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【中学受験㉑】説明会に「お誘い合わせてママ友と」はNGです

「実は楽しい中学受験」シリーズ、これまでのコラムで「志望校選び」について語ってきましたが、今回はとても大切な注意事項を書いておこうと思います。


パンフレットや偏差値だけで学校の価値は測れませんし、ましてや我が子にとって本当に合っている学校なのかは、やはり、実際に見学してみなければ分かりません。それゆえ、少なくとも受験候補校の学校説明会には参加しておきたいものです。(コロナ禍も加わり、人気校はすぐに定員に達しますから、中学受験を検討しだした段階から説明会情報にはアンテナを立てておいてくださいね)

この時に、是非、「おひとり様」で行っていただきたいのです。ママ達というのは、何かとツルむ傾向があるので、ママ友同士で仲良く学校説明会に参加するということがなきにしもあらず。これ、大変、危険な行為なのでやめてください

最近は「大人女子」というよく分からない言葉も出回っているようですが、少なくとも母親としての顔で出かける時は「女の子」は封印です。

学校説明会はその中高一貫校の威信をかけた「オフィシャルな会」です。 学校関係者は全員で礼節を持ってゲストである皆さんを迎えてくれるはずです。 大人である受験予定の保護者を正式にお招きしている会になりますので、そこにはやはりTPOがあります。

先生方がお話になっているにもかかわらず、おしゃべりに花を咲かせておられる人たちも、稀ではありますがお見かけします。小声だから、邪魔にはならないと思われての行為かもしれませんが、壇上からはよく見えますし、何より真剣に話を聞いている他の方の迷惑になる行為です。

場をわきまえることも大切なことですが、それ以上に親として「もったいない」行為だと思うんですよね。

賛否両論があるでしょうが、現実問題、中学受験は誰しもが挑戦できる受験ではありません。日本全体から見たらマイナーな部類の子育てに入るでしょう。マイナーな子育て、つまり「道なき道を行く」のが中学受験ということになるので、当然、その道のりは険しいです。しかし、それでも「この道を!」と決意して臨むのが中学受験なのです。そこには、中学受験最大のメリット、我が子の教育環境を「自由に選べる」があるはずです。そのメリットを最大限享受するために「選ぶ」ということに、親は真剣にならないといけません

この連載でも語って参りましたが、それこそ体全体の五感を使って、その学校がどういう場所で、人間の核を作る大事な6年間に我が子に何を授けようとしているのかを感じてこなければならないのです。いわば、あなたと学校の真剣勝負の場が学校説明会ということです。

もし、ママ友と一緒ならば、あなたは少なからず同行者を気にして動くようになるでしょう。例えば、「ここを先生に直接、確認したい」「この設備が気になるから、もう少し見てみたい」などという気になる点を結果的にスルーする空気にならないとも限りません。

過去に「自分は良い印象を持った学校」だったにもかかわらず、同行したママ友がネガティブな印象ばかり口にするので「すっかり色褪せて見えてしまった」というママがいました。それほど、他人の言動は雑音になりがちなのです。

更に、この話には後日談がありまして、蓋を開けてみたら、ママ友の子どもはその学校を受験していたことが判明。「人間不信に陥った」とそのママが嘆いておりました。ママ友の真意は分かりませんが、こういうこともないわけではありません。

また、こんな話も過去、実際に起こっています。

ある人気校にママ友3人で行こうとした人たちがいました。ところが、その内のひとりは急用ができ当日、不参加となりました。実際に参加した2人は後日、頼まれたとおりに学校のパンフレットや願書を不参加だったママに渡しましたが、その中にひとつだけ故意に渡さなかったものがあるのです。それは、その学校が説明会時に配布していた「来年はこの単元を出す予定(だから、ここは勉強しておいてね)」というプリントです。

受験には定員があります。中学受験はフェアな受験なので、当日の高得点順に合格者を決めます。当然ながら「AちゃんとBちゃんは大の仲良しだから一緒に入学させてあげるね」なんてことはあるはずもない世界(その前に学校は受験生の誰と誰が仲良しかなんて知る由もないですが…)。つまり、受験生は互いに切磋琢磨できる存在ではあるのですが、同時にライバルなのです。

みんながみんな、他人を蹴落とそうとするわけではありませんが、極一部ではありますが残念ながら、悪い意味での「女子返り」をしてしまうママも存在するということですね。

少し怖い話をしてしまいましたが、私からのアドバイスです。「学校説明会にはひとりで行きましょう」

学校説明会はあなたと学校との「お見合い」です。お見合いの席に、友人と共に行く人はまずいないでしょう。どうか、ひとりの大人の女性として、堂々と胸を張って、しかしお邪魔させて頂くという謙虚な気持ちは忘れずに、学校と素直に向き合ってみてください。

あなたが何よりも大切にしている我が子。その子の未来予想図は静かな環境でしか思い描けません。まだ経験したことのない我が子の中高一貫校生活を想像しながら、その1日を楽しんで来て欲しいなと願っています。

鳥居りんこ・・・作家、教育・介護ジャーナリスト

2003年、長男との中学受験体験を赤裸々に綴った初の著書「偏差値30からの中学受験合格記」(学研)がベストセラーとなり注目を集める。

その後シリーズ化され、悩める保護者から“中学受験のバイブル”と評され、中学受験を辛かった思い出ではなく、子どもとの絆を感じられ、子育てが楽しくなる内容に、心救われ涙する保護者が続出しました。

ブログ:湘南オバちゃんクラブ https://note.com/torinko

Facebook: 鳥居りんこ: https://www.facebook.com/rinko.torii

構成/加藤景子 イラスト/村澤綾香

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