Lifestyle特集

コロナ禍で悔しい思いをした子どもたち。体育会系男子ママたちの「子どものメンタルケア」

ラグビーや野球、サッカーなど体育会系の部活に所属している高校3年生の息子を持つ母親たちから以下のような声が聞こえてきます。

「部活の練習がなくなって息子が抜け殻のようになっている」
「高校生活の集大成となるはずだった大会がなくなり、息子が落ち込んでいる」

そんな母親たちの悩みに耳を傾けながら、心のケアについて考えてみました。

目次 ★ 子供のこんな様子が心配…体育会系男子のママたちの証言
★ とあるママの「子供のメンタルケア」実録
★ 子どものメンタルケアに役立ちそうな取り組み

 


★ 子供のこんな様子が心配…体育会系男子のママたちの証言

>スタメンの子たちが スポーツ推薦で 大学進学を決める中、 ずっとリザーブだった息子は 進学先がまだ見えません……

小学校2年生の時からラグビーを始め、ラグビーが強い中学へ進み、当たり前のようにラグビー部へ入部しました。高校へ進むとラグビー推薦で入ってくる子たちがスタメンを取る強豪校。

ハードな練習にも耐え、実際に花園へ行っている先輩たちを目の当たりにすると熱い血が騒ぐのか、ずっとベンチでも諦めずにしがみついてきたんで
す。

コロナ禍で試合もなくなり、スタメンの子たちは推薦で大学が決まる中、うちは出口が見えません。大学ならどこでもいいわけではないみたいだし、留学や、または留年してもう一度大学受験に向けて頑張るのも手かもしれませんが、その話はするなと息子に言われるので、私も覚悟しつつ黙って見ている状況なので、もどかしいです。(高3の息子はラグビー部 Aさん/45歳/主婦)

>既にラグビー歴 13 年の息子が 完全燃焼できないまま 「大学では、もうラグビーはいいかな……」と話すのが 不憫でなりません

小さい時から花園目指して、ひたむきにラグビーを続けてきました。

でもこのコロナ禍で練習も満足にできない不安や不満もあり、何となくチームの雰囲気が悪くなっていきました。昨年はまさかの花園へ行けず、先輩たちから「来年は絶対花園へ行けよ」と託されたのです。

でもコロナ禍で今年はもう無理かなという雰囲気になり、監督やOBたちは下級生を育てる方向にシフトしていってる気もして、高3の子どもたちは捨てられた感を抱いていたり…。

退部していく子もいる中、「今までしがみついてやってきたから、やるしかない」と自分を奮い立たせて頑張ってきた気持ちが、ここにきて切れてきたように感じます。ラグビーを楽しめていないのを隣で感じて辛いです。(高3の息子はラグビー部 Bさん/46歳/会社員)

>本当は大学でもアメフトを 続けたいけど留学のための 勉強と両立させる難しさ。 「コロナじゃなかったら」 と嘆く姿に 心が引き裂かれそうです

高校から始めたアメフトですが、とにかくアメフト大好きで、寝ても覚めてもアメフト一色。体重も25kgg増えて制服も3回買い換えました。

仲間と日本一を目指して頑張り、高3になっていよいよ自分たちの番だという時にまさかのコロナ禍。練習も合宿もすべてなくなりました。

アメフトはコンタクトスポーツなので、部活再開までの道のりは厳しいものがありました。夏頃から徐々に再開できたものの、体ができ上がっていないせいか怪我人が続出。何とか始まる秋の大会直前に息子も脳震盪になり、3週間のドクターストップ。

1回でも負ければ引退が決まるこの大会。もし出ることなく部活が終わるかと思うと、どんな言葉をかけていいのか分かりません。(高3の息子はアメフト部 Cさん/48歳/ライター)

>最後の試合で一球も投げる ことなく引退していった長男。 怪我で苦しむ彼に何もしてあげられなかったことをずっと後悔しています

息子が野球を始めたのは小学3年生、ポジションはピッチャー。高校から硬式に変わり、まずはしっかり身体をつくらないとなのに、試合に出られることがうれしくて、無理して投げ続けました。

案の定、左腰椎分離に続き、右肘の靭帯部分断裂。復帰の遅れを恐れて手術をしない選択を自らしました。

反対されるのが嫌だったのか「自分で決めたいから病院にも来ないで」と頑に私を拒絶しました。しかし焦りから無理して復帰し、だめ押しの右腰椎分離。結局そのままコロナ禍となり、最後の試合に出ることもなく静かに引退しました。

あの時無理にでも関わっていたら……傍にいながら何もしてあげられなかった自分に後悔が募るばかりです。(高3の息子は野球部 Dさん/45歳/主婦)

 


★ とあるママの「子供のメンタルケア」実録

毎年続けてきた手紙のやり取りのおかげで、息子も私も吹っ切れたような気がします

〜 高3の息子は水球部近藤由香里さん(49歳)BSA日本Beauty Soap 協会代表の実録 〜

3歳から始めた水泳ですが、とにかく息子は「水が好き」なんです。高校へ進むと水泳から水球にシフト。水球は8人しか出られないけど、2年からスタメン入りしてのめり込んでいきました。県選抜のメンバーにもなり、今年の春にはU17で新人賞ベスト7にも選ばれた程。そうやって水球愛が強まっていたところにコロナ禍が襲ってきました。

2月に行われた県代表の 公式試合。最後のPKを 外し、雪辱を果たす前に コロナ禍に……

高3になった思春期の息子とは会話も少なくなりましたが、それでも毎年、私の誕生日には手紙を渡してくれるんです。今年の4月の誕生日には「必ずインターハイに行って、全国大会にお母さんを連れて行きます」と書いてくれました。

でも結局、部活は再開したけれど、インターハイはなくなり、代替試合もなくなりました。5月の息子の誕生日には、「インターハイも国体も、それはそれで楽しみだったけど、ママとしてはどの試合を観ても楽しかったよ。頑張っている姿を見られるのが嬉しかったから。どんな試合でも成長していく頼もしい姿を楽しみにしているね」と手紙で返しました。

試合前に行うルーティ ン。仲間と円陣を組ん で気合いを入れます。

どんなに忙しくても水球の試合は1回も欠かさず観に行きました。どんどん上手くなる息子の姿を見るのが楽しかったんですね。

最後に東京で4校だけが参加する水球の試合が行われることになり、それが高3になって最初で最後の試合、つまり引退試合となりました。不完全燃焼だからこそ大学でも水球は続けるみたいです。子どもが自分で決めた選択をこれからも見守っていこう、今はそう思っています

 


★ 子どものメンタルケアに役立ちそうな取り組み

何となく心がモヤモヤする時に、子どもたちの心に寄り添ってくれる取り組みはたくさんあります。親や仲間にも言えない時、知らない他人だからこそ救われることもあるのです。コロナ禍に負けず、明るい希望を見出すための駆け込み寺リストです。

> インハイ.tv 「明日へのエール プロジェクト」

インターハイ全30競技の高校生とトップアスリートが、部活動の今とこれからを一緒に話し合うオンライン授業。新たな未来に向かって走り出すため、高校生の想いや悩みに対してトップアスリートが自分の体験談をもとに、技術面やメンタル面、将来について対話。

インハイ.tvにて、アーカイブ動画も掲載中。
https://sportsbull.jp/category/inhightv/

> 一般社団法人 スポーツを止めるな

コロナ禍で大会が中止となり、進学に向けたアピールの場を失った高校生アスリートに向けて大会に代わるプレーアピールの機会を提供するために、ラグビー元日本代表の野沢武史、廣瀬俊朗を中心としたメンバーではじめたSNSムーブメントから競技の垣根を越えて拡大、発展。

YouTubeチャンネル「スポーツを止めるな」では生のアスリート達の声を聴くことができる。https://spo-tome.com

> けいさんの 眠れない夜の生放送 (YouTube)

深夜23:00~27:00に生配信されるYouTubeチャンネル。視聴者層は中学生~大学生がメインで、鬱症状が出た子ども達を多くサポート。

開設者の熊木景さん(株式会社Inuversity代表取締役)は、チャンネル公開から1年半で1,500件の相談に生放送で回答。最近はその保護者からの相談も増え、あらゆる点から次世代のサポートに力を注いでいる。

> チャイルドライン (認定NPO法人)

18歳までの子どもがかける電話・チャット相談。年間20万件の相談があり、子どもの気持ちを聴く 「こころの居場所」。約2,000人のボランティアが交代で電話・チャットを受けています。

70120-99-7777(毎日16時~21時)
https://childline.or.jp/supporter/cl_center

> NPO法人 東京メンタルヘルス・ スクエア

誰もが気軽に心を分かち合える社会の実現を目指し「東京メンタルヘルス株式会社」の後ろ盾を得て2011年より活動開始。

低価格のカウンセリング(オンライン・対面・電話)や、SNSや電話での無料悩み相談を実施。相談員は全員カウンセラーで、年齢、性別、相談ジャンルなど問わず、幅広く対応。

https://www.npo-tms.or.jp

撮影/吉澤健太 取材·文/北野法子 ※情報は2020年12月号掲載時のものです。

チームSTORY
FROMチームSTORY 雑誌「STORY(ストーリィ)」の製作に携わる編集部員たち。日夜雑誌作りに勤しむなかで得た知見、タメになる情報、愉快な話などなどファッションからライフスタイルまで、STORYらしさ溢れるトピックを、webでも存分に披露していきます。
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