのタイアップ店舗でも、江戸時代の食文化と現代の食材を融合させたメニューや商品が販売中です。

季節を味わい、行事を味わい、旅を味わい、その折々の食を楽しんだ江戸庶民。
特権階級のためのものだった絵を楽しむ暮らしを、庶民中心の文化へと発展させた浮世絵。
世界的にみても稀な江戸の大衆文化の豊かさに、あらためて感服させられる展覧会でした。

粋な江戸の食を目で舌で味わいつくす『おいしい浮世絵展』、皆さんもぜひ♡

 

【 展覧会情報 】
『おいしい浮世絵展~北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい~』
会期:開催中~2020年9月13日(日)※会期中展示替えがあります。
会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
開館時間:10:00〜20:00 ※8月28日(金)は17時まで ※入館は閉館30分前まで
休館日:8月14日(金)
展覧会公式サイト ↓
https://oishii-ukiyoe.jp
(注)新型コロナウイルス感染防止のため、開館情報など変更になる場合がございます。詳細情報は、展覧会公式HPにてご案内させていただきます。
※新型コロナウイルス感染症対策への取り組みについてはこちらをご覧ください。
https://macg.roppongihills.com/jp/news/2020/06/4117/

中林直美
FROM中林直美 渋谷の映画館でもぎりをしつつミニシアターブームに傾倒した学生時代。大学卒業後は大手映画会社で約10年勤務。映画と旅が好き。 https://www.instagram.com/naomi_nm_/
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