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Lifestyleジェーン・スー×HARUKO「四十女、しじゅう悩みどおし!」

年老いていく親にどう親孝行すればいい?【ジェーン・スー×HARUKOの人生相談Vol.26】

40代女性の気持ちを代弁するような明快な語り口が人気のコラムニスト、ジェーン・スーさん。新聞やラジオ、雑誌で多くの方のお悩みに答え、その胸のすくような回答には励まされる読者も多数。
一方、波乱万丈の人生経験を持ちながら、いつも前向きで飾り気がない人柄で、誰からも愛されるモデルのHARUKOさん。歯に衣着せぬ語り口で、仲間のお悩みにさっと答えてくれると評判です。
そんなおふたりに『STORY』読者の真剣なお悩みに答えていただきます!

<PROFILE>

ジェーン・スーさん

コラムニスト。TBSラジオ「ジェーン・スー 生活は踊る」(月〜木11:00〜)のパーソナリティを担当。毎日新聞をはじめ新聞・雑誌で数多くの連載を持つ。『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』は、第31回講談社エッセイ賞を受賞。近著に『これでもいいのだ』。

HARUKOさん

モデル。短大時代、『JJ』にて山田明子(はるこ)の名でデビュー。以来、数々のファッション誌で活躍。’03年に結婚後、九十九里浜に移住、長女を出産。’12年に離婚。HARUKOに改名し、現在『STORY』にて活躍中。趣味はサーフィンと読書。


~第26回~

老親にどう親孝行していくか問題

年老いていく親にどう親孝行をしていけばいいかがわからない。本当はいろいろなところに連れて行ってあげたいけれど、足腰が弱くなった親を連れ出すのはどうなんだろうとか。無理させてしまうのではとか思う。親も本当はもっと頼りたいのか、でも気を遣って頼らないようにしているのか。反対に、甘やかさない方がいいのか。そろそろ介護のことも視野にいれなければなと思いつつ、親との距離感がわからなくなることがあります。(M.Uさん 49歳 不動産会社勤務)

ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
親の今の年齢や経済状況にもよりますね。ご病気とかがなければ、私は、ザックリ75歳を過ぎてから考えればいいのではないかなと思います。おひとり暮らしでも、問題がなければ、たまにご飯に連れて行ったり家を訪ねたりして、認知症の症状が出ていないかをチェックするくらいで、あとは、つかず離れずでいいんじゃないかな。HARUKOさんのご両親はお元気そうですよね。
HARUKOさん
HARUKOさん
うちは本当に元気すぎるくらい元気。でも、ときどき、ボケてるのか本当のこと言ってんのか分からないんですよ。「とうとう来たか」と思ったりもしますよ(笑)。私のインスタライブでも、よく「HARUKOさんはどんな親孝行していますか?」という質問がくるから、みなさん、気にしてるんだよね。私は、旅行に連れて行ってあげるとかは、特にしていないんです。依存しあわない距離感っていうのも大事だとは思うし。たまに電話するくらいですかね。スーさんは、お父様を旅行に連れて行ってあげたりしますか?
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
うちは、旅行はないですね。このご時世というのもありますが、行ったら絶対喧嘩になるのはお互いわかっているので。食事には行きますね。
HARUKOさん
HARUKOさん
M.Uさんのお悩みは、例えが悪いですが、「まだ浮気されてないのに、浮気されないか心配してる」みたいな感じをちょっと受けました。いろいろ気をまわしすぎないで、親子なんだから「旅行行きたい?」と聞けばいいし。もっと、図々しく親との関係を築けばいい気がしますね。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
そのたとえ、さすがHARUKOさん、笑える。実は今、雑誌で「生きるとか死ぬとか父親とか」の続編のような感じで、親の介護予防についての連載を書いていて、そこにも詳しく書いているんですが、「介護予防のための生活機能チェック」というのがあるんです。介護一歩手前の状態を「フレイル」というのですが、自分の親にどのくらい当てはまるのかを一度確認してみるといいですよ。「フレイルチェック」というのをネットで検索すると、チェックリストが出てくるのでやってみてください。あと、いずれ連載が本になりますから、ぜひ読んでくださいね。
HARUKOさん
HARUKOさん
もちろんです。スーさんのお父様はおひとり暮らしなんですよね。今何歳ですか?
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
83歳です。今のところまだ元気ですね。うちは、介護予防をかなりの戦闘態勢でやっています。毎日、LINEで朝昼晩食べたものの写真を撮って送ってもらっているし、足裏のシックスパットやステッパーで筋肉を鍛えてももらっています。ときどき行って、居室の乱れがないか、つまずきそうなものはないかの確認もしています。
HARUKOさん
HARUKOさん
スーさん、すごい、親孝行。すごく参考になります。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
親孝行っていうより、そういうことが介護の時間を減らすことにつながると思うんですよ。ピンピンコロリへの道としてはこれが一番。父からは「刑務所か」って言われてますけど。
HARUKOさん
HARUKOさん
でも、ご本人にとっても、それが一番ですよね。それにお父さんにとって、娘との接点があるってことは、すごく嬉しいだろうから、ブーブー言いつつLINEのやりとりをマメにしているのは、すごくいいと思う。私も、母親に先に死なれたらどうしようって思うんですよ。父親ひとり残されたら、本当に大変。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
うちの父も何もしない人だったけれど、今は自分で洗濯もできるし、毎晩お米もといでるし。自分でできるようになりますよ。
HARUKOさん
HARUKOさん
そうか。甘やかさないほうがいいのか?とM.Uさんも言っていらしたけれど、何でもやってあげるのじゃなくて、お父さんが自立して暮らせるようにすることも大切ですよね。
ジェーン・スーさん
ジェーン・スーさん
そうそう。全部やってあげるでも、放置するのでもなく、適度な距離感を見つけて、目は離さないでおくってことかな。
HARUKOさん
HARUKOさん
うん、すごく参考になる。

当連載は毎週金曜日配信です。
お二人に相談したいことを募集中です。storyweb@kobunsha.comまでメールでお送りください(お名前はイニシャル等匿名で掲載します)。採用された方にはQUOカードをプレゼントいたします。

撮影/吉澤健太 取材/秋元恵美

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