Lifestyle特集

「猫様のためにできることを考えてみたところ、多くの方々に支持していただきました」 伊豫 愉芸子さん【趣味キャリ生き方図鑑 vol.15】

人生100年時代。一つの仕事・肩書きだけで働くというモデルそのものが変わりつつあります。結婚や出産等がきっかけで、それまでとは全く違った仕事や働き方をスタートさせるケースも珍しくありません。STORY読者の間では“好き”を仕事にして、耳慣れない肩書きで活動している人が増えています。そんな人生のセカンドキャリアをスタートさせた方を取材。第15回目は、猫が大好きで、IoTを駆使して猫を見守れるサービスを開発した伊豫 愉芸子さんのお話です。

伊豫さんのお仕事は…
RABO,Inc.代表

RABO,Inc.は、伊豫さんが立ち上げた企業で、「猫と飼い主が1秒でも長く一緒にいられるように、猫の生活をテクノロジーで見守る」ことをコンセプトとした企業です。具体的には、猫専用の首輪型のウェアラブルデバイス『Catlog®︎(キャトログ)』を、専用アプリにつなげ、お家で留守番している猫のようすを、事細かに把握できるシステムを開発し、販売しています。これは、全国の愛猫家のハートをぎゅっとわしづかみする商品で、瞬く間に大ヒット。2020年にはグッドデザイン賞を受賞。メディアにも広く紹介されています。

伊豫 愉芸子さん(40歳)
プロフィール
東京海洋大学大学院博士前期課程修了。ペンギンやオオミズナギドリに小型センサーをつけ行動生態を調査するバイオロギング研究に従事。卒業後、リクルート、他スタートアップ企業を経て、2018年2月22日の猫の日に、株式会社RABOを創業。

Catlog®︎ってどんなもの?

首輪は3種類の素材と豊富なカラーラインナップから52通りもの組み合わせが可能。センサー部分は鈴をモチーフにデザインされていて見た目にもチャーミング。サイズも3種類取りそろえています。Catlog®︎を装着することで、今、猫が何をしているか(寝ている、走っている、水を飲んでいる、ごはんを食べているなど)を表示。食事の回数や運動量も計測でき、体調管理に役立てることができます。

好きを仕事にしようと思ったきっかけis…

大好きな猫様を四六時中見守っていたいと思ったから。

子どものころから動物が大好きで、大学院時代は、“バイオロギング”研究に明け暮れていました。「海洋生物の生態は、目で観察することができないので、体に害のない形でセンサーを取り付け、データを収集し解析します。それによって、見えないところにいる生物を観察するんです。当時は、地方の無人島でキャンプ生活までして、研究に没頭しました」。

ところが、卒業後は、一見畑違いのリクルートに入社。「最初の2年は営業をしましたが、その後はプロダクト開発を長く担当しました。学生時代と全く違うようにも見えるのですが、人間の行動や価値観を解析して、それをサービス開発に落とし込むという点では、共通点が多かったですね」。その後、広報などの仕事を経て、10年を区切りにリクルートを卒業し、いくつかのスタートアップ企業にも転職しました。

「2016年にのちにCCOとなるブリ丸をお迎えしたのですが、共働きで、2人とも家にいないとき、ブリ丸が何をしているのかわからず、心配でした。お迎えした時はまだ子猫様だったので、健康上の不安は少ないにせよ、こんなに大切な家族の一員なのに、見守れないのは不満でした」。そんなときに、思い出したのが、学生時代に専攻した「バイオロギング」。「この手法を使えば、愛する猫様の見えない時間を見える化できる! 猫様のストーキングができると思ったんですね(笑)」。さらに、伊豫さんには、リクルートやスタートアップで蓄積した、十分なプロダクト開発力も備わっています。「これは私にしかできないことだ、と気づいた瞬間、衝撃が走りましたね。早速市場調査をしたところ、多くの愛猫家が欲しいと思っているサービスだということがわかり、これは製品になる! と確信しました」。

そうして、2018年2月22日、猫の日に、RABO, Inc.を立ち上げ、同じ年10月から、クラウドファンディングで開発資金を調達しました。その際、開始から1時間で目標額に達成したというのですから、いかに多くの愛猫家が熱望していたアイテムだったのかがわかるというもの。翌年には製品化したCatlog®︎の販売を開始。現在は、さらに、Catlog®︎第2弾のプロダクトとして、尿量や体重を記録できる「Catlog®︎ Board」を開発中です。

「すべては大好きな猫様のためにやっているので、仕事という感覚がなく、大変とはあまり思わないんです。本当にこれこそ“好きを仕事に”ってことかもしれないですね」

好きを仕事にするまでのスケジュール

1981年
誕生。幼少期から動物が大好きに
1994年
中学生のとき、実家で猫様との暮らしがスタート
2000年
海洋大学に進学。バイオロギングを専攻
2006年
同大学院を卒業し、リクルートに入社
2016年
リクルートを卒業し、スタートアップへ
のちのCCOとなるブリ丸を迎える
2018年2月22日
RABO,Inc.を起業
2018年10月
Catlog®︎のクラウドファンディングをスタート
2019年9月
Catlog®︎を発売
2020年10月
Catlog®︎Boardのクラウドファンディングをスタート

間もなくCatlog®︎Boardリリース!
次の事業展開も進行中

1日のスケジュール

1週間のスケジュール

今はコロナ禍でなかなか出かけられませんが、ふだんなら、家事をしたり、買い物に出かけたり、夫と外食することも。観劇が好きでよく楽しんでいます。アウトドア好きの夫に誘われて、キャンプにもでかけます。

伊豫さんに4つの質問!

愛猫の「ブリ丸くん」はどんな存在?

猫様と呼んでしまうほど、愛してやまない存在です。一方で、ブリちゃんには「CCO(チーフ・キャット・オフィサー)」という肩書があります。これは、洒落ではなく、ブリちゃんは、5年前にCatlog®︎の開発を始めてから現在に至るまで、試作品を試してくれたり、取材の撮影に協力するなど、よく働いてくれています。まさに、二人三脚(五脚?)で歩んできた、かけがえのない開発メンバーのひとりなんです。ですから、オフィスは、猫様も人も、のびのびできる仕事がしやすい空間にしています。

Catlog®︎開発にあたりデータはどのように集めたのですか?

求人サイトに「猫様募集」の掲載をまじめにしたのですが、たくさんの応募がありました。労働条件や賃金なども提示し、試作品をつけてもらって、データをあつめました。賃金は、猫様のために使ってもらうというのも条件のひとつでした。

今後の展望を教えてください。

まずひとつは、グローバル展開です。猫様の魅力は万国共通で、海外にも愛猫家はたくさんいます。Catlog®︎を世界に広めていきたいですね。また、開発にあたり、12億件のデータが集まっています。この貴重でユニークなデータを使って、猫様に役立つサービスを広く考えていきたいと思っています。
写真は現在開発中のCatlog®︎ Board。これをCatlog®︎と組み合わせることで、猫様の健康状態を総合的に把握することができます。

仕事一辺倒のように見えますが、休日は何をしていますか?

夫がアウトドア派なので、キャンプに行きます。虫が苦手なのですが、学生時代、無人島に寝泊まりしたことを考えれば、週末キャンプは快適です。また、5年前に初めて歌舞伎を見てからすっかりハマってしまい、よく通っています。猿之助さんの大ファン。写真は、猫様のゆかたで納涼歌舞伎を見に行ったときのものです。

撮影/BOCO 取材/秋元恵美

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